2015年11月17日

宮崎日日新聞・西日本新聞が決め付けて掛かった「認知症」は事故原因とは関係ありませんでした

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151116-00000095-mai-soci
>> <宮崎暴走死傷>73歳男を危険運転致死傷容疑で逮捕

毎日新聞 11月16日(月)21時24分配信

 ◇「事故はてんかんの発作で」と供述、容疑認める

 宮崎市で軽乗用車が歩道を暴走し、7人が死傷した事故(先月28日)で、宮崎県警は16日、運転していた鹿児島県日置市東市来町、無職、
(被疑者実名は当記事の論旨においては不必要なので引用しない)容疑者(73)を自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)の疑いで逮捕した。「事故は私がてんかんの発作を起こしたため」と容疑を認めているという。事故で受傷し入院していたが、県警は回復したと判断した。

 逮捕容疑は、先月28日午後2時52分ごろ、宮崎市のJR宮崎駅前付近の県道(通称・高千穂通り)沿いの歩道を、てんかん発作の影響で意識障害の状態に陥ったまま軽乗用車で約700メートル暴走し、歩行者ら6人をはね、うち2人を死亡させ、4人に重軽傷を負わせたとしている。

 県警は
(同上不引用部分)容疑者の家族から事情聴取し、道路沿いの防犯カメラの映像も分析するなどして、事故当時、軽乗用車を運転していた事実を裏付けた。さらに数年前にてんかんと診断され、投薬治療中の今年2月に免許更新をしていたことが判明。てんかんは薬で発作を抑えることができ、適切な治療を受ければ運転に支障はないため、県警は投薬内容や服用状況などを詳しく調べることにしている。

 
(同上不引用部分)容疑者は認知症の治療も受けていたが、県警は「今回の事故は認知症が影響したとは判断していない」としている。

 また県警によると、(同上不引用部分)容疑者は事故当日の朝、家族の気づかないうちに自宅を出たが、熊本県内に立ち寄った後に宮崎市に来ていたことも分かった。近所の住民によると、(同上不引用部分)容疑者の家族は持病などを理由に、遠方まで車で出かけないようにしたり、同乗するようにしたりしていた。【尾形有菜、宮原健太】 <<
上記引用部分において、太字化処理部分は、当方の編集によります。

さて本件、当初は「運転手に認知症通院歴」などと称して、医者でもないくせに事故の原因を「高齢者の認知症」と勝手に「診断」した上で、「高齢ドライバー規制問題」のキャンペーンが展開されたことは、記憶に新しいかと思います。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151030-00010000-miyazaki-l45
>> 宮崎市の車暴走 運転手に認知症通院歴

宮崎日日新聞 10月30日(金)9時42分配信

 宮崎市中心部の高千穂通りで軽乗用車が歩道を約700メートル暴走し、通行していた男女6人がはねられ死傷した事故で、運転していた鹿児島県日置市東市来町の職業不詳
(不引用)さん(73)が、認知症の症状で通院していたことが29日、捜査関係者への取材で分かった。てんかんの病歴もあるとみられ、宮崎県警は病気と事故原因との関連を慎重に捜査している。

 県警によると、歩道上に複数設置された車止めのポールにぶつかった形跡はなく、ポールをよけながら走行したとみられ、ブレーキ痕もなかったという。「(
(同上不引用部分)さんが)前をしっかり見て運転していた」という複数の目撃者の証言もあり、県警は、(同上不引用部分)さんは車を走行中、意識はあったとみている。捜査関係者によると、故意に人をはねた可能性は低いという。

 
(同上不引用部分)さんの自宅近くに住む70代主婦は、以前から車に家族や孫を乗せて運転する姿を見掛けており「よく車を利用する人だったが、危険な運転をして事故を起こしたという話は聞いたことがない」と語った。
.
宮崎日日新聞社
<<

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151031-00006138-miyazaki-l45
>> 認知症発症後に複数事故 宮崎市車暴走

