金正恩氏、20日ぶり活動と報道 重体説打ち消し健在誇示キム・ジョンウン元帥様、ご健在でおられました!
5/2(土) 6:35配信
共同通信
【北京共同】北朝鮮の朝鮮中央通信は2日、金正恩朝鮮労働党委員長がメーデーの1日、中部の平安南道順川の「順川リン酸肥料工場」の完工式に出席し、テープカットを行ったと報じた。重体説も出ていた正恩氏の公開活動が伝えられたのは20日ぶり。党機関紙、労働新聞は1面に写真を掲載して大々的に報道、健在を誇示した。
(以下略)
ここまでの経緯を素直に読み解けば、「理由は不明ながら、4月中旬に表に出て来られなくなる出来事が発生したが、5月1日には再び登場できるようになった」という解釈以外、何物も出てくるはずがありません。
しかし、「太陽節に出てこないのに地方視察には出てくるとはおかしい、やはり死んでいるはずだ」、「マスクをしていないので、過去映像の使いまわしだ、やはり死んでいるはずだ」、「メーデーなのに式典出席ではなく地方視察はおかしい、やはり死んでいるはずだ」、極めつけは「北朝鮮の発表だから信用できない、やはり死んでいるはずだ」と言った具合に、どうしても死亡説にしがみつこうとする言説が往生際悪く出てきています。
■「太陽節に出てこないのに地方視察には出てくるとはおかしい」?――治ったんじゃない?
「太陽節に出てこないのに地方視察には出てくるとはおかしい」というのは、現時点では一番多く見られる陰謀論的見解ですが、これについては「4月中旬に表に出て来られなくなる出来事が発生したが、5月1日には再び登場できるようになっただけでしょ?」という簡単な反論で処理できると思うので、まともに取り合わないコトにしましょう。
人間なんだから病気になることだってケガをすることだってあるでしょう。最近、共和国ウォッチャー界隈は、「元帥様の側近から新型コロナウィルスを疑わせる症状の者が出たので、元帥様は大事を取って自己隔離なさった」という筋書きで事態を理解していたところです。姿を消してから3週間弱となると、元帥様ご自身については新型コロナウィルスに感染していないことが判明し得る時期。それゆえ、5月1日を機に活動を再開されたというのが、一番順当な理解でしょう。中国人民解放軍の軍医云々という情報も、新型コロナウィルス対策として急遽応援に駆け付けたご一行と考えれば、素直に理解可能です。
とにかく、4月15日にご登場なさらなかったことと5月1日に登場なさったことは、4月中旬に何事かあったことは推察させるものですが、「やはり死んでいるはずだ」という結論には至り得ないでしょう。論理が飛躍しています。
■「マスクをしていないので、過去映像の使いまわしだ」?――最近はマスク未着用の幹部が増えている
「マスクをしていないので、過去映像の使いまわしだ」という言説については、実は最近、共和国ではマスク着用が「緩んで」きています。マスクで大騒ぎになっている日本では考えられないコトかもしれませんが、このことを時系列的に分析しているのが、日大の川口智彦氏が運営する「北朝鮮報道で書かれないこと (dprknow.jp)」の「トランプ、金正恩の健康状態に関する質問に「彼がどうしているか知っている」、「まもなく発表があるだろう」とも、「元帥様」の気の緩み、平壌と地方の様子、幹部の動向、 (2020年4月28日)」です。
当該記事を読むと、3月中旬以降、マスクを着用せず元帥様に近づく幹部たちが出てきたことが確認できます。それまでは、元帥様に近づく者は例外なく首脳部保衛のためにマスクを着用することが絶対的義務でしたが、3月中旬を機にそうした警戒態勢が緩んでいたわけです。「うっかり着け忘れて近づいちゃった」なんてことが許される国ではありません。
現地指導先が「スンチョン燐酸肥料工場」だったというのも鍵になります。当地は建設中の工場であり、また、自力更生・正面突破戦の象徴として今年1月最初の現地指導先でもありました。物理的に考えて、元帥様の訪問は最近の出来事で間違いありません。マスク未着用要素と絡めて考えると、もし過去に収録した映像だとすると、3月中旬以降〜4月中旬までの1か月間に収録されたものになるでしょう。
