2016年08月22日

「貧困女子高生」騒動を巡って、怪しい面々が悪質な論点ずらしを含むNHK「擁護」論を繰り出してきた!

反貧困だからこそ、このたびのNHKの特集コーナーは許せないんですよ。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/mizushimahiroaki/20160822-00061377/
>> ”貧困女子高生” 炎上の背景に報道側の配慮不足とネットの悪ノリ
水島宏明 | 上智大学教授・元日本テレビ「NNNドキュメント」ディレクター
2016年8月22日 18時46分配信


(本文引用は略)<<
長すぎるので、定例の記事冒頭での本文引用は省略します。

数日前のNHK報道番組で放映された「貧困女子高生」の件です。「貧困家庭」にしてはモノが溢れているのに不審に思った視聴者が、ネットを駆使して調べまくったところ、出演した女子高生がTwitterユーザーで、そこでのツイート内容から、とても「貧困女子高生」の代表に位置付けるのに相応しくない人物であったことが割れてしまったという件です。もちろん、叩かれているのはNHKのプロデューサーであり、「NHK取材班の庶民感覚のなさ」です(後述)。

そうした流れを無視する形で強引に論を立てている水島教授(後述するとおり、たぶん意図的)。「”勇気ある女子高生”がさらされた!」だの「経験的に振り返ると、日本の視聴者は貧困な人々への視線が容赦ない。それが生活保護という公的な支援制度の受給にかかるとなると徹底的なアラ探しが行われる。」だの「日本では、貧困層は趣味を持つことや私的な楽しみを持つことに対して一般住民のアレルギーが強い。」だのと、まったく論点がずれたことを述べています。違います。世の中に対して貧困の実情を告発するのであれば、別の家庭をレポートするべきだったのです。

私も反貧困の立場ですから、「プチ贅沢はわるい」なんて言うつもりは毛頭ありません(※)。反貧困だからこそ、あんな人選ではなく、もっと世の中にインパクトのある告発をすべきだったと考えます。ジャーナリストとはいえ、所詮は「野次馬に毛が生えた」程度の手合い。高給取りのNHK職員と有名私大教員なんかには分からないのかもしれません。。。「貧困家庭代表」に相応しくない人物を引っ張ってきて、「これが貧困だ!」って、あんたらこそ貧困を軽く見ていないか?と強く問いたいのです。

※もちろん、社会保障費用は、決して安くない我々の税金から賄われているのですから、公平性に配慮した支出を求めるのもまた当然です。馬鹿左翼のように「保護は権利」「貰えるもの(保護費)を好きに使って何が悪い」一辺倒は違います(「貰えるもの(給料)を好きに使って何が悪い」というのなら、もう税金払わんぞ!)

ちなみに、「貧困家庭代表」は誰が決めるのかについて述べておきましょう。自主の立場から言えば、本人の認識と社会の承認の二本立てでしょう。率直な意見交換の後に形成されるものです。ここで重要なのは、どちらか一方が断定的に定義できるものではないということです。社会の側が「おまえは貧困ではない」と押し付けることも、個人の側が「私は貧困です」と言い張ることも不適当です(もし、相対的貧困問題の場合であれば尚更でしょう)。

マルクス座右の銘「汝の道を進め、人々をして語るにまかせよ」を貫くのは勝手ですが、厳しいと思います。今回の場合は、うららちゃん側が幾ら「貧困なんです!」と言い張っても、視聴者側が「ご冗談を」「貧困とは言えないよ」という反応なのですから(ちなみに、「貧困は努力不足、甘え」という反応ではない点は重要です。今回は、「貧困層バッシング」のケースではありません)。まるで受け入れられていないのです。仮に、上から目線で指導をかましても、「馬鹿な国民が!」と罵っても、無視されるのがオチ。「進歩的」「前衛的」な人たちが大衆から遊離して滅んでいった歴史的事実は枚挙に暇がありません。ぜひ、毛主席語録の「大衆路線」の章を学習(再学習?)してください(マジでこれはオススメ。特に自称左翼は)。

問題になっているのは、ひたすらに、「貧困家庭の代表とは言い得ない人物をピックアップしたNHK取材班のセンスのなさ」なのです。この騒動の初期かつ核心を突いた書き込みは、「保守速報」を漁れば簡単に見つかるので、ご紹介しておきましょう。
http://hosyusokuhou.jp/archives/48256294.html
>> 【動画】NHK「PC買えなくてキーボードで我慢する超貧困JK。可哀想」 →部屋に2万円のペンを発見、捏造がバレる

