「007」最新のボンドカーは、アストンマーティン最新の電気自動車「ラピードE」に「製作陣はボンドに対し、『ポリティカルコレクトネスに配慮しすぎでは?』というレッテルを張られることを心配していますが」――自覚はしているようですw
3/18(月) 21:12配信
エスクァイア
世界一有名なスパイは、環境にもフレンドリーな方でした。
女性好きで、しばしばお酒も飲みます。なにより、殺しのライセンスの持ち主でもありますから…。また、最新鋭の潜水艦を海の藻屑にしたり、ロシア国境では核を巡るいざこざに巻き込まれたこともあります。しかし、ダニエル・クレイグは典型的なジェームズ・ボンドではありませんし、キャリー・ジョージ・フクナガも普通の監督ではありません。そんな2人が組むことになったことで、シリーズ次回作ではこの英国のスーパースパイの新たな一面が見られそうです。それは「環境保護主義者」としての一面です。
「ザ・サン」紙の報道によれば、ボンドは最新作『ボンド25(仮題)』の中で、アストンマーティンが25万ポンド(約3700万円)で発売するEV「ラピードE」を運転することになると言います。このクルマがチョイスされた理由としては、環境保護活動に熱心なフクナガ監督により、「環境保護にも意識の高いボンド」という設定を切望したためだと言います。
「製作陣はボンドに対し、『ポリティカルコレクトネスに配慮しすぎでは?』というレッテルを張られることを心配していますが、それと同時に誰もが、彼がゼロエミッション車に乗るのにふさわしいタイミングでもあることを感じています」と、事情を知る関係者の1人は「ザ・サン」紙に語っています。
(中略)
もう2019年です、いまさらメディアが「環境への配慮」を声高に言っても、それに疎い方にとっては同じかもしれません…。ですが、どうでしょう。世界一クールなスパイが、EVを運転するのです。この予想外のマッチングに、より多くの方が「環境への配慮」に対して再び考えてくれる可能性も高いのではないでしょうか。
そうして、より多くの方がボンドを真似してくれるようになれば、それは製作側の勝利であり、さらにその先には、すべての人の勝利が待っているのです…。
(以下略)
記事では「予想外のマッチングに、より多くの方が「環境への配慮」に対して再び考えてくれる可能性も高いのではないでしょうか。」などとしていますが、イデオロギーの捻じ込み・イデオロギー過剰は往々にして好まれないもの。いくら重要なテーマだといっても、四六時中、その話ばかりではウンザリしてくるものです。私のように「のめり込んでいる」人でさえ、気分転換や息抜きのために見よう・読もうとした作品中に社会主義・共産主義について言及があったら、ちょっとウンザリします・・・また、東側諸国でかつて大規模に行われていた、いつ・どこで聞いても同じような内容ばかりの退屈な政治学習会が、政治に対する無関心化の大きな要因になっていたことは教訓的です。
ポリコレは既に十分に鬱陶しい運動になっていますが、007のような映画にまで「環境への配慮」の描写が盛り込まれるのはイデオロギー過剰(作品は作り手が作りたいように作ればいいとは思いますけど・・・)。これが「狙い」どおりに行くとは到底思えないところです。旧東側諸国の退屈な政治学習会の轍を踏むことでしょう。
まあ、ポリコレ勢力の顔色を窺ってここまで過剰に配慮したがゆえの話であれば、いよいよ憂慮すべき「空気」が漂い始めたと言い得る凶兆ですが、熱心なポリコレ推進派が自分の作品中に好き好んでイデオロギー過剰な表現を描いているのであれば、まだマシなのかな。
ラベル:社会