しかしながら、前述のとおり当地は今年1月最初の現地指導先であり、自力更生・正面突破戦の象徴です。そんな重要工場での完工式の様子を収録しておきながら、短ければ半月、長ければ1か月半もお蔵に入れておくというのは考えにくいところです。仮に共和国が、最高指導者の身辺事変を攪乱するために幾つかの「現地指導の報道ストック」を作っていたとしても、スンチョン燐酸肥料工場の完工式はストックにはならないでしょう。
それゆえ、過去映像の使いまわしというのは、考えにくいところです。
■「メーデーなのに式典出席ではなく地方視察はおかしい」?――元帥様はメーデー記念大会には出席しない
「メーデーなのに式典出席ではなく地方視察はおかしい」については、例年メーデー記念中央報告大会が開かれるものの、元帥様ご自身は出席なさらないのが通常です。
かつてソ連が大規模なパレードを実施したことや中国がいまでもメーデー前後は大型連休になっている点、共和国においても指導者臨席の大規模祝賀がありそうに思えるのもか知れません。しかし、それは「朝鮮民主主義人民共和国そのもの」を見ているのではなく、「社会主義国という属性」から述べている「憶測」に過ぎません。
この点、「5月1日はメーデーですので、北朝鮮において例年、現体制下で大規模な催しが行われており、ここに金正恩氏が登場するかしないかは1つの大きな判断基準」などと得意気に語っていた元航空自衛官で評論家の潮匡人氏の不見識が笑えるところです(北朝鮮のメーデーの催しに登場しなければ〜金正恩氏に重大な事態が 5/1(金) 17:45配信 ニッポン放送)。
「メーデーなのに・・・」論については、「そもそも共和国はそういう御国柄ではないので、異変ではありません」という回答ができるでしょう。
前述のとおり、スンチョン燐酸肥料工場は自力更生・正面突破戦の象徴です。その完工式を、労働者階級の祝日である5月1日に設定することは、いかにも共和国がやりそうなこと。メーデー記念中央報告大会への出席よりも自力更生・正面突破戦の象徴であるスンチョン燐酸肥料工場の完工式への出席を優先させることは、じゅうぶんに考えられることです。
■「北朝鮮の発表だから信用できない、やはり死んでいるはずだ」?――自分が信じたい公式発表は信じて、そうでないのは信じないつもり?
「北朝鮮の発表だから信用できない、やはり死んでいるはずだ」について。バカバカしいにもほどがある言説です。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200502-05020050-sph-soci
辛坊治郎氏、金正恩氏が20日ぶりに姿を見せた写真に疑問…「この写真をどの程度信じていいのかと言わざるを得ない」さすがは辛坊治郎氏。よりによって一番レベルの低いコメントを出してしまいましたw自分が信じたい公式発表は信じて、そうでないのは信じないというわけですw「いつもはホンモノ、今回は影武者」と断ずる根拠はありません。「いつもが影武者、今回はホンモノ」という可能性もあるわけです。
5/2(土) 10:02配信
スポーツ報知
(中略)
番組では朝鮮中央通信が公開したテープカットする正恩氏の写真を放送したが、辛坊治郎キャスターは「この写真をどの程度信じていいのかと言わざるを得ない」と見解を示した。
その上で「少なくともこの写真を北朝鮮当局が出してきたということは、巷間(こうかん)伝えられているように、すでに亡くなっているとかという話ではなさそうなんですかね」と明かしたが「最高指導者の健康状態が20日ぐらいも分からない国と実は我々はすぐ側で付き合っていなきゃならないという現実を改めて見せつけられた気がします」とコメントしていた。
元帥様が表舞台に出てこなかったケースはいままで何回もありましたが、ホンモノの元帥様はとっくにお亡くなりになっていて長いこと影武者が元帥様を演じている可能性はスルーなんでしょうか?w「いつもは影武者、今回も影武者」という可能性です。