2016/08/19 02:12


(引用は省略します)<<
「これは貧困と言えるのか?」「またNHKか!」という書き込みが抽出されています。これが、今回の騒動の核心です。「なんで都知事選候補に、よりによって鳥越俊太郎を担ぎ出したの?」レベルの謎人選です。

もちろん、世の中には「趣味にお金を使いすぎて生活が苦しい」といった家計管理が全くできないタイプの人もいるので、「モノが溢れている=生活が楽」とは言い切れません。しかし、それこそ「いわゆる貧困」の代表に据えるには不適当です。社会通念的な貧困層と異なります。それゆえ、据えるにしても、注釈・解説は必須のケースです。やはり、NHK取材班のナンセンスっぷりが際立ちます。こういう馬鹿がジャーナリストを気取るのは、逆効果であり、私は、反貧困の立場から、NHK取材班には貧困問題界隈からの退出を強く要求するのであります。

以上のように、そもそもの騒動の潮流を無視する形で書き始めた水島教授の主張は、当然のごとく明後日方向に走っていますが、まとめサイトはどうやらチェックしている、つまり、騒動の潮流を認識した上で敢えて、まったく異なる文脈に読者を誘導しているようです(悪質!)。

曰く「それを怪しげなネット上の「ニュースメディア」なるものが増幅する構図がある。」。まとめサイトを確認していることを告白しています。しかし、「怪しげなネット上の「ニュースメディア」」と断じて、内容はガン無視しています。

まとめサイト見た上で前掲の論を立てているのは、タチの悪い印象操作です。「だが、(信頼を失いつつあるとはいえ)既存メディアである新聞やテレビが、何を伝えるべき事実と考えるか、何を伝えるべきではないか、日々考えている」って、なんのこっちゃ? こういう印象操作をやるから、「信頼を失いつつある」わけですよ、水島教授

このくだりを読んで私は、かつて左翼・共産党対策部で、活動家相手に対峙した記憶を思い出しました。こちらが正確かつ科学的な証拠を提示して、連中の妄言に反論したときのこと。私は、資料を音読し、相手にも適宜音読させ、話の流れをちゃんと把握しているか試した上で、蓄積された連中側の主張の穴を突いて一気にこちら側に流れを持って行きました。すると連中は、壊れたレコードのように同じことだけを繰り返すようになりました。明らかに無理筋であるにも関わらず、同じこと一点張り。引くに引けないんでしょう。共産陣営の内通者によると、「確かにあっちの言う通りなんだが、しかし・・・」という打ち合わせがあった模様。「この人たち、日本語通じないのかな?」「なんでここまで認めておいて、核心に迫る証拠だけ無視して、振り出しに戻るんだ?」「どういう飛躍? アタマおかしくなった?」レベルだったものです。

立場上、都合の悪い展開になったときの典型的な左翼的逃走法――無理筋と認識していながらも従来主張の一点張り、都合の悪い証拠はダンマリ・スルー。とくに、「鳥越俊太郎淫行疑惑」のときの社民党増山麗奈氏ような、飛んで火に入る夏の虫的「反論」でもなく、「そんなことどうでもいい」といった開き直りでもなく、今回は「臭いもの(疑惑)に蓋」的なダンマリ・スルー対応をしている点に注目すべきです。もしネットニュースメディアの報道が事実ならば、相当マズイい展開になると水島教授は見ているのでしょうね。また、いわゆる「バイトテロ」の一連の騒動から、ツイート内容を繋ぎ合わせた推理行為が、結構いい線まで迫り得ることが社会的にも浸透しつつある昨今は、こうしたネットニュースメディアの報道が真実味を持って受け入れられる時代になりつつあるという現実も意識しているのでしょう。だから、とにかく門前払い的に扱って、極力詳しくは触れないようにしているのでしょう。「たとえネットニュースの報道が事実でも、いいじゃん、ウン万円のペンがあったって」くらい補足的に言っちゃいなよ! それが本心なんでしょ?

水島教授は記事の終わりに「冷静に「貧困」について考えてほしい」と書きました。繰り返しになりますが、NHKがこの話題から降りることが、冷静に貧困問題を考える前提と言わざるを得ません。手強い敵軍(生活保護・社会保障バッシング)より馬鹿な友軍(自称弱者の味方)の方が脅威です。

なお、自宅凸はダメだと思います。「れっきとしたプライバシーの侵害、人権侵害である。」は、正しい指摘です。この騒動は、もとはと言えばNHK取材班のせいですが、それと凸の正否は別問題。鍵なしツイートが晒されるのは文句は言えないとして、リアル空間にまで出てくるのはご法度です。だから、うららちゃんの自称姉も自重しようね?
posted by 管理者 at 22:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 時事 | 更新情報をチェックする
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