2013年01月30日

党性

全教の大阪市細胞が、何を勘違いしたのか、同じ教職員仲間(問題の教師が全教組合員かどうかは知りませんが)が取り返しのつかない不祥事を起こしたにもかかわらず、まるで他人事のような「要請書」を出して早10日(前回記事参照)。なんだか共産党が俄かに元気になってきたようです。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-01-28/2013012815_02_1.html
>>> 体罰ない桜宮高校に
保護者・卒業生・市民ら会を結成
大阪

会場あふれる
 大阪市立桜宮高校のバスケットボール部男子生徒が体罰をうけて自殺した問題で、同校生徒の保護者や卒業生、市民、弁護士らが27日、「桜宮高校から体罰をなくし、文武に花咲く高校を再構築する会」を大阪市内で結成しました。

 会場あふれる170人が参加。語りあいは4時間にわたり、「二度と悲劇を起こさず、体罰を許さない桜宮をみんなでつくろう」を参加者の総意として市教育委員会や学校に意見書を出していくことを確認しました。

 よびかけ人の伊賀興一弁護士は、橋下徹市長が体育科の入試中止や教員の総入れ替えを打ち出すなど乱暴に踏み込み、子どもたちを傷つける発言を続けており、生徒や教職員、保護者が一体となって学校改革をすすめる議論を妨害していると批判。会として学校改革の提案を行うことを提案しました。

 討論では、子どもの苦しみを涙ながらに訴える保護者が相次ぎ、子どもが体育科に通う保護者が「強くなるためなら1発や2発くらいはいいと考えていたが、それはダメだとわかった」と発言。「体罰を受けるから頑張るというのでは本当の自立につながらないとわかった。在校生を励ましたい」(卒業生)、「一番大事なのは二度と悲劇を起こしてはいけないということ。一番苦しい思いをしているのは生徒、保護者。先生は残って生徒と向き合って話し合ってほしい。一体になって、よい学校にしていくことが生徒の死を無にしないことだ」(保護者)と話し合いました。
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あの」共産党が、「市民団体」の活動であるにもかかわらず、いち早く報じている点、そして何よりも伊賀興一が名を連ねている点から見て、まあ共産党系の運動体であると見て間違いはないでしょう。共産党が組織していなかったとしても、少なくとも、共産党と同志的関係の運動体であることは確実です。

いやはや、全教も共産党もヒドイもんですね。それまではトーンが低く、やっと何か言ったかと思えば、何を勘違いしたのか「一切の体罰を許さない取り組み徹底が、今、最も求められています」などと、一般国民に追及される側の立場であるにもかかわらず一般国民の前衛を気取ったトンチンカンなリアクションをとる(前回記事参照)。にもかかわらず、橋下市長との階級闘争になった途端に、俄かに元気になるだなんて。

おそらく、トーンが低かったのは、「教職員ムラ」の「身内共同体原理」が遺憾なく発揮され、庇い合っていたからでしょうし、前衛気取りの勘違い発言は、「本気で勘違いしている」が50%、責任逃れの常套句が50%でしょう。前回の記事でも書きましたが、これがもし橋下市長直属の部署での出来事だったら、今頃『しんぶん赤旗』は連日の大キャンペーンを展開していたでしょうね。

巷では「共産党が政治闘争に利用し始めた」という声がありますが、「身内の庇い合い(保身)が必要なエリアから話の核が移動した(「嵐」の「峠」を越えた)ことから、通常運転(ノイジー・マイノリティー)に戻った」という見方もアリなんじゃないかと思います。もちろん、政治闘争利用説を否定するものではありません。そういう狙いは十分にあり得るでしょうが、それと同等か、それ以上の強い動機として「保身」があることを見逃すべきではないと思います。

それにしても、ことここに至っても「身内共同体原理」に基づいて行動するだなんて。。。こういう、身内だけの特殊な行動原理を見せ付けられると、以下に掲げる『九評共産党』の一節を思い出してしまいます。
http://www.epochtimes.jp/editorial/9ping-1.html
>>> 中国では、人々は、共産党員は普遍的に二重人格の特徴を持っているということを知っている。個人としては、共産党員は普通の人間性を持っており、一般人の喜怒哀楽を具えているし、普通の人々と同様、長所も短所も持ち合わせている。彼らは、父親であり、夫であり、親友である。ところが、これらの人間性の上に、共産党が最も強調する党性(党是)が君臨しているのである。党性(党是)は、共産党の求めるところとして、永遠に普遍的な人間性を超越して存在するものである。人間性は相対的、可変的であるが、党性(党是)は絶対的で、疑いや挑戦を受けるべきものではないのである。 <<<
実体験があるっていうのもあるんでしょうが、ほんとうに「そのとおりだよなあ」と思わざるを得ない印象的な一節です。いつか引用する日が来るだろうと思っていましたが、まさかこのテーマで引用するとはね。。。

真偽不明ですが、こんなことにもなっているようです。怖い。
http://www.j-cast.com/2013/01/28163000.html?p=all
>>> ツイッターで学校批判した桜宮高生が無期停学? 「この生徒を助けよう」「言論の自由はないのか」とコメント殺到

2013/1/28 19:04

「もう制服着てるの嫌でしゃあない」「なんで教師をかばうねん」――。大阪市立桜宮高の体罰による自殺問題に絡んで、ツイッターでこんな発言をしていた同校在学中の男子生徒が、学校側に問題視されて「無期停学」を言い渡されたという。

大阪市教委は停学処分の有無について「ノーコメント」とするものの、男子生徒の落胆のつぶやきを機にネットにはコメントが殺到し、「処分を受けた生徒を守れ」「桜宮に言論の自由はないのか」と大問題になっている。

「これで停学?さすがにおかしない?」

J-CASTニュースが確認した限りでは、停学処分を受けたとされる桜宮高在学中の男子生徒は2013年1月9日から、体罰自殺に関するツイートを始めている。

「もう制服着てるの嫌でしゃあない」
「(マスコミの)インタビュー答えまくった」

とつぶやいた後、同じ桜宮高校の同級生と「会話」する中で

「まずなんで教師をかばうねん。かばうなら(亡くなった生徒の)親族の人やろが」
「●●(バスケ部顧問の名字)自身が体罰を認めてる時点でこれは100%こいつが悪いの分かるし、(中略)バスケ部顧問に就任したときから暴力は振るってたって言ってもうてるねんぞ」(カッコ内は編集部が記入)

などと発言した。

そして、このやり取りから2週間後の1月25日夜、男子生徒は突然「無期停学だった…」とツイートする。続いて同級生と思われるリプライに答える形で、

「でも全部ばれてる。俺のツイートの全てが印刷されてる」
「ほんまに萎えてくるで… いろいろ精神的に参ってくるわ」
「俺が停学??ん??ん??俺なんかしたっけ??ん??」
「反省文長い…停学辛い(>_<)もう嫌や」
「学校の悪口書いただけやのになあーこれで停学??飲酒、喫煙したやつもおるのに何で!?さすがにおかしない?」

と不満を書き募った。

市教委「否定も肯定もできません」

こうしたツイートはすぐさまネット上の話題に。男子生徒のクラスメートと見られる生徒から停学の事実を裏付けるような書き込みも加わり、掲示板だけでなくツイッターにも関連のコメントが相次いだ。

「このツイート内容だったら停学になっても仕方ない」「さすがに釣りネタだと信じたいのだが…」

との意見も一部にあるものの、大半は、

「学校批判したら無期停学だぞって見せしめだよね」「学校を擁護する生徒たちには記者会見をさせて、批判する生徒は停学って…」「この生徒をマジで守らなければ」「桜宮にはやはり言論の自由はなかったか」「スターリン時代のソ連か」

