http://mainichi.jp/select/news/20131229k0000m010013000c.html
>> 都知事選:宇都宮健児氏が出馬表明 前回は次点あれだけ東京オリンピック開催反対を掲げていた宇都宮氏が、今回は一転して「もう決まってしまったので、どういう五輪をするかが問われている」などと言い始めました。
毎日新聞 2013年12月28日 18時34分(最終更新 12月28日 22時58分)
前日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏(67)が28日、東京都内で開かれた市民集会で講演し、都知事選(来年1月23日告示、2月9日投開票)への無所属での立候補を表明した。都知事選に名乗りを上げたのは宇都宮氏が初めて。「安倍政権の暴走にストップをかけ、東京から国政を変えていく」と意気込みを語った。
(中略)
2020年東京五輪については「もう決まってしまったので、どういう五輪をするかが問われている」と語り、五輪にかける予算を抑え、東日本大震災の被災者支援や原発事故の収束を都としても進めるとした。「倍返し」をスローガンに、前回の約2倍の200万票を目指すという。
共産党が支援する方針だが、宇都宮氏は「政治的立場を超えてどれだけ広がれるかだ」と述べ、主要政党や労組、市民団体に支援を呼び掛ける考えを示した。【竹内良和】 <<
おそらく支持者は、「前提が変われば結論も変わるのが科学」だとか「与えられた条件で如何に最善を尽くすかが現実主義だ」と言って、この転向劇を正当化するでしょう。もっともな主張に聞こえます。しかし、問われるべきは「じゃあ、なんで最初からそれを掲げなかったの?」という点。前回選挙では、「コンパクトな五輪を!」ではなく「五輪開催反対」とまで言ってのけたわけですから、それなりの考えがあってのことだと思っていたのですが、実際は「コンパクトな五輪を!」で済む程度だったんですか。事後の対応は「現実主義的」で「科学的」かもしれませんが、過去の主張が「空想的」で「非科学的」であると言わざるを得ません。
また、転向の理由付けが最悪です。「もう決まってしまった」。いったん決まってしまったことであれば、信念を曲げてでも諦める、そう宣言したに等しいのではないでしょうか。たしか東京オリンピック開催は、「途方も無い税金の無駄」であり、「そんなカネがあったら福祉予算に回すべきだ」としていたはずです。「コンパクトな五輪を!」程度の信念だったわけですね。
もっと良い言い訳はなかったんでしょうかね。それ以前に、なんであんな主張を展開したんだか。東京オリンピックなんてあり得ないだろうとタカをくくっていたのか。