>> 車内で2歳男児死亡、父親が保育園に送るの忘れる「普通の人ならありえない」という感想を持った方は少なくないでしょう。現に、ヤフーニュースコメント欄にも、そうした声が寄せられています。しかし、異常な過重労働、あるいは過度にストレスが溜まった心身の状態であれば、事故としてじゅうぶんに想定できるケースです。
TBS系(JNN) 7月30日(土)0時24分配信
29日夕方、栃木県芳賀町で、2歳の男の子が車の中で死亡しているのが見つかりました。車を運転していた父親が、男の子が車内にいることを忘れたまま出勤してしまったということです。
(中略)
警察によりますと、男の子は29日朝、保育園に向かうため、父親に車に乗せられ家を出ましたが、父親は保育園に送り届けるのを忘れ、そのまま出勤したということです。午後になって、保育園に迎えに行った母親が、男の子がいないために父親に連絡を取ったことから、父親が男の子を送り届けるのを忘れ、車の中に残していたことにようやく気付いたということです。
(以下略) <<
私は、月給が倍以上になるくらいの長時間労働+ストレスいっぱいの部署に長く配属されていた(よく死ななかったなあw)経験があるので、身に染みて分かるのですが、心身の状態が異常なとき、認識は斑状になるものです。序列1位のことに意識を向けるので精一杯。それに関連する限りにおいては、それなりに実行できるものの、それ以外のことは、「ついで」や「本題への追加」も含めて、視野には入ってくるのだけれども、脳が反応しないのです。「心配で心配で気が気じゃない心理状態に似ている」と言えば、過重労働の経験のない方にも少しは通じるでしょうか?
軽自動車後部座席に設置したチャイルドシートに座らせた我が子に気がつかないのは、「普通じゃありません」。文字通り、父親は普通ではない状態で、なんとか自動車を走らせて職場に向かっていたのではないでしょうか?
ちなみに私は、過重労働で認識が斑状になっていた時期、家の鍵をよくかけ忘れました。同じ雑誌を2冊買ったことがありましたwwボケ老人レベルですよね。だけれども、通勤の道のりを間違えたことは一度もありませんでした。家を出て事務所まで行くのに精一杯だから、鍵をかけるのを忘れちゃうんですよ。信じられないかもしれませんが、こういうモンなんです。ちなみに、私の過重労働は、まさに「市場のチカラ」によって解消されました! 私が、労組運動や労基署の取締りよりも市場のチカラを重視しているのは、ある程度は、自身の経験にもよります。また機会があったら述べます。
現時点では報道された範囲では何も分かっておらず、完全な憶測でしかありませんが、そういう可能性もじゅうぶんにあり得るのです。決して、「訳の分からない事件」とか「ネグレクトの事件」として断定はできないものと考えられるのです。
ラベル:自主権の問題としての労働問題 社会