など学校側の姿勢を批判したものだった。

また、橋下市長の教育方針に否定的意見も寄せられる一方、

「これが事実なら、これがまかり通る校風なら、橋下市長の一連の行動も理解できる」「橋下さん、桜宮のこの状況を放置せず是正してください」

などの声も少なくなかった。

ツイッターで学校批判をしたとされる男子生徒への無期停学処分の有無を巡り、J-CASTニュースに対する大阪市教委の回答は「否定についても肯定についてもコメントはできません」「なにせ未成年のプライバシーにかかわることですから事実のあるなし含め答えられません」だった。

桜宮高校からは回答を得られなかった。
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さすがの共産党も、そのうち分が悪いことに気が、、、つかないんだよなあ。
こうしてまた、国民からのヒンシュクを買うことになるんでしょうかね。
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2013年01月21日

大阪文革が順調すぎる件/教組の要請書がどことなく他人事の件

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130121/k10014955941000.html
>>> 橋下市長“すばらしい決定”
1月21日 20時56分

大阪市立桜宮高校で、体罰を受けていた体育科の男子生徒が自殺した問題で、大阪市教育委員会は、体育科などの募集を停止して普通科に変更したうえで、来月、入学試験を実施することを決めました。入学試験の中止を求めていた大阪市の橋下市長と実施を求めていた受験生などの双方に配慮した形の決定となりました。
大阪市の橋下市長は決定について、「教育的な視点からすばらしい決定をしてくれた。これで再生に向けて本気で改革が始まると思う。その第1歩が踏み出せた」と述べ、評価しました。

そのうえで、橋下市長は「今回の決定は単なる看板の掛け替えではない。受験生には、これまでの桜宮高校の体育科として受験してもらっては困る。新しい桜宮高校に期待して、受験してもらうことが必要だ。今までの桜宮高校の体育科はダメだ。今のカリキュラムの中身を総点検して、新しい理論とかスポーツマンシップを盛り込んだ新しい教育を作ってもらいたい。具体的な教育内容は、教育委員会が作る案を待ちたい」と述べました。

大阪市教育委員会の長谷川委員長は記者会見で、今回の決定について、「橋下市長の意向に左右されておらず、1人1人の信念に基づいて判断した結果だ」としたうえで、みずからは5人の教育委員による変更案の採決にただ1人反対したことについて、「私個人としては、今回の決定は変則的で一夜漬けのような内容だ」と述べました。

そのうえで、長谷川委員長は、記者団が「教育委員長を辞職することはないのか」と質問したのに対し、「今のところ全然考えていない。改革を進めることで応えていきたい」と述べました。
決定を受けて、大阪市教育委員会の長谷川委員長は、21日夜、受験生などに向けたメッセージを出しました。

この中で、長谷川委員長は受験生に対し、「普通科ではあるが、真のスポーツマインドをもった人材を育成する、スポーツに特色あるカリキュラムを組む」としたうえで、「急な募集要項の変更だが、受験生への影響が小さくなるよう考えた。どうか希望を持って受験してほしい」と呼びかけています。また、在校生に対しては、「仲間の死を受け止め、学びを深めることを通じて新しい伝統を築いていってもらいたい」としています。
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あっけなく「文化大革命」が橋下市長勝利に終わっちゃって予想外でした。いやね、「教職員ムラ」が抵抗して、橋下氏がヒートアップしてあーだこーだとやりまくった結果、少し折れる感じで決まるのかなと思っていました。すでに橋下氏は「妥協点」らしきものを提示していましたしね。

http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00239045.html
>>> (前略)
橋下市長は17日、「越えてはならない一線を越えてしまったという認識のもとに、これまでの流れを断ち切る。そのためには最低限、普通科入試をやるにしても、校長はじめ、教員は、全員入れ替えてもらわなきゃ困ると。今いる体育の教師が、もし2013年度いるということであれば、体育教師分の人件費は執行しないと」と述べた。
(後略) <<<
市教委、ちょっとヘタレすぎやしませんか?
でも、ああいう筋の人たちって、普段は威勢が良いけど、分が悪いと大人しくなりますからねえ〜もしかしたら、真相はそんなところなのかもしれません。だとすると、大阪文化大革命の首領;橋下市長におかれましては、革命的警戒心を高めていただきたいと思います。

左翼の情勢について、すこし気になるところがあったので、ついでに記録しておきたいと思います。話題は、大阪市の全教細胞の要請書です。

滋賀のときと同じく、どことなく他人事ですな。おそらく、本人たちは間違ったコトは言っていないつもりなんでしょう。確かに、間違ったコトは言っていません。しかし、今回、彼を自殺に追い込んだのは教師であります。同じ教師の組合として、全教は何をしてゆくつもりなのか。一切の体罰を許さない取り組み徹底が、今、最も求められています」というのは、教職とは全く違うところに生きている我々、一般国民が、全教組合員をはじめとする全ての教職員(未組織の人も当然、含む)に要求することであって、全教組合員が口にすべきセリフではありません。むしろ、教職員としてどういう風に、体罰に走りたがる同僚を抑えてゆくのか、さっさと国民に説明してくださいよ

これが橋下氏の直接の制御下にある部門で起きた事件なら、今頃、組合筋は、説明責任がどうだと大騒ぎしているころでしょう。しかし、今回のこの「静けさ」はいったい何なのか(滋賀のときもそうでしたが)。国民は、教職員が起こした事件に対して、他の教職員がどのように捉えているのかに関心を持っています。にもかかわらず、例によって他人任せのスローガンに終始する。

もしかすると、いつも他人に「要求」ばかりしている(それも、具体的な方法は丸投げで、結果だけを要求)ので、いざ自分自身が「要求」される立場に立ったときに、どうすればいいのか分からないのかもしれません。もしそうであるならば、組合の「組織運営能力」は皆無と言わざるを得ないでしょう。

ところで、だいぶ話はズレますが、左翼運動には「組合自主管理」という思想があります。私も、アイディアそのものについては、興味深いものとして比較的肯定的に捉えています。しかしながら、こうも「組織運営能力」がない連中に「自主管理」ができるのか。本件をめぐっては、教育のあり方のみならず、副次的ではありますが、左翼運動のあり方の課題をも突きつけているのかもしれません。
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2013年01月20日

レアアース問題とチュチェの原理

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130112-00000008-scn-bus_all
>>>
もはやレアアースで日本の首を締めることはできず=香港

サーチナ 1月12日(土)10時52分配信

 中国のレアアース(希土類)が大きく値下がりしている。「レアアースは中国固有の資源」と誤解する中国人は少なくないが、香港メディアの鳳凰網は11日、なぜ中国のレアアースは値下がりしたのかと題する記事を掲載した。

 トウ小平がかつて「中東に石油あり、中国にレアアースあり」と述べたとおり、レアアースを戦略的資源と位置づけてきた中国は2010年まで世界のレアアース生産量の約97%を握っていた。こうした事実によって、一部の中国人の「レアアースは中国固有の資源」との誤解につながったわけだが、実は中国のレアアース埋蔵量は世界のわずか3割に過ぎない。

 レアアースはハイブリッド車や電気自動車の駆動モーターをはじめ、各種電機製品に必要不可欠な材料だ。日本も2010年9月までは国内需要量の約9割を中国からの輸入に依存してきたが、尖閣諸島(中国名:釣魚島)で海上保安庁巡視船と中国漁船の衝突事件が発生すると、中国は日本への報復措置としてレアアースの輸出を制限した。

