2019年03月09日

眼の前の現象にばかり引きずられ、その根底にある構造的問題に考慮が至らない、いかにも「リベラル」が思いつきそうな底の浅いキャンペーン

https://www.asahi.com/articles/ASM2F0BV6M2DUTIL05X.html
女性ゼロの地方議会、まだ2割も 「活動しづらい」
山下剛 岡林佐和、三島あずさ 2019年2月16日05時00分

 全国の1788地方議会のうち、女性議員がいない「女性ゼロ」議会が339議会にのぼることが、朝日新聞社のアンケートでわかった。8年前の調査で412議会、4年前は379議会で徐々に減っているが、依然として2割近くの議会で女性議員がいない。女性議員が1人しかいない議会も460議会あり、女性議員が1人以下の議会が全体の計45%を占めている。

 女性ゼロ議会の半数近くの153議会は、今春の統一地方選で改選される予定。議会選挙で男女の候補者数をできる限り「均等」にするよう政党に求める候補者男女均等法が昨年施行されており、こうした環境変化の後押しを受けて女性ゼロがどの程度解消されるかが注目される。


(以下略)
候補者男女均等法は参議院では全会一致で可決・成立した法ですが、「男女の候補者の数ができる限り均等となることを目指す」程度で、政党に対して女性候補を増やす努力を求めているに過ぎないスローガン的なものです。「仕事していますよ」という、自民党政権のアリバイ作り感が漂っているものですが、こんなものについて「こうした環境変化の後押しを受けて女性ゼロがどの程度解消されるかが注目される。」とは・・・リベラル紙:朝日新聞。おめでた過ぎる発想です。

地方議会、それも小規模な自治体であればあるほど傾向的に言えることと思いますが、その当選議員は、地域社会の実力者・名士、ないしはそうした人物に可愛がられ強力なバックアップを受けている人物であることが多いもところです。ことによっては単なる操り人形でしかないものです。

地方議会議員の男女比が男性過多に偏っている事実は、社会全体の男女比がほぼ1:1であり、男性に対して女性が際立って能力的に劣っているという事実がない以上は、統計科学的に考えれば作為的なモノを感じざるを得ないところです。地方議会において女性議員の数が顕著に少ないということは、地方の地域社会は圧倒的に男性優位社会であるということを示しているというべきでしょう。地域社会の実力者・名士には男性が多く、また、そうした実力者・名士のおぼえめでたく、お引き立て賜っている人物もまた男性が多いということです。

社会全体の男女比がほぼ1:1であるにも関わらず地方議会議員の男女比が男性過多に偏っている現実に対して問題意識を感じるのは当然とは思いますが、その根底にある「地域社会は圧倒的に男性優位社会である」という構造的問題に斬り込まない論調は、厳しい言い方をすれば、いかにも「リベラル」が思いつきそうな底の浅いキャンペーンという他ありません。眼の前の現象にばかり引きずられ、その根底にある構造的問題に考慮が至らないのです。
ラベル:政治 お左翼
posted by 管理者 at 22:43| Comment(0) | 時事 | 更新情報をチェックする
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