2019年10月25日

韓「国」(自称)ならではの表層的分析;元帥様が将軍様を否定するはずもなく

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191024-00080019-chosun-kr
金正恩氏「前任者の政策は大間違い」…父・金正日総書記を前例ない批判  
10/24(木) 9:11配信
朝鮮日報日本語版

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が金剛山の韓国側施設撤去を指示した際「前任者の依存政策は非常に間違っていた」と述べた。金正恩氏が語った「前任者」は自らの父である故・金正日(キム・ジョンイル)総書記を意味するものとみられる。

 北朝鮮はこれまで金剛山観光をはじめとする南北経済協力事業について「金正日総書記の決断」と宣伝してきた。金正恩氏が自らの父の進めた金剛山観光を含む対南政策を「間違っていた」と批判したのだ。世襲政権の北朝鮮で後継者が父親を批判するのは前例のないことだ。

 金正恩氏は「手っ取り早く観光地でも渡してやり、座って利益を得ようとしていた前任者らの誤った政策で、金剛山はおよそ10年間放置され傷が残った」「土地が惜しい、国力が弱いころ、南に依存しようとしていた前任者らの依存政策は大きく間違っていた」と深刻に批判したという。北朝鮮の労働新聞が23日付で報じた。労働新聞はさらに「党中央委員会の担当部署が金剛山観光地区の敷地を全て提供し、文化観光地の管理を怠り、景観に害をもたらしたことを、厳しく指摘した」とも伝えた。


(中略)

 一部では今回の発言について「金総書記というよりも、対南政策に深く関与していた張成沢(チャン・ソンテク)氏など、金正日政権当時の政策担当者を批判した」との解釈も出ている。東国大学の高有煥(コ・ユファン)教授は「金正恩氏は実務担当者を連れていったようなので、彼らの前任者という意味かもしれない」と指摘した。

最終更新:10/24(木) 11:11
元帥様が将軍様を否定する?? 突き詰めれば事実上そういう結論に至るように見えても、将軍様はやはり「神聖不可侵」。ほとんどの場合、「将軍様の意志を曲解した」とか「期待に応えられなかった」「将軍様を裏切った」とするものです。本件だって無名の現場責任者か、あるいは、10年前の実力者すなわちチャン・ソンテクの責任という文脈と見て間違いないでしょう。特にチャン・ソンテクは、その売国行為が罪状となったわけですから。

原典に当たるという意味で、共和国側報道を確認しておきましょう。
http://www.uriminzokkiri.com/index.php?lang=jpn&ftype=songun&no=24558
最高指導者金正恩党委員長が金剛山観光地区を現地指導

朝鮮労働党委員長で朝鮮民主主義人民共和国国務委員会委員長、朝鮮民主主義人民共和国武力最高司令官であるわが党と国家、武力の最高指導者金正恩同志が、金剛山観光地区を現地で指導した。

金正恩党委員長は、高城港と海金剛ホテル、文化会館、金剛山ホテル、金剛山玉流館、金剛ペンションタウン、九龍マウル(村)、温泉ビリッジ、家族ホテル、第2温井閣、高城港刺身屋、高城港ゴルフ場、高城港出入事務所など、南朝鮮側が建設した対象と三日浦と海金剛、九龍淵一帯を見て回った。

観光地区に建設したサービス建物を具体的に調べながら、建築物が民族性というものが全く見られず寄せ集め式だ、建物をまるで被災地の仮設テントや隔離病棟のように配置した、建築美学的にひどく立ち後れているばかりか、それさえ管理されていないので非常にみすぼらしいと述べた。

世界的な名山である金剛山に建設場の仮設建物を彷彿(ほうふつ)させるこのような家を数棟築いておいて観光をするようにしたのは非常に誤ったことだ、以前に建設関係者らが観光サービス建物を見るにもきまり悪く建設して自然景観に損害を与えたが、容易く観光地を明け渡して何もせず利を得ようとした先任者らの間違った政策によって金剛山が10余年間放置されて傷が残った、土地が惜しい、国力が弱い時に他人に依存しようとした先任者らの依存政策が非常に間違っていたと深刻に批判した。