 その結果、11年上半期には中国のレアアース価格は前年比10倍以上にまで高騰、日本もレアアースの調達で困難に直面した。

 しかし、その後は一部レアアースを除き、高騰したレアアース価格は一気に値下がりし、中国国内の一部レアアース企業は減生または停止を余儀なくされている。

 報復措置として行った輸出制限によって、逆に中国のレアアース価格が下落したのは、レアアースにおける脱中国が進んだことが原因だ。日本は中国の輸出制限後、官民一体となってレアアース調達先の開拓に動いたほか、レアアースのリサイクル技術などを大きく進展させた。

 12年上半期に日本が中国から購入したレアアースは、10年上半期のわずか25%にまで減少した。中国が外交の切り札として利用してきたレアアースだが、著名な投資家からは「レアアースではもはや、日本の首を締めることはできない。日本は早くからレアアースを備蓄し、代替技術も次々と発明している」との声があがった。(編集担当:及川源十郎)
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過去数千年間、「帝国」として君臨して来、そして過去数十年間は、「共産主義」の「鎖国体制」に引きこもってきた中国としては、「はじめての経験」かもしれませんね。

でもこれが普通なんですよ。独占的な地位を誇示して尊大な態度をとることができるなんてのは、「自主性、創造性、意識性をもった人間」によって構成される「市場競争社会」においては、そうザラにあるわけではないのです。

市場競争の効用については、いまさら私が何か言う必要もないでしょうから、この記事では「自主性、創造性、意識性をもった人間」についてご紹介しようと思います。この定義は、チュチェ思想の人間に対する定義です。キムジョンイル総書記は、『チュチェ思想について――金日成同志誕生70 周年記念全国チュチェ思想討論会に寄せた論文』(1982 年3 月31 日)において次のように述べています。
>>> (前略)
人間が世界から離れては生きられず、世界のなかにあって生存し活動することはいうまでもありません。

自然は人間の労働対象であり、人間生活の物質的源泉であり、社会は人間が生活し活動する集団です。自然環境や社会的条件は人間の活動に大きな影響を及ぼします。自然環境の善し悪し、とくに社会の政治体制、経済体制が進歩的か反動的かによって、自然改造と社会発展をめざす人間の活動には有利な条件がつくられることもあり、それが制約され束縛されることもあります。

しかし、人間は環境や条件にただ順応するのではありません。人間は自らの自主的で創造的で意識的な活動をつうじて自己の要求にそわないものはそうように改め、古くて反動的なものは新しくて進歩的なものに変えながら、自然と社会をたえず改造していきます。これが世界をいっそう人間に奉仕する世界に改造し変革していく人間の活動であり闘争です。

(後略)<<<
私はかつて毛沢東を、ごくごく簡単にですが勉強したことがあります。その記憶を掘り起こすと、毛沢東――さらにいえばその教祖たる、マルクスやレーニン――は、人間と周囲の環境・条件との関係性、とくに周囲の環境・条件の人間への影響については(今となっては誤りも含めて)色々と書き残していますが、主体としての人間「そのもの」については、そこまで深く探究しているわけではないと思います。とくに毛沢東くらいまで時代が下がると、良くも悪くも「分かりやすく」なっています(弁証法なんて、かなり「分かりやすく」なっていますよね)。

それに対してチュチェ思想は、さまざまな動機が混在していますが、その創始動機のひとつとして、「従来の革命理論」が、人間そのものに対してあまり深く探求されていない点を問題視したという経緯があります。

私のように、チュチェ思想の発想が、自分自身の思考にいくらか影響している人間には、中国共産党政権の「兵糧攻め」は、まさにチュチェの原理と市場競争原理によって、遠からず破られるだろうと思っていましたが、もし中国共産党政権がそんなことを夢にも思っていなかったら、それはまさに「人間そのもの」に対する理解が足りなかったといわざるを得ないでしょう。

もちろん、13億人を独裁的に統治するという超人間業を持っている中国共産党のトップが、全く気がついていなかったというのは、彼らをバカにしすぎではないかと自分でも思います。しかし、「ちょっと見くびっていた」くらいはあるだろうと思っています。そういう話です。

社会科学系の人たちは、どうにも「人間そのもの」について、そこまで深く探求しないで理論構築や実践活動をしているように思います。しかし、キムイルソン主席は「人間があらゆるものの主人であり、すべてを決定する」と述べています。そうであるならば、ますます「人間そのもの」について触れずして、理論も実践もないでしょう。本件は、単にいわゆる「チャイナリスク」を示しただけではなく、「人間そのもの」についての探究をベースにした社会動学理論を構築する必要があるということを端的にあらわした好例であるという見方もできると思います。

私についてましても、まだまだ浅学の身でありますが、そういう観点と立場に立って、移転後のブログ運営をしてゆく所存であります。
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2013年01月19日

橋下文革路線がホンモノの文革路線と違うところ

http://www.sponichi.co.jp/society/news/2013/01/19/kiji/K20130119005011220.html
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中学浪人やむなし、橋下市長入試中止強硬姿勢崩さず

 大阪市立桜宮高バスケットボール部主将の男子生徒が顧問の体罰を受けた後に自殺した問題で、橋下徹市長は18日、「自分も浪人した。人生には1年遅れることもある」と述べ、同校の体育系学科の入試中止を強硬に求める姿勢を貫いた。高校受験での「中学浪人」もやむなしととれる発言で、橋下市長の姿勢に理解を示してきた教育評論家の尾木直樹氏でさえ「ちょっと行き過ぎね」と話すなど、反発の声は強まっている。

 橋下市長はこの日、市議会委員会の協議会で、自身が大阪府立北野高卒業後、大学受験のため1年間の浪人生活を送ったことに触れ「申し訳ないが、僕だって浪人した。(人生には)1、2年遅れることもあるが、もっと考えることもある」と述べた

 桜宮高の体育系学科を志望する中学生が、浪人生になってもやむを得ないと解釈できる表現。生徒を自殺に追い込むほどの体罰が横行していた桜宮高の体質改善へ、教職員の全員異動を市教育委員会に要求するなど厳しい姿勢を示してきたが、あらためて入試中止への揺るぎない決意を強調した。

 この日の協議会でも、同校の佐藤芳宏校長が先月27日に遺族を弔問した際「新人戦に出てもいいか」と確認していたことを明らかにし「亡くなって4日のときに、こんなことをなぜ聞くのか。このような体育科に受け入れたら同じような意識の卒業生を輩出する」と主張の正当性を訴えた。

 来月20、21日の入試までわずか1カ月。橋下市長は前日の17日にも「(受験生は)生きてるだけで丸もうけ。またチャンスはある」と述べた。エスカレートする発言による受験生の心理的ダメージを心配する声は相次いでいる。

 橋下市長の姿勢について「100%賛成」と明言している尾木氏でさえも、今回の「浪人」発言には「行き過ぎた言い方ね」と苦言を呈する。

 橋下市長が入試中止の方針を打ち出して以降、尾木氏のもとには同校を受験する予定の中学生や保護者から「朝までもんもんとして眠れない」など不安を訴える声が殺到しているといい「入試間際に目標がなくなるというのは計り知れないショック。生徒の気持ちを思えばもう(発言を)やめたほうがいい」と言う。

 一方で「市教委、学校が理想の対案を出してくることを引き出すための方法なのでは」と過激な発言に理解も示し「橋下さんの発言を止めるためにも市教委が速やかに対案を示すべき。責められるべきは橋下さんではない」と、市教委の腰の重さを批判した。

 市教委は入試中止の是非を判断する会議を21日午後4時から開く。

[ 2013年1月19日 06:00 ]
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 旧ブログの頃から私は、橋下市長の政治手法を「大阪文化大革命」「橋下文化大革命」と呼んで来ましたが、あいかわらずの文革路線ですなww

