2013年01月12日

IT共和国

http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887323942504578233040755750824.html
>>> 2013年 1月 11日 16:21 JST.
米グーグル会長、北朝鮮にネットの開放を要請

 【北京】北朝鮮を訪問したばかりの米インターネット検索最大手グーグルのエリック・シュミット会長は10日、北朝鮮に対し、経済成長を望むのであればグローバルなインターネットのアクセスを開放する必要があると伝えたことを明らかにした。

 リチャードソン前米ニューメキシコ州知事とともに3日間の北朝鮮訪問を終えたシュミット会長は北京で記者団の取材に応じ、「世界がますます結びついてきている中、事実上の孤立を選ぶ彼らの決断は、北朝鮮の現実社会に大変な影響を与えるだろう」と話した。同会長はそのことで「北朝鮮が経済的に追いつくことが厳しくなるだろう。私たちはその代案をとても、とても具体的に示した」と付け加えた。

(後略)<<<
インターネットの重要性は、キムジョンウン第一書記も良くご存知のはずです。第一書記は昨年4月、以下のような論文を発表したんですから。

http://www.naenara.com.kp/ja/news/news_view.php?22+1599
『社会主義強盛国家建設の要求に即して国土管理事業に革命的転換をもたらすために ――党、国家経済機関、勤労者団体の責任幹部への談話―― チュチェ101(2012)年4月27日』
>>> (前略)
外国、国際機構との科学技術交流も活発に行うべきです。国土管理と環境保護部門にも、世界的な発展趨勢と外国の先進的で発達した技術を取り入れるべきものがたくさんあります。前にも述べたことですが、インターネットを通じて世界的趨勢の資料、外国の先進的で発達した科学技術資料を多く閲覧させ、代表団を外国に派遣して必要なものを多く学び、資料も収集してくるようにすべきです。
(後略) <<<
共和国のIT技術は決して立ち遅れたものではないといいます。なんたって、そんなに巨大な設備が無くても、人間を訓練すれば何とかなるんですから。チュチェ思想的にも好ましい産業です。

キムジョンイル総書記が亡くなってからまだ1年たったばかり。意味のある変化は、まだ少ないと言わざるを得ませんが、以前では考えにくいようなことを言ったり、やったり、やる素振りを見せたりと、なかなか興味深い展開になってきたように思います。

とはいっても、政権内部では本格的な動きにはなってないと思われます。
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013011100389
>>> 中央通信HPに「主体暦」復活=北朝鮮

 【ソウル時事】北朝鮮の朝鮮中央通信のホームページ(HP)に10日から、金日成主席の生年を元年とする「主体暦」が復活した。
 ホームページは5日に改編され、それまで西洋暦と併記されていた主体暦が削除された。一部で国際基準に合わせようとする変化の兆しとの見方が出ていた。
 削除に対し、保守層などから反対意見が出て、従来の方式に戻した可能性もありそうだ。(2013/01/11-11:39)
<<<
以前では考えられなかったことです。しかし、もし本格的に開放的政策を採るとしたら、逆に思想的には統制強化が試みられるでしょう。「中体西用」ならぬ「朝体西用」といった感じで。ですから、こんな「とんでもない事態」がヒョッコリと発生してしまうということは、まだ本格的には開放路線は採択されていないんでしょうね。
posted by 管理者 at 00:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 時事 | 更新情報をチェックする
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