>> 枝野新党、小池氏と違って排除はナシ 「一緒にやりたいのであれば、どなたであれ」「一緒にやりたい」というだけで誰でもウェルカムというのであれば、「それは違う」と言わざるを得ません。そういうのは、「リベラル」とも「多様性重視」とも無関係です。大枠の政策的共通性で厳選しましょうよ。しなきゃダメですって。
10/2(月) 20:56配信
J-CASTニュース
枝野幸男氏が2017年10月2日、東京都内で会見を開き、新党「立憲民主党」の設立を発表した。民進党の理念・政策を引き継ぎ、衆院選に臨む。
民進党は小池百合子氏が代表の「希望の党」と合流する予定だが、小池氏はいわゆるリベラル派を「排除する」との考え。一方で枝野氏は、一度は希望の党に合流しようとした民進党前議員であっても、「一緒にやりたいという声があれば、排除することなく加わってもらいたい」としている。
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いわゆる「一枚岩主義」が冗長性の欠如によって逆に脆弱である点、強い組織というものはある程度は懐広く多様性に寛容であることが必須条件ですが、単に「政策の一致」を求めているに過ぎない小池新党への対抗上とは言え、こういうことを言っている枝野新党は、結局、民進党的な「なんでもあり」に落ち着きそうな勢いです。まあ、本心では枝野氏とは目指すことろが異なる候補者のうちで、彼の新党への参加を志すのが居ればの話ですが。日本共産党は手を差し伸べてくれるでしょうけどね。
対内的には、結局は民進党的な「なんでもあり」。対外的には、日本共産党との共闘路線。要は民進党じゃないですか。
立憲民主党だなんて命名したのは不吉ですね。ゲンを担ぐわけではありませんが、ロシア革命100周年の節目の年に「カデット(立憲民主党)がボリシェヴィキ(共産党)と手を組む」だなんてw
リベラル政党と左翼政党が候補者を調整し、選挙区を棲み分け合う程度ならばわかるのですが、衆議院の政権選択選挙で「統一候補」ってのはちょっと理解できないんですよね。やはり政策の違いが大きすぎるように思います。「立憲主義の回復」は重大なテーマとはいえ、自民党政権が駆逐され立憲主義の回復されれば直ちに、次の政権ビジョンが求められるわけです。その点、リベラル政党と左翼政党ではビジョンに差異があるので、これらが「統一候補」を出すというのは、ちょっとどうなのかなと思わざるを得ないところです。あっと言う間に瓦解して元の木阿弥でしょう。
政権与党時代の旧民主党内以上に「振れ幅」が大きいカデット(立憲民主党)とボリシェヴィキ(共産党)が手を組むのは、果たして政権選択選挙としてどうなのか・・・「中間選挙」的で、気楽に政権批判票を投じられる参議院選挙のときから言われていたことですが、いよいよ政権交代も可能な衆議院の「本選挙」でも「野党統一候補方式による共闘」はいかがなものか・・・?
単独で政権を握れない限りは、旧社会党のように、「1と2分の1政党制」的な力学で「与党に好き勝手させないが、自分たちも主体的に何かできるわけではない」とするほかないでしょう。「野党共闘」など、結局は、かつて旧社会党が自力で達成していた状況を、複数の弱小野党が寄り集まってやっとの思いで作り上げるようなもの。いまの状況下では唯一の合理的戦略であり、悪く言うつもりはありませんが、「安倍政権打倒」だなんて無理なことは言わない方がいいですし、与党側の「野合」批判に効果的に抗するためにも、正直にこのことを告白したほうがよいでしょう。「あくまで野党としてのチェック機能を十分に果たすための連帯・共闘であり、こんなので政権を取るつもりなどありません」と言った方が、正直で心象がよいし、「自民一強」の弊害が顕著な昨今では有利と言えるかもしれません。
ラベル:政治