ただ、尾木直樹氏が「橋下さんの発言を止めるためにも市教委が速やかに対案を示すべき。責められるべきは橋下さんではない」と述べているのは、おそらくそのとおりで、敵を殲滅して自分たちの思い通りの世界を些かの妥協も無く作ることしか考えていないホンマモンの「文革」と違って、橋下市長の場合は、対案を引き出し、最終的に妥協点を探り出すための「文革」なのではないかと思います。すなわち、闘争をチラつかせながら交渉する。

これは天地の開きがあります。相手に「指導」することしか考えていない人たちは、本当に交渉能力がないですからね(経験談)。そういう意味では、橋下氏のことは、あまり快く思わない私ですが、やっぱりこういうこと(だけ)は上手い人なんだなあと思いますwww

でも、主に左翼さんたちをはじめとして、世間ではなかなか彼の「手法」を見破れてないですよね。おそらく、「闘争とは、『敵を殲滅して自分たちの思い通りの世界を些かの妥協も無く作る』ことである」という先入観みたいなのがあるんでしょうな。私の知る範囲内でも、さすがに暴力的行動はありませんでしたが、「相手がグウの音も言えなくなるまで論破する」という闘争スタイルを信奉している某左翼政党関係者がいました(威勢がいい割には、おバカだったから助かったけど、私はそんな連中との交渉窓口でしたorz)。人間、自分がやっていること・前提にしていることを、他人もやっている・前提にしていると思いがちですから(いわゆる「感情屋」が、マイ・スタンダードをグローバル・スタンダードだと思い込んでいるのと同じ)。だから、「橋下がやる気だ、我々もやるぞ!」みたいな全面対決になってしまう。

橋下氏に対して下手に出る必要はないと思いますが、もう少し彼の狙いというか、行動特性というか、そういうのを学んだほうがいいと思います。また、彼の交渉スタイルを学ぶのも有益でしょう、主に、古典的な階級闘争路線を信奉する左翼さんたちは。原則論を繰り返し「指導」したって、所詮、少数派なんですから、無視されますって。

他方、橋下氏も、もうすこし「闘争色」は押さえたほうが良いかもしれません。こういう風に誤解されますし、そもそも、階級闘争路線って非効率的ですからね。まあこの辺は、「急進革命主義」と「漸進改良主義」、どちらを好むかっていうところにも関わってくる、ややこしい話ですけど。
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2013年01月15日

サプライサイド・エコノミクス

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE90A05C20130111?sp=true
>>> アングル:「アベノミクス」による円安が加速、日本のバーゲンセールを警戒
2013年 01月 11日 17:58 JST

[東京 11日 ロイター] 「アベノミクス」を拠り所とする円安が止まらない。デフレ脱却を最優先課題とし大胆な金融緩和を求める安倍政権の前のめりな姿勢を手掛かりに投機筋は円売りを加速。ドルは一時89.35円と2年半ぶり高値をつけた。

だが、円安は日本の資産価格も押し下げる。経済成長を伴わない円安とインフレは、海外勢にとっては日本資産の「バーゲンセール」を招きかねないとの警戒感も出ている。

<過剰な金融政策への期待>

現在、日本資産を保有している海外勢にとって円安は保有資産の目減りを意味するが、これから買おうとしている場合には、円安はどんどん価格を下げてくれることになる。海外勢の日本株買いに沸くマーケットだが、「円安は日本の資産価格を押し下げ、海外勢にとって日本のバーゲンセールが始まったことを意味する」(東海東京証券のチーフエコノミスト、斎藤満氏)と警戒する声も少なくない。

日本のGDP(国内総生産)の約13%を占める輸出型企業にとって円安は恩恵だが、残りの87%にとっては原油高、商品高などコスト増につながる。円安政策を進める安倍政権は国内の13%に配慮して政策運営をしているともいえ、マーケットからは「安倍政権は円安になれば全ての問題が解決するという誤った確信のもとに政策を組んでいる」(国内機関投資家)との批判も出ている。

安倍政権では、金融政策に過剰とも言える期待が目立つ。安倍晋三首相は11日午前、緊急経済対策の決定を受けて記者会見し、「長引くデフレ・円高からの脱却が決定的に重要だ」と指摘。金融政策について「デフレ・円高脱却には、政府・日銀の連携による大胆な金融政策が不可欠だ」と述べ、日銀に金融政策での対応を求めた。

しかし、名目金利がゼロ近辺にまで低下するなか、金融政策に景気を後押しする力はほとんど残っていないとの見方も多い。「金融政策には、ブレーキコントロール(景気過熱の制御)の機能は備わっているが、アクセルをふかす機能はない」(斎藤氏)。

需要を掘り起こすのは本来、財政政策の役割だが、この日決定された緊急経済対策は旧態依然とした公共事業が目立った。過去20年の日本では、公共事業に傾斜した景気対策は一時的に景気を押し上げるものの、一時的な景気回復による税収増では借金をカバーしきれないため、結果として将来に負担を残してきた。

需要が乏しいなかで、積極的な金融緩和を実施しても、供給されたマネーが実体経済をけん引する「生きガネ」にはならず、「金融村と債務を発行する財務省の間でぐるぐる回るだけの構造は、日本のみならず欧米諸国も直面する問題だ」とマーケット・ストラテジィ・インスティチュート代表、金融・貴金属アナリストの亀井幸一郎氏は述べる。

<モメンタムだけの円安>

過去1年半の間ドル/円はほぼ70円台後半の狭い値幅で推移し、「いわば手垢がついていない通貨ペアだった」と亀井氏は振り返る。だが、日本の総選挙やFOMC議事録など「(円安を構成する」ジグゾーパズルのピースが集まったことで投機の対象として躍り出て、実需を伴わない、モメンタムだけの円安が進行している」という。

こうした円安トレンドは少なからぬ参加者から、調整があってしかるべきと見られているが、これまではほぼ一本調子の基調が続いており、「円売りの潮流にに乗らないと損をする」(外銀)状況が継続している。


ただ、為替はあくまで2カ国通貨の相対的なレートだ。2期目に入ったオバマ政権は輸出促進政策を引き続き掲げるとみられており、日本が今後も円安政策を基軸に据えた政策を続ければ、国際舞台でも批判を浴びかねない。日銀が無謀なアセット拡大を進めれば、国内外で証券バブルを助長し、資産インフレのリスクを拡大するという副作用が出る可能性もある。

日銀は21、22日に開く金融政策決定会合で物価目標を1%から2%に引き上げるとともに追加の金融緩和措置を検討する見通しだが、その後、米国の財政の崖や米国債の格下げ問題などが浮上すれば、「今月末から来月にかけて、材料出尽くしで調整する可能性がある」(亀井氏)という。

<インフレは善か>

デフレ脱却を最優先課題に掲げる安倍政権では物価上昇が「善」であるとの認識がまかり通っているようにみえる。

しかし、「インフレで実質的なメリットを受けるのは債務返済負担が軽減する政府と借金のある企業だけだ。一般国民にとってのインフレは、政府への所得移転を表し、増税と同じ効果をもたらす」と前出の斎藤氏は警鐘を鳴らす。

景気拡大の結果として物価が上昇するのであれば問題ないが、経済が良くならずに物価だけが上昇すればスタグフレーションのリスクも高まる。

「初めから物価上昇率だけを目標にするのはスタグフレーションになっても良いということで本末転倒だ。さらに、物価押し上げの道具として為替レート(円安)を使うのだとすれば、ボタンの掛け違いも甚く、危険を伴う政策である」(機関投資家)と、「アベノミクス」を一見歓迎しているようにみえる市場でも警戒感を示す参加者は少なくない。