わが領土に建設する建築物は当然、民族性が濃い朝鮮式の建築でなければならず、われわれの情緒と美感に合うように創造されなければならないと述べた。

金正恩委員長は、見ただけでも気分が悪くなるごたごたした南側の施設を南側の関係部門と合意して残さず撤収するようにし、金剛山の自然景観にふさわしい近代的なサービス施設を朝鮮式に新しく建設すべきだと述べた。


(以下略)

共和国側報道を踏まえるに、元帥様のお言葉は決して将軍様を否定する意図を持っているわけではなさそうだということが確度高く推察できます。すなわち、将軍様におかれては、『建築芸術論』で次のように教えていらっしゃるからです。
http://kcyosaku.web.fc2.com/kj1991052105.html
 我々は、建築を朝鮮式に創造すべきである。

 建築を朝鮮式に創造するというのは、建築創造において主体性を確立するということである。つまり、我が国の実情と自然地理的条件および気候条件、朝鮮人民の生活感情と習慣、好みに合う建築を創造するということである。

 朝鮮式の建築は、すなわちチュチェ建築である。自国の革命の利益と自国人民の志向と要求にかなった建築を創造することは、チュチェ建築の創作で堅持すべき重要な原則である。


(中略)

 建築は人民の生活習慣と生活感情、思想的・美学的要求と趣味を反映する。人間が一定の社会的集団をなして暮らす過程で民族が形成され、各民族はその固有な生活習慣と生活様式をもつようになる。生活習慣と生活様式は、徹底して民族性と階級性をおび、人間の思想・意識の影響を受ける。民族と階級によって生活習慣と生活様式は異なる。生活様式は、時代と社会制度の特徴を明瞭にあらわす。

 建築は実用性を有するがゆえに、その国の民族と階級の生活習慣と生活様式を反映する。労働者階級の建築は、すべての勤労者が国の主人となってともに働き、むつまじく暮らす社会主義制度にもとづいた新しい生活方式を反映し、ブルジョア的建築は他人を食いものにする弱肉強食の法則と、他人はどうなろうと自分だけよい暮らしをすればよいという極端な利己主義にもとづいた搾取社会のブルジョア的生活様式を反映する。


(中略)

 朝鮮式の建築を創造するためには、なによりも建築創造において民族的形式に社会主義的内容をもらなければならない。形式が民族的で内容が社会主義的なところに、チュチェ建築の重要な特徴がある。

 建築の社会主義的内容は、すなわち建築にたいする勤労人民大衆の要求である。労働者階級の建築は人民大衆のための建築であるため、建築にたいする労働者階級の要求は人民大衆の要求として提起される。社会主義的内容の構成要素はすべて、自国や自民族の特性に合ってこそ真実のものとなる。建築にたいする勤労人民大衆の要求は、民族的特性を基礎とする。社会主義的内容は民族性をおびるため、その実現方式と手段としての形式も民族性をおびる。労働者階級の建築の形式と内容は、ともに民族性をおびる。建築に民族的形式と社会主義的内容をもりこむことは、自分の方式で建築を創造するという労働者階級の建築創造の原則と要求に全的に合致し、それを成功裏に解決する重要な方途となる。建築において民族的形式に社会主義的内容を完璧にもりこめば、自民族と人民大衆に喜ばれる建築を創造し、建築を主体的に発展させることができる。

 建築に社会主義的内容を具現するうえで重要なことは、なによりも建築家が革命的な世界観で武装し、建築創造において人民的な立場を堅持することである。それは、建築の社会主義的内容をなす構成要素がすべて建築家によって選択され、建築にもりこまれるからである。建築家は、主体的な建築思想と理論で武装し、高い科学技術知識と芸術的才能を身につけてこそ、建築に社会主義的内容を立派に具現することができる。いかに客観的な現実生活の要求が革命的で多様であるとしても、建築家の思想的立場が確固たるものでなく、政治的見識と準備程度が高くなければ、建築に社会主義的内容を具現することはできなくなる。
つまり、将軍様は、朝鮮の建築家は「建築を朝鮮式に創造すべき」であり、朝鮮式の建築を創造するためには、「なによりも建築創造において民族的形式に社会主義的内容をもらなければならない」と教えていらっしゃるわけです。

