>>> 調査チーム、態勢大幅拡大へ=市教委人事制度在り方も検証−橋下大阪市長・高2自殺
大阪市立桜宮高校2年のバスケットボール部主将の男子生徒(17)が顧問の男性教諭(47)から体罰を受けた翌日に自殺した問題で、橋下徹大阪市長は10日、「100人態勢くらいのチームを作って一斉に調査したい」と語り、弁護士5人からなる現在の外部監察チームを大幅に拡大する考えを明らかにした。市役所内で記者団の質問に答えた。
橋下市長は、市教育委員会が体罰の調査で、小中学校の調査を高校の後に予定していることに触れ「そんなことで小中学校で何かあったらどうするのか」と市教委の対応を批判。小中学校を含めた市立学校全てに対し早急に調査を行うとした。
また、男子生徒への体罰を認めているバスケ部の顧問が1994年から同校で勤務し続けていることについて「(長く勤務していれば)校長より強くなる」と話し、市教委の人事制度についても検証、調査する意向を示した。(2013/01/10-12:08) <<<
普通に体罰問題について検討しても、ありきりたりなことしか言えないのは目に見えているので、ここでは敢えて、橋下市長と老舗左翼陣営の「階級闘争」の行方について考えて見ましょうか。
今日現在、おもだった老舗左翼の皆さんは、本件について特に反応を見せていません。大津のいじめ自殺事件のときは、「教職員ムラ」の利害関係があったのかどうかは知りませんが、日教組輿石をはじめとして、その筋の人たちはついに沈黙を貫くか、滋賀の全教みたいに他人事のような談話発表に終始する始末でした。
しかし、今回はなんといっても橋下の大阪、心置きなく批判できるはず。朝日新聞が妙に元気なのが気になります。対する橋下市長。さすが、風見鶏だけあってやることなすことが時機を逸しません。懲戒請求を扇動したころから全然、変わっとりませんわww
「反・体罰」の錦の御旗をトップで奪取した橋下市長。一本とられてしまった左翼はどうするのでしょうか?
ここで老舗左翼がいつもどおりに「体罰はんたーい」と展開しても、憎っき橋下市長の手柄をアシストするだけ。護憲の共同ですらマトモにできない老舗連中が、まさか橋下市長へのアシストなんかに助力するはずもありません。大津の例を見ても分かるように、「教職員ムラ」の自己保身のために沈黙を貫いた人々が、「一時停戦」の精神で橋下市長に協力するとも思えません。ますます橋下市長へのアシストの望みは薄そうです。
あるいは、「橋下式教育こそが本件の原因なのだ! 大衆は騙されている! 橋下を支持してはいけない!」とするか。うーん、たぶん相手にされないでしょう。いつもどおりに。「風が吹けば桶屋が儲かる」レベルの論理を展開して大衆の失笑を買うか、やたらに長いパンフレットを発行して忙しい大衆に無視されるかのいずれかでしょう。だいたい昨今は、「ムラの解体」がトレンドになっているご時勢であり、また、今や左翼は「守旧派」とみなされる時代です。「橋下式教育こそが本件の原因なのだ! 大衆は騙されている! 橋下を支持してはいけない!」なんて言ったところで「でも、現行体制は完全に破綻しているよね。どないすりゃええねん、無責任な奴らだ。ためしに橋下のビジョンに賭けてみるしかないだろう!」というのがオチでしょう。むしろ、そういう守旧派が守旧派らしく頑迷にがんばってくれると、それだけ絵になります。そういう意味での「アシスト」はアリかもしれませんねwww
おそらく橋下市長は、本件を契機として、さらに教育行政改革を押し進めることでしょう。それはすなわち、老舗左翼のユートピアが本当に「ユートピア」になってしまうことを意味します。なんとしてでも阻止したいはずです。しかし、錦の御旗は橋下氏が持っていってしまい、手元にはめぼしい武器はない。今回もまた、老舗の左翼の皆さんは、してやられるんでしょうな。
本件に限らず、ここ最近、まさに「左翼の十八番」といえるようなテーマに対する彼らの反応のタイムラグが大きくなっているような気がします。活動力が落ちいているのかな? やっぱりね、一番乗りって大切ですよ。特に、「正当性」よりも「正統性」を大切にするような人たちにとっては、初物を獲っておくのは、ますます大切です。