(ロイターニュース 森佳子 編集:伊賀大記)
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記事中、「スタグフレーション」という単語が出てきますが、今のアベノミクスには、マトモなサプライサイダーが居ないような気がしてなりません。やっと出てきたかと思ったら竹中平蔵氏ですし。。。目新しい期待の経済政策のようで実は、旧態依然の原始ケインズ主義と小泉路線の支離滅裂な継ぎはぎに見えます。

もちろん、サプライサイドだけを改善すれば良いわけではありません。デマンドサイドのテコ入れも必要です。経済政策、とくに「デマンドサイドかサプライサイドか」という問いはナンセンスだと思います。デマンドサイド、サプライサイド両方あって初めて「マーシャルのハサミ」なんですから。「どちらか」ではなく「どちらも」なんです。

結局のところ、教科書に載っているようなIS−LM分析をなぞったような経済政策がどこまで上手く行くのか。。。いやまあ、教科書に載っているくらいなんですから全くの無意味だとは思いませんが、長期的な有効性には疑問符をつけざるを得ません。

ところで、サプライサイドで思い出しましたが、どうもサプライサイド・エコノミクスって不人気ですよね。高校公民レベルでは「大失敗」みたいな書かれ方していますし。でも、よくよく調べてみると、「大成功」とはいえないまでも、あんなに悪魔祓いみたいな扱いを受けなくても、、、と気の毒に思います。わたしは、こんなんでも一応、経済学を幾らか勉強してきましたが、サプライサイドについては評判悪かったですねえ、、、「ラッファー・カーブには学問的根拠がほとんどない」っていうようなことばかりが強調されて、あたかも全部が全部インチキみたいな扱いでした。まあ、教員によるのかもしれませんが。

だいたい、「福祉国家」でその名を轟かせているスウェーデンだって、経済政策は徹底したサプライサイド・エコノミクスですからね。ただし、スウェーデンの場合は、サプライサイドへのテコ入れに続き、デマンドサイドへのテコ入れを忘れなかったわけですが(ここで大切なのは、テコ入れの順番がサプライサイド⇒デマンドサイドだった点。決して逆ではなかったわけです)。以下、参考。

シンポジウム 『強い経済と社会保障をどう両立するのか−スウェーデンの「改革」に学ぶ−』
変遷するスウェーデン・モデルと雇用(統一論題:地域産業と雇用開発)(労務理論学会第9回全国大会)

もちろん、無邪気にマンセーはできないと思います。スウェーデンはスウェーデンで、やはり限界があるからです。しかし、かといって何も無視することはないでしょう。もしかすると、昨日の記事でいうところの「“偏情”状態」なのかもしれませんね。確かに、知り合いの某左翼政党関係者が得意になって「北欧の福祉国家はすばらしい!」と折伏、、、じゃなくて「啓蒙」してくださるもんだから、スウェーデンのサプライサイド・エコノミクスっぷりについて「意見具申」してみたら、急におとなしくなった記憶がありますwww

関連(総括)記事:チュチェ102(2013)年7月10日『アベノミクスと規制改革
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2013年01月14日

左翼がオウムみたいになってきた件

衆院選、よっぽどショックだったんでしょうなあ。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/soichiromatsutani/20130112-00023026/
>>> “偏情”が招く「不正選挙」陰謀論

松谷創一郎
2013年1月12日 9時34分

ネトウヨとそっくりな“ネトサヨ”

昨年末からネットで不穏な“陰謀論”が散見される。それは、昨年12月に行われた総選挙を「不正選挙」とする内容だ。

そう主張するのは、脱原発派の面々である。具体的には、脱原発を旗印に結集した日本未来の党支持者たちだ。先の選挙で未来の党が惨憺たる結果に終わり、結果「成田離婚」のごとく解党の道を辿ったのは周知のとおりだが、その選挙結果に納得できない支持者たちが年末から「不正選挙」だと主張している。

彼らが挙げる「不正選挙」の根拠はさまざまだ。「開票システムを請け負っているのは原発関連会社」、「創価学会・統一教会・幸福の科学」等々。そのうち宇宙人説も飛び出しそうな勢いだ。なお、このときマスコミ(や電通)は、その「不正選挙」の片棒を担ぐ存在と認識され、「マスゴミ」と呼ばれて非難される。

そんな彼らが根拠とするのは、ネットに漂う信頼性の低い情報群だ。しばしば彼らは言う。「真実はネットにある。検索すればすぐに出てくる。マスゴミはそれを一切報道しない」と。

なんとも既知感のある光景だ──。

たとえば、2011年に行われたフジテレビに対して行われた数千人規模のデモは、ネット上の陰謀論によって結集したデモであった。いわゆるネトウヨと呼ばれる排外主義者が、K-POPや韓流ドラマを放映するフジテレビを「ゴリ推し」として非難した。彼らは口々に「公平な放送」を主張していた。まるで自らが公平な視点を持っていると言わんばかりに。

しかし、今回の「不正選挙」を叫ぶ層は、いわゆるネトウヨとは異なる。彼らは脱原発を主張する、どちらかと言えばネトウヨとは正反対の層だ。そんな彼らが、ネトウヨとそっくりな陰謀論を主張する。「ネトサヨ」との呼称が相応しい姿勢だ。

ネトサヨにしろネトウヨにしろ、彼らの主張は極めて酷似した典型を成す。自らの願望に沿った情報をネットから拾い、それを根拠に自説を固めていく。そのプロセスでは、賛同者がさらなる情報を追加し、根拠を強化する。反論に対しては、「ネットを検索すれば、多く事実が出てくる」と自説の“根拠”を出し、耳を貸さない。

偏った情報ばかり摂取する“偏情”状態

彼らに共通するのは、「自分が信じたい情報しか信じない」という姿勢だ。そこでは、完全に理路が転倒している。「信頼のおける情報」とは、複数の情報と比較検討するなど、精査した上でのものを指す。しかし、彼らは「こうあって欲しい」という思いに見合う情報を集め、その願望を強化していく。そして、いつしかその願望が現実に置き換わり、「信じたい情報」が「信頼のおける情報」へと変化する。

なぜこうしたことが起こるのか?

ネットは、ユーザーが能動的に情報を取捨選択することを必要とされるメディアだ。テレビや新聞、雑誌のような従来のメディアのように、さまざまな情報が雑多にまとめられるものではない。RSSリーダーに好きな媒体を登録し、そこからニュース単位で情報を拾うことができる。それは効率的ではあるが、自分が興味を持つ偏った情報にしか接しくない状況も招く。Twitterでも似たようなことが生じる。Twitterでフォローするのは、自らと考え方が近しいひとばかりだ。自分と同じタイプのひとばかりとコミュニケーションを取り、それ以外を無意識のうちに排除する。

つまり、偏った情報ばかり摂取する、偏食ならぬ“偏情”状態を招いている。

今回の「不正選挙」陰謀論も、2年前のネトウヨによるフジテレビデモも、この“偏情”が招いたものだ。彼らがしばしば口にする「公平性」も、無意識のうちに偏った情報に浸かったうえでの倒錯だ。そこでは、フジテレビが極めて右寄りの産経新聞と太いパイプを持っていることはまったく精査されない。彼らにとって、それは持論を歪めるノイズでしかないからだ。

こうした“偏情”は、もちろんネットだけが促進しているわけでもない。ネトサヨにしろネトウヨにしろ、その基底にあるのは不安だ。それはもちろんのこと社会の経済状況や実際の放射能への不安などによっても招かれているが、その根本にあるのは他者への不信にある。

