2016年08月22日

「教育を商材にした金儲け」への助成制度と日本共産党;未来社会論の混乱

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-08-21/2016082115_03_1.html
>> 高校生が私学助成運動
教育のつどい 分科会はじまる

 「貧困・格差拡大から子どもたちと教育を守るネットワークを」「子どものいのちをはぐくみ、個人の尊厳と学ぶ権利を大切に」―。「教育のつどい2016」の2日目の20日、教科・課題別の28分科会と二つの特設分科会での討論が始まりました。


(中略)

 メンバーのひとりは、「私は学費について関係ないって思っていた。でも、お金がないことを理由に仲間が、私学をあきらめ、公立高校に行ったことを知りました。なんとかしたいと運動に参加しました」と語りました。

 “私立は高くて当たり前”を変えていきたいと毎日街頭で署名活動をしています。

 愛知県では、県民から多くの署名を集め、私学への助成金を多く勝ち取っています。


(以下略) <<
日本共産党が私学助成を要求しているのは今に始まった話ではありませんが、考えてもみれば妙な話です。私立学校は、いわば「教育を商材にした金儲け」です。教育が個人にとっても社会にとっても基礎基盤であることは論をまちませんが、それを「金儲け主義者」に開放するとは、共産主義者的には「言語道断」ではないのでしょうか。また、経済的に困窮した家庭はもちろん、すべての人民大衆に、安価でキメ細かく質の高い公教育を平等に提供することこそ、共産主義者の目指すところではないのかとも思います。

私は、教育サービスにも、供給主体の多様化と選択の自由の拡大が必要だと考えています。私立学校は供給主体の多様化そのものですし、私学助成による個別家庭の負担軽減は、選択の自由の拡大に大いに資するものと考えます。私のような市場主義者と同じことを日本共産党が口にするとは。。。おそらく、このように言えば彼らは、「あなたとは違うんです」と返してくるのでしょうが、私学助成を拡大すれば、おのずと、生徒側の選択肢の幅は広がってゆくし、それに応じて供給も多様化してゆくはずです。自分たちの主張の必然的帰結に気がついていないんでしょうね

未来社会論(革命的ビジョン)のコアとしての「計画経済」が完全に時代遅れになり、苦し紛れに「瞰制高地論(管制高地論)」に飛びついて以来、日本共産党の主張がブレブレになってきていますが、これもその一つの現象形態なのでしょう。
posted by 管理者 at 00:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 時事 | 更新情報をチェックする
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