今回の現地指導において元帥様は、「わが領土に建設する建築物は当然、民族性が濃い朝鮮式の建築でなければならず、われわれの情緒と美感に合うように創造されなければならない」と仰っていますが、これはまさしく将軍様の『建築芸術論』を踏まえてのことであると言って間違いないでしょう。

また、「世界的な名山である金剛山に建設場の仮設建物を彷彿(ほうふつ)させるこのような家を数棟築いておいて観光をするようにしたのは非常に誤ったことだ」というご指導についても、将軍様の『建築芸術論』における「ブルジョア的建築は(中略)他人はどうなろうと自分だけよい暮らしをすればよいという極端な利己主義にもとづいた搾取社会のブルジョア的生活様式を反映する」という教示と一脈通ずるものがあると言えるでしょう。

このことは、元帥様がピョンアン南道ヤンドク郡で完成間近になっている温泉観光地区の建設現場を現地指導した際のお言葉を踏まえて分析するに、確度高いものだと自負します。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191025-00000006-yonh-kr
金正恩氏が温泉観光地区視察 「資本主義の金剛山とは対照的」
10/25(金) 9:21配信
聯合ニュース

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の朝鮮中央通信は25日、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)が中部の平安南道陽徳郡に完成間近の温泉観光地区の建設現場を視察したと伝えた。金委員長は直前の視察で韓国側施設の撤去を指示した金剛山観光地区と比較して温泉観光地区の建築を「われわれ式」と評価しながら、独自の観光産業育成に意欲を示した。


(中略)

 特に建築物を「建築における一つの飛躍。これがわれわれ式、朝鮮式の建設」と評価し、「きょう温泉観光地区を見て頭がすっきりし、気分も晴れ晴れしている」と述べた。さらに「金剛山観光地区とは実に対照的」としながら、「適当に建物を建てて利潤追求を目的とする資本主義企業の建築と、勤労人民の要望と志向を具現した社会主義建築の本質的な違いを総合的、かつ直観的に示している」と強調した。
 
(以下略)
つまり、元帥様の今回の現地指導の内容は、まさに将軍様の『建築芸術論』を踏まえているものであり、将軍様を否定する内容であるとは考えにくいわけです。元帥様がいう「先任者らの依存政策」は、さしづめ、チャン・ソンテクあたりを念頭に置いたものであり、決して将軍様を批判する意図であったとは言えないでしょう。チャン・ソンテクは裏切り者なので、奴を批判したところで将軍様を批判することにはなりません

元帥様の片言隻語の揚げ足をとって、あらぬ方向に話を持ってゆく韓「国」メディアの反応ときたら・・・コ・ユファン(高有煥)トングク(東国)大学教授のコメントをアリバイ作り的に掲載しているものの、記事タイトルの「父・金正日総書記を前例ない批判」がメインだということは明々白々です。

ものごとを深く考えずに脊髄反射的に云々する連中ならではの反応と言う他ありません。バカバカしい。
posted by 管理者 at 23:53| Comment(1) | 時事 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ちなみに詳しい紹介は省略しますが、朝鮮日報同様の主張(父・金正日総書記を前例ない批判)を展開している代物として
■荒木和博ブログ『金正恩が金正日を否定』
http://araki.way-nifty.com/araki/2019/10/post-738758.html
■愛人女優を「ズタズタにして処刑」した父親への金正恩の反感(高英起)
https://news.yahoo.co.jp/byline/kohyoungki/20191026-00148327/
を紹介しておきます。
Posted by bogus-simotukare at 2019年10月26日 18:50
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