前述したように、ネットは極めて簡便に情報をスクリーニングする(ふるい分け)ことに適したメディアだが、そこで得た情報をもとにした知見をTwitterやブログで発信した瞬間に、彼らは異論や反論に晒される。しかし、“偏情”状態はそうした異論・反論によって簡単に相対化されない。自説に賛同する者も存在し、それがひとつの集団性を帯びるからだ。一方で、反論する者はTwitterではブロック機能などによって排除される。

つまり、“偏情”同士のコミュニティが生じ、それがまたもやネットツールの機能によって強化されていく。彼らの「不安」は、こうして同じ志向の者たちによって共有され、同時に慰撫されていく。このときの同志とは、決して「他者」と呼べるような存在ではない。自らを決して非難することないからだ。彼らが求めるのは、自らのコピーのような存在でしかない。

それはRPG『ドラゴンクエスト』シリーズに出てくる、キングスライムをイメージするといいだろう。キングスライムは、最初からその姿で登場することはない。弱いスライムが何匹も登場し、戦闘中にひとつにまとまってキングスライムとなる。彼らの志向は「統一」にあって、「連帯」にはないのである。「統一」志向が、市民運動の失敗の歴史だったことも知らずに、それを目指す。

かように、不安を基盤としたコミュニティは、他者を排除し、同じネットの情報を信ずる自らのコピーが結集して存立していく。

(以下略) <<<
いやあ、すごく腑に落ちる考察です。私は、未来の党関係者の知り合いはいないのですが、以前の記事にも書いたとおり、共産党関係者の知り合いは結構います。まさに「“偏情”状態」。よく皮肉をこめて「観念論共産党」って呼んでたっけw

ただ、共産党関係者と未来の党関係者の最大の違いは、私の知る限りでは、共産党関係者は「反共謀略のせい」「国民は騙されている」「選挙制度が悪い」とは言うものの、「不正選挙があった」とは言わないところ。共産党も共産党で結構、アレなところがありますが、オウムのようなことを言わないだけ、はるかにマシだとは思っていましたし、苦い経験を通して共産党に懲りた現在でも、オウムのような宗教団体よりは、まだ幾らかは現実世界に近いところで生きていると思っています。

翻って未来の党。一線を越えてしまった感がします。むしろ逆に関係者に聞きたいのは、「勝つ要素はあったの?」というところ。まさか、本当に脱原発のワン・イシュー選挙だと思っていたんですか? 「郵政選挙」と言われていたときだって、実際の投票行動は、決して本当にワン・イシューではなく、それどころか、「郵政民営化」を投票に際しての判断基準にした人は2割くらいにすぎませんでした。

脱原発以外、ほとんど何も言っていないに等しい急ごしらえの政党が何十議席も取れたのか。そもそも、唯一の看板である「脱原発」にしたって、なんだかフラフラしていました。さらに、極めつけは小沢一郎。あれはもう致命傷だったでしょうな、一番「未来」から遠いところの人なんですから(ついでに言えば、賛同者名簿が、胡散臭い連中の幕の内弁当状態だった点は、私にとっての「致命傷」だったんですが、これについては、どこまで世間知になっていたのかは分からないので、敗北要素には含めないことにします)。当然の結果じゃないでしょうか。まだ公明党に入れたほうがマシですよ。

どうしても自己批判したくないなら、選挙以降、マスコミが折に触れて口にする「選挙制度が悪い」くらいしか残っていないでしょう。「不正選挙があった」はオウムレベルの言い訳なのでボツですし、「国民は騙されている」は、「国民は我々の政策のすばらしさが分からないバカだ」と言っているのに等しいので却下でしょう。でも、自分たちは候補者ではないのでテキトウなことを言っていればいいマスコミとは違って、未来の党はホンモノの候補者。マスコミと一緒になって「選挙制度が悪い」と他人のせいにして自己批判から逃げていると、きっといつかは、ゼロ議席になるでしょうね。その点、「選挙制度が悪い」以前のレベルで騒いでいる未来の党は、ますますお先真っ暗でしょう。
ラベル:左翼 カルト 政治
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2013年01月12日

IT共和国

http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887323942504578233040755750824.html
>>> 2013年 1月 11日 16:21 JST.
米グーグル会長、北朝鮮にネットの開放を要請

 【北京】北朝鮮を訪問したばかりの米インターネット検索最大手グーグルのエリック・シュミット会長は10日、北朝鮮に対し、経済成長を望むのであればグローバルなインターネットのアクセスを開放する必要があると伝えたことを明らかにした。

 リチャードソン前米ニューメキシコ州知事とともに3日間の北朝鮮訪問を終えたシュミット会長は北京で記者団の取材に応じ、「世界がますます結びついてきている中、事実上の孤立を選ぶ彼らの決断は、北朝鮮の現実社会に大変な影響を与えるだろう」と話した。同会長はそのことで「北朝鮮が経済的に追いつくことが厳しくなるだろう。私たちはその代案をとても、とても具体的に示した」と付け加えた。

(後略)<<<
インターネットの重要性は、キムジョンウン第一書記も良くご存知のはずです。第一書記は昨年4月、以下のような論文を発表したんですから。

http://www.naenara.com.kp/ja/news/news_view.php?22+1599
『社会主義強盛国家建設の要求に即して国土管理事業に革命的転換をもたらすために ――党、国家経済機関、勤労者団体の責任幹部への談話―― チュチェ101(2012)年4月27日』
>>> (前略)
外国、国際機構との科学技術交流も活発に行うべきです。国土管理と環境保護部門にも、世界的な発展趨勢と外国の先進的で発達した技術を取り入れるべきものがたくさんあります。前にも述べたことですが、インターネットを通じて世界的趨勢の資料、外国の先進的で発達した科学技術資料を多く閲覧させ、代表団を外国に派遣して必要なものを多く学び、資料も収集してくるようにすべきです。
(後略) <<<
共和国のIT技術は決して立ち遅れたものではないといいます。なんたって、そんなに巨大な設備が無くても、人間を訓練すれば何とかなるんですから。チュチェ思想的にも好ましい産業です。

キムジョンイル総書記が亡くなってからまだ1年たったばかり。意味のある変化は、まだ少ないと言わざるを得ませんが、以前では考えにくいようなことを言ったり、やったり、やる素振りを見せたりと、なかなか興味深い展開になってきたように思います。

とはいっても、政権内部では本格的な動きにはなってないと思われます。
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013011100389
>>> 中央通信HPに「主体暦」復活=北朝鮮

 【ソウル時事】北朝鮮の朝鮮中央通信のホームページ(HP)に10日から、金日成主席の生年を元年とする「主体暦」が復活した。
 ホームページは5日に改編され、それまで西洋暦と併記されていた主体暦が削除された。一部で国際基準に合わせようとする変化の兆しとの見方が出ていた。
 削除に対し、保守層などから反対意見が出て、従来の方式に戻した可能性もありそうだ。(2013/01/11-11:39)
<<<
以前では考えられなかったことです。しかし、もし本格的に開放的政策を採るとしたら、逆に思想的には統制強化が試みられるでしょう。「中体西用」ならぬ「朝体西用」といった感じで。ですから、こんな「とんでもない事態」がヒョッコリと発生してしまうということは、まだ本格的には開放路線は採択されていないんでしょうね。
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2013年01月11日

アシスト

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2013011000401
>>> 調査チーム、態勢大幅拡大へ=市教委人事制度在り方も検証−橋下大阪市長・高2自殺