宮崎日日新聞 10月31日(土)11時22分配信

 宮崎市中心部の高千穂通りで軽乗用車が歩道を約700メートル暴走し、通行していた男女6人がはねられ死傷した事故で、運転していた鹿児島県日置市東市来町の無職
(同上不引用部分)さん(73)が、認知症の症状が出始めた後、鹿児島県の商業施設の駐車場などで複数回にわたって事故を起こしていたことが30日、複数の関係者への取材で分かった。 <<

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151031-00010001-nishinp-soci
>> 地方生活「車は不可欠」 高齢ドライバー規制悩ましく【宮崎・歩道暴走】

西日本新聞 10月31日(土)8時30分配信

■認知機能検査強化へ

 宮崎市中心街で軽乗用車が歩道上を暴走し、7人が死傷した事故は、運転していた鹿児島県日置市の男性(73)が数年前から認知症の治療を受けていたことが明らかになった。事故との因果関係はなお捜査中だが、運転に支障があるような病気を持つ高齢者の事故をどう防ぐのかが大きな課題となっている。
 現行の道路交通法では、75歳以上の高齢者には3年ごとの免許更新時に認知機能検査が行われているが、過去1年間に認知症によるとみられる交通違反がなければ医師の診断なしで更新ができる。


(以下略) <<
10月30日付けの宮崎日日新聞は、「てんかんの病歴もあるとみられ」などと述べてはいるものの、論旨は「運転手に認知症通院歴」であることは、タイトルからも明々白々です。10月31日の配信記事にいたっては「認知症発症後に複数事故」などとして続報を報じています。もう「事故原因は認知症」と決めて掛かっています。しかし、宮崎県警は「今回の事故は認知症が影響したとは判断していない」と断言しています(もちろん県警発表だから正しいなどと言うつもりはありません)。なんの根拠があって「癲癇ではなく認知症」と決め付けたんでしょうか?

そもそも、病歴・通院歴があったからといって、実際の事故の原因であるとは限りません。医者が患者に直に接し、慎重に診察した上で症状を判定するのに、所詮は「他人から聞いたことの寄せ集め」に過ぎない「取材」を基に、なぜ早々に「診断」できるのでしょうか? 「センセーショナルな見出しで売れれば良い」というのが魂胆なのでしょうか?

「認知症だって癲癇だって、結果として危険なことには変わりないからいいんだ!」という主張もあるでしょう。一般人の感想文レベルだったらそれでも構わない、というか、どーでもいいです(どうせ正確に記述してもマトモに読まずに妄想全開に解釈するんですから)。しかし、報道機関が「結果が同じであれば、理由などはどうでもいい」などと言ってしまったら、それはもはや報道機関と名乗るべきではありません

今回の宮崎市での軽自動車暴走事故の報道において、事故原因の誤報が発生したことは否定できない可能性がかなり高まっています。それも「勝手に決め付けた上で間違える」という、振り返ってみればかなり恥ずかしい間違いっぷりでした。報道機関がほんの少し、深く物事を考えるようにしていれば、こんなことにはならなかったはずです。

たしか裁判員制度が始まるとき、マスコミ業界は「刑事事件被疑者・被告人について、予断を与えるような報道はしないようにする」と言っていたと思うんですが、あれってどうなったんでしょうか? かなり心配になる間違いっぷりです。

ところで、勝手に決めつけ調で記事を書きなぐったこと、特に宮崎日日新聞は訂正・反省するんでしょうか? 所詮は地方紙ですから、紙面上で反省文を書いたところで宮崎県民以外は気がつきもしないでしょうね。私も敢えて探す気になりませんし。その意味では、たまーにニュースサイトに掲載される程度の地方紙が引き起こす誤報・誤ったイメージの流布がもたらす影響は、かなり長く持続しそうです。
posted by 管理者 at 20:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 時事 | 更新情報をチェックする
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