2013年01月21日

大阪文革が順調すぎる件/教組の要請書がどことなく他人事の件

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130121/k10014955941000.html
>>> 橋下市長“すばらしい決定”
1月21日 20時56分

大阪市立桜宮高校で、体罰を受けていた体育科の男子生徒が自殺した問題で、大阪市教育委員会は、体育科などの募集を停止して普通科に変更したうえで、来月、入学試験を実施することを決めました。入学試験の中止を求めていた大阪市の橋下市長と実施を求めていた受験生などの双方に配慮した形の決定となりました。
大阪市の橋下市長は決定について、「教育的な視点からすばらしい決定をしてくれた。これで再生に向けて本気で改革が始まると思う。その第1歩が踏み出せた」と述べ、評価しました。

そのうえで、橋下市長は「今回の決定は単なる看板の掛け替えではない。受験生には、これまでの桜宮高校の体育科として受験してもらっては困る。新しい桜宮高校に期待して、受験してもらうことが必要だ。今までの桜宮高校の体育科はダメだ。今のカリキュラムの中身を総点検して、新しい理論とかスポーツマンシップを盛り込んだ新しい教育を作ってもらいたい。具体的な教育内容は、教育委員会が作る案を待ちたい」と述べました。

大阪市教育委員会の長谷川委員長は記者会見で、今回の決定について、「橋下市長の意向に左右されておらず、1人1人の信念に基づいて判断した結果だ」としたうえで、みずからは5人の教育委員による変更案の採決にただ1人反対したことについて、「私個人としては、今回の決定は変則的で一夜漬けのような内容だ」と述べました。

そのうえで、長谷川委員長は、記者団が「教育委員長を辞職することはないのか」と質問したのに対し、「今のところ全然考えていない。改革を進めることで応えていきたい」と述べました。
決定を受けて、大阪市教育委員会の長谷川委員長は、21日夜、受験生などに向けたメッセージを出しました。

この中で、長谷川委員長は受験生に対し、「普通科ではあるが、真のスポーツマインドをもった人材を育成する、スポーツに特色あるカリキュラムを組む」としたうえで、「急な募集要項の変更だが、受験生への影響が小さくなるよう考えた。どうか希望を持って受験してほしい」と呼びかけています。また、在校生に対しては、「仲間の死を受け止め、学びを深めることを通じて新しい伝統を築いていってもらいたい」としています。
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あっけなく「文化大革命」が橋下市長勝利に終わっちゃって予想外でした。いやね、「教職員ムラ」が抵抗して、橋下氏がヒートアップしてあーだこーだとやりまくった結果、少し折れる感じで決まるのかなと思っていました。すでに橋下氏は「妥協点」らしきものを提示していましたしね。

http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00239045.html
>>> (前略)
橋下市長は17日、「越えてはならない一線を越えてしまったという認識のもとに、これまでの流れを断ち切る。そのためには最低限、普通科入試をやるにしても、校長はじめ、教員は、全員入れ替えてもらわなきゃ困ると。今いる体育の教師が、もし2013年度いるということであれば、体育教師分の人件費は執行しないと」と述べた。
(後略) <<<
市教委、ちょっとヘタレすぎやしませんか?
でも、ああいう筋の人たちって、普段は威勢が良いけど、分が悪いと大人しくなりますからねえ〜もしかしたら、真相はそんなところなのかもしれません。だとすると、大阪文化大革命の首領;橋下市長におかれましては、革命的警戒心を高めていただきたいと思います。

左翼の情勢について、すこし気になるところがあったので、ついでに記録しておきたいと思います。話題は、大阪市の全教細胞の要請書です。

滋賀のときと同じく、どことなく他人事ですな。おそらく、本人たちは間違ったコトは言っていないつもりなんでしょう。確かに、間違ったコトは言っていません。しかし、今回、彼を自殺に追い込んだのは教師であります。同じ教師の組合として、全教は何をしてゆくつもりなのか。一切の体罰を許さない取り組み徹底が、今、最も求められています」というのは、教職とは全く違うところに生きている我々、一般国民が、全教組合員をはじめとする全ての教職員(未組織の人も当然、含む)に要求することであって、全教組合員が口にすべきセリフではありません。むしろ、教職員としてどういう風に、体罰に走りたがる同僚を抑えてゆくのか、さっさと国民に説明してくださいよ

これが橋下氏の直接の制御下にある部門で起きた事件なら、今頃、組合筋は、説明責任がどうだと大騒ぎしているころでしょう。しかし、今回のこの「静けさ」はいったい何なのか(滋賀のときもそうでしたが)。国民は、教職員が起こした事件に対して、他の教職員がどのように捉えているのかに関心を持っています。にもかかわらず、例によって他人任せのスローガンに終始する。

もしかすると、いつも他人に「要求」ばかりしている(それも、具体的な方法は丸投げで、結果だけを要求)ので、いざ自分自身が「要求」される立場に立ったときに、どうすればいいのか分からないのかもしれません。もしそうであるならば、組合の「組織運営能力」は皆無と言わざるを得ないでしょう。

ところで、だいぶ話はズレますが、左翼運動には「組合自主管理」という思想があります。私も、アイディアそのものについては、興味深いものとして比較的肯定的に捉えています。しかしながら、こうも「組織運営能力」がない連中に「自主管理」ができるのか。本件をめぐっては、教育のあり方のみならず、副次的ではありますが、左翼運動のあり方の課題をも突きつけているのかもしれません。
posted by 管理者 at 22:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 時事 | 更新情報をチェックする
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