 大阪市立桜宮高校2年のバスケットボール部主将の男子生徒(17)が顧問の男性教諭(47)から体罰を受けた翌日に自殺した問題で、橋下徹大阪市長は10日、「100人態勢くらいのチームを作って一斉に調査したい」と語り、弁護士5人からなる現在の外部監察チームを大幅に拡大する考えを明らかにした。市役所内で記者団の質問に答えた。
 橋下市長は、市教育委員会が体罰の調査で、小中学校の調査を高校の後に予定していることに触れ「そんなことで小中学校で何かあったらどうするのか」と市教委の対応を批判。小中学校を含めた市立学校全てに対し早急に調査を行うとした。
 また、男子生徒への体罰を認めているバスケ部の顧問が1994年から同校で勤務し続けていることについて「(長く勤務していれば)校長より強くなる」と話し、市教委の人事制度についても検証、調査する意向を示した。(2013/01/10-12:08)
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普通に体罰問題について検討しても、ありきりたりなことしか言えないのは目に見えているので、ここでは敢えて、橋下市長と老舗左翼陣営の「階級闘争」の行方について考えて見ましょうか。

今日現在、おもだった老舗左翼の皆さんは、本件について特に反応を見せていません。大津のいじめ自殺事件のときは、「教職員ムラ」の利害関係があったのかどうかは知りませんが、日教組輿石をはじめとして、その筋の人たちはついに沈黙を貫くか、滋賀の全教みたいに他人事のような談話発表に終始する始末でした。

しかし、今回はなんといっても橋下の大阪、心置きなく批判できるはず。朝日新聞が妙に元気なのが気になります。対する橋下市長。さすが、風見鶏だけあってやることなすことが時機を逸しません。懲戒請求を扇動したころから全然、変わっとりませんわww

「反・体罰」の錦の御旗をトップで奪取した橋下市長。一本とられてしまった左翼はどうするのでしょうか?

ここで老舗左翼がいつもどおりに「体罰はんたーい」と展開しても、憎っき橋下市長の手柄をアシストするだけ。護憲の共同ですらマトモにできない老舗連中が、まさか橋下市長へのアシストなんかに助力するはずもありません。大津の例を見ても分かるように、「教職員ムラ」の自己保身のために沈黙を貫いた人々が、「一時停戦」の精神で橋下市長に協力するとも思えません。ますます橋下市長へのアシストの望みは薄そうです。

あるいは、「橋下式教育こそが本件の原因なのだ! 大衆は騙されている! 橋下を支持してはいけない!」とするか。うーん、たぶん相手にされないでしょう。いつもどおりに。「風が吹けば桶屋が儲かる」レベルの論理を展開して大衆の失笑を買うか、やたらに長いパンフレットを発行して忙しい大衆に無視されるかのいずれかでしょう。だいたい昨今は、「ムラの解体」がトレンドになっているご時勢であり、また、今や左翼は「守旧派」とみなされる時代です。「橋下式教育こそが本件の原因なのだ! 大衆は騙されている! 橋下を支持してはいけない!」なんて言ったところで「でも、現行体制は完全に破綻しているよね。どないすりゃええねん、無責任な奴らだ。ためしに橋下のビジョンに賭けてみるしかないだろう!」というのがオチでしょう。むしろ、そういう守旧派が守旧派らしく頑迷にがんばってくれると、それだけ絵になります。そういう意味での「アシスト」はアリかもしれませんねwww

おそらく橋下市長は、本件を契機として、さらに教育行政改革を押し進めることでしょう。それはすなわち、老舗左翼のユートピアが本当に「ユートピア」になってしまうことを意味します。なんとしてでも阻止したいはずです。しかし、錦の御旗は橋下氏が持っていってしまい、手元にはめぼしい武器はない。今回もまた、老舗の左翼の皆さんは、してやられるんでしょうな。

本件に限らず、ここ最近、まさに「左翼の十八番」といえるようなテーマに対する彼らの反応のタイムラグが大きくなっているような気がします。活動力が落ちいているのかな? やっぱりね、一番乗りって大切ですよ。特に、「正当性」よりも「正統性」を大切にするような人たちにとっては、初物を獲っておくのは、ますます大切です。
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2013年01月06日

カクダイ

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-01-05/2013010504_01_0.html
>>> (前略)
一人ひとりの党員がもっている結びつきを、どうやって党の結びつきに発展させるか

 第一の角度は、一人ひとりの党員が現にもっている結びつきを、どうやって党の結びつきに発展させるかということであります。

 参院選から教訓を引き出した2中総決定では、「一人ひとりの党員は、家族や親せき、知人や友人、要求実現の活動、世話役活動、大衆組織や各種サークル、市民運動、自治会や老人会、同窓会など、さまざまな形で、多面的な結びつきを持っています。対話と支持拡大の活動を、それらすべてに光をあて、生かしたとりくみに改善・刷新していくことが必要です」ということを強調しました。この点で私たちの活動がどうだったか。

 山梨県甲府市のある地域支部から、つぎのような報告が寄せられました。

 「昨年の『大運動』で入党したAさんは、毎週ヘラブナ釣りに出かけ、釣り仲間とは固い結びつきがありました。Aさんは、月1回の支部会議で何度か、『支持依頼で訴えたい人がいるが、気まずくなるのではないかと心配だ』という話をしていました。そこで市議会議員の石原つよし同志が、『市議の石原さんから頼まれているので協力してほしい』と言ってみたらどうかと助言しました。その助言にこたえて、Aさんが釣り仲間に訴えてみたら、思いのほか、どんどん支持が広がりました。この結果に勇気を得たAさんは、釣り仲間以外の自分のつながりにも訴えを始めました。全部で33人の支持を広げることができました」

 こういう報告であります。ここからは、たくさんの教訓が読み取れると思います。まずAさんがヘラブナ釣りをつうじて、固い結びつきをもっていたということです。つぎは、Aさんが、最初は、「市議会議員から頼まれたから」という形で、次には自ら堂々と自分は日本共産党員だと名乗って、ヘラブナ釣りの結びつきを党の結びつきに発展させるために、勇気をもって党員としての「踏み切り」をおこなったということであり、党組織や地方議員がそれを温かく援助しているということであります。

 こうした活動をすすめるためには、わが党の活動にこうした趣味の活動も含めた党員の多面的な活動を大切にし、それを保障するための「余裕」が必要となってくるでしょう。同時に、一人ひとりの党員の「踏み切り」――成長を保障するための支部会議の開催や学習などのとりくみも不可欠になってくるでしょう。とくに、すべての党員が「しんぶん赤旗」日刊紙を読む気風をつくりあげることは、きわめて重要であると思います。

 本腰を入れて、そうした活動の改善・強化をはかり、一人ひとりの党員がもっている結びつきを、党の結びつきに発展させ、党への信頼と共感に発展させることができれば、幾百万という人々に日本共産党の声を届け、支持を広げることは可能であります。

 わが党がもっているすべての潜在的な力に光をあて、それを生かした党活動、その可能性をくみつくした選挙戦に、新たな意気込みで挑戦しようではありませんか。

(後略) <<<
(以上、太字部分は本文ママ、下線部分は管理人による)
党勢拡大大運動を繰り広げたにもかかわらず、先の総選挙での比例代表得票数が09年比125万票減、得票率においても09年比1パーセント減という惨憺たる結果でした(にもかかわらず、「10年参院選比前進!」って言っているんだからもう…)から、ますますの党勢拡大に邁進しなきゃならんのでしょう。

でもね、下線部分、これ嫌われるんですよ〜
一時期、共産党の影響力が強いところに関わっていたからよく覚えています。以下、私の体験談。

確かに、潜在的な支持者だった人が、晴れてホンモノの支持者になることもあります。それは全く構わないことです。需要と供給が一致し、晴れて志が叶ったことは喜ばしいと思います。私にはその魅力は良く分かりませんけどね。でも、少なくとも私が知る某所においては、そんなに多い話ではありませんでした。むしろ、友人だったり、あるいは年上が相手だったりするで、断ろうにも断りづらくて苦慮している人のほうが目立ちました(まあ私がそういう人たちの相談役みたいなのに担ぎ上げられたからかもしれませんが)。秘密対策会議(という名の愚痴会ww)では、統○教会の勧誘トラブルの資料を持ち込んで色々と考えましたね、懐かしいなあ。「唯物共産党対策でカルト教団対策の資料を参照するってどうなのよwww」って一同大笑い。

人付き合いが器用な人たちは、テキトウに相手が喜びそうなことを言ったり、赤旗やパンフレット類を読んであげたりするくらいなんですが、そういう器用さに欠ける人は、言われるがままに巻き込まれたり、逆に、音信不通になってしまったりするんですよね。

あまり勧誘話の相手をしたくない人って多いと思います。折伏された経験がある人は、ますます嫌でしょう。ですから、そういう人にとっては、勧誘自体が既に十分、迷惑なんですが、「ちょっと嫌がっている人もいるし、『勧誘するな』とは言わないので、配慮をお願いできませんか?」と依頼すると、キレるんですよね。「我々の自由だ!」とか言って。あれが本当に不評でした。誰も「即時禁止」とは言っていないのにね。デマも流すし。私も色々言われましたよ。問い詰められて返答に窮したのか、良く分からない理論を振りかざしたかと思ったら、急におとなしくなってお涙頂戴戦術に出たりした挙句、最終的には、ある日を境に抗議を無視するようになりましたね。

あえて彼らを弁護するとすれば、私の知る某所の党関係者も「善意」の人であり、「熱心」なんだとは思います。わざと他人に迷惑をかけようとしたわけじゃないってのは、良く分かっています。でも、私たちとはノリがあわなかったんです。「善意」の押し売りは逆に迷惑ですから、「売り方」にご配慮くださいって話なんですよ。なのに、なんであんなに大騒ぎしたんだろう?

もともと私は共産党に対して、そこそこ好意的な立場(旧ブログ参照)でしたが、あれで懲りてしまいましたわ。。。私の知る某所は長いこと、党員と非党員の関係性は良好だったので、ちまたで言われていることは「そういう地域もあるんだなあ、うちの人たちは常識的で良かったなあ」と思っていましたが、ある日を境に急にカクダイが激しくなったんです。。。たぶん党内で何かキャンペーンが張られていたんでしょうね。

もちろん、全国を広く見渡せば、今も良好な対外関係性をもっているところもあると思いますよ。上記はあくまで私が知る範囲内の話です。だから関係者はコメント欄で暴れないでくださいね!!! 

そういう経験のある私にすれば、引用記事のような取り組みは、場所によるとは思いますが、すでに他人様に迷惑かけているようなところでは、ますますヒンシュクを買うことになるんじゃないかと思います。迷惑をかけるような人たちは、良くも悪くも党中央に忠実でしょうから、党中央の指示とあらば、ますます張り切ってしまうことでしょう。

まあ、どうでもいいけどさ。
ラベル:日本共産党 左翼
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2013年01月04日

キムジョンウン第一書記の新年辞

移転後初の記事は、キムジョンウン第一書記の新年辞について。

http://www.uriminzokkiri.com/index.php?ptype=rozak&no=444&#first
原文(朝鮮語)は共和国公式サイト『わが民族同士』に掲載されているとおりです。
和訳は…まあそのうち『朝鮮新報』あたりが、しっかりしたのを掲載してくれると思いますので、それをお待ちくださいww

キムジョンウン第一書記の新年辞については、既に各メディアが言いたい放題してくれているので、そういうマジメな論評はあえてやらず、ちょっと違う角度から、、、

まず気になったのは、「전체 인민들과 인민군장병들은 승리자의 높은 긍지와 밝은 앞날에 대한 신심드높이 강성국가건설을 위한 장엄한 진군에 힘차게 떨쳐나서야 하겠습니다. (すべての人民と人民軍将兵は、勝利者の高い矜持と明るい明日に対する信念高く、強盛国家建設のための荘厳なる進軍に力強く勇み出るべきです)」の部分。とても細かいところなんですが、それまでは一貫して「인민군장병들과 인민들 (人民軍将兵と人民)」と呼んでいたのに、ここは「인민들과 인민군장병들 (人民と人民軍将兵)」に変わっています。東側諸国って、こういう細かいところに意図を隠していることが多いわけですが、どういう意味があるんでしょうか?

また、関連して、「군력이자 국력이며 군력을 백방으로 강화하는 길에 강성국가도 있고 인민의 안녕과 행복도 있습니다. (軍事力とは同時に国力であり、軍事力を全般的に強化する道に強盛国家もあり、人民の安寧と幸福もあります)」というふうに、従来どおりの「先軍革命路線」を打ち出しつつも、他方で、「주체적인 실용위성을 제작발사하여 선군조선의 존엄과 위용을 떨친 그 기세로 전당, 전국, 전민이 총동원되여 올해에 경제강국건설과 인민생활향상에서 결정적전환을 일으켜야 하겠습니다. (主体的な実用衛星を製作・発射し、先軍朝鮮の尊厳と威容を轟かせたその勢いで、全党、全国、全人民が総動員され、今年、経済強国建設と人民生活向上において決定的転換をおこすべきです)」という経済建設の檄のなかでは「全党、全国、全人民」と言うものの「全軍」とは言わなかったりと、なんかいつもと違う感じします。

キムジョンウン第一書記は、「先軍」から「先党」に換えようとしているという話も聞きますから、もしかしたらそういう意図が隠されているのかもしれません。上手くいくかは、ますます知りません。第一書記の手腕に期待して、今年も共和国に注視したいと思います。

ちなみに、上記の和訳部分は全て拙訳。太字処理した部分はすべて、ブログ記事執筆上の都合で私が勝手にやったものです。「訳がアレだけど、どこのアホがやったんだ」とか「本文に太字がない件について」とか言わないでください! また、「…들」をキチンと「…たち」と訳すべきなのかもしれませんが、「人民軍将兵たちと人民たち」などと「たち」「たち」って続くのは日本語的にどうなのかと思うので、あえて訳出はしませんでした。好みの問題です!
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2013年01月01日

管理者への連絡用

特定の記事に対するご意見ではなく、管理者へ連絡を取りたい方は、この記事のコメント欄に投稿してください。
なお、投稿規約は下記に掲載しております。
http://www.geocities.jp/s19171107/KANRI/MAIL/index.html
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白頭の革命精神な日記へようこそ

「白頭の革命精神な日記」へようこそ。

【ブログの目的】
当ブログは、あらゆる面で未熟な人間である当方が、自身の勉強のために批評を受けることを期待し、個人的に興味を持っている、下記の取り扱い項目に関して、自身が現在持っている見解を公開するためのスペースであります(本当に「チラシの裏」に書いて死蔵させるよりは、ネットで公開したほうが、批評をいただける可能性は僅かですが有りますからね)。よって、当ブログにおいては、訪問者の皆様は、単なる訪問者ではなく、「論述添削者」でもあります。

今まで何度も、皆様から戴いたコメントによって、自己の誤った認識を矯正したり、あるいはもっと深く考えるキッカケを得てまいりました。コメントを下さる皆様には本当に感謝しております。

【取り扱っている話題】
目下は、社会経済と国際関係、とりわけ日本国内の労働問題と朝鮮民主主義人民共和国の動向(チュチェ思想の分析と経済改革の進展)を主たるテーマとして取り上げています。報道の紹介とそれに対する当方の見解を展開しています。

それでは、ごゆるりと。
(初版:チュチェ102年1月1日 改訂版:チュチェ106年10月2日、チュチェ111年5月10日)
ラベル:運営連絡
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