プライドの高いある種の人々は、信じていた見解が間違っていたという事実を突きつけられたとき、素直に認めようとしないケースがあります。明らかに嘘くさい話を信じ、案の定間違いだったのであれば、恥を知る必要もあるかも知れませんが、それなりの理由があって信じていことが新たに判明した事実によって否定されたのであれば、恥じることもないように思います。しかし、プライドが高い人は、そうした場合でも間違いを認められないことがあります。今回もそういうことなんでしょうかね。
https://news.yahoo.co.jp/byline/kohyoungki/20200503-00176545/(高英起)
北朝鮮の朝鮮中央通信は2日、金正恩党委員長が1日、肥料工場の竣工式に出席したと報じた。金正恩氏の公開活動が伝えられるのは20日ぶりだが、この間に飛び交った「死亡説」は間違いだったことが明らかになった。しかしその一方、健康に何らかの問題が生じたのではないかとの疑いは、完全には払しょくされていない。
実際、朝鮮中央テレビが2日に公開した肥料工場竣工式での金正恩氏の映像を見ると、右手首に手術痕のようなものが見え、同氏がこの間に心血管疾患の手術を受けていた可能性が高まっているのだ。
(引用終わり)
https://www.sankei.com/world/news/200503/wor2005030015-n1.html
韓国大統領府高官は3日、重体説が出ていた北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の動静が伝えられた後も、金氏が心血管系の手術を受けた可能性があると一部メディアが報じたことについて「(政府として)手術は受けていないと判断している」と否定した。
大統領府高官は記者団の取材に応じ、金氏は軽微なものも含めて手術を受けてはいないと強調。こうした判断には「根拠がある」とも述べたが、それが何かは明らかにしなかった。
北朝鮮国営メディアは2日、金氏の公開活動を20日ぶりに伝えた。その後、米拠点の北朝鮮専門サイト「NKニュース」は、金氏の右手首の近くに心血管手術と関連した施術痕のようなものが新たに確認できたとして、手術を受けた可能性が否定できないと報じた。
(引用終わり)
コメントありがとうございます。
コ・ヨンギ(高英起)氏の記事、久しぶりに読みました。
食べていくために色々書きたてなくてはならないコ氏。大変そうですね。
彼の記事からは、いつもそんな感想しか出てきません。
ちょうど北朝鮮のご神体?はもうひと月以上、5月1日の「生きてますよ」アピール以外出てきていないのですから、遠からず変化が起きるでしょう。
https://globe.asahi.com/article/13385201
◆朝日新聞『金正恩氏の健康不安説は消えていない 公開写真の不自然さを検証』
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が1日、久しぶりに公開活動を行った。ただ、日米両政府内では正恩氏の健康不安説が依然消えていない。論理的に不自然な点が、数多く残されているからだ。(朝日新聞編集委員・牧野愛博)
◆映り込んだ日付表記の不自然さ
正恩氏が1日に行った公開活動の映像には、不自然な点がいくつもあった。
まず、正恩氏が座るひな壇の後方に、「順川リン酸肥料工場竣工式2020年5月1日」という標示板が掲げられていた。北朝鮮では保安を考え、最高指導者の公開活動の日付を明らかにしないのがほとんどだ。しかも、主体109年(2020年)というように表示する。
また、上方から正恩氏らがいたひな壇や式典参加者らを一緒に俯瞰する写真もあった。北朝鮮では通常、最高指導者の保安のため、狙撃される可能性がある上方からの撮影が許可されることはめったにない。表示板と同様、「金正恩氏が5月1日に順川にいた」ということを国内外に強調したい意図が透けて見える。
北朝鮮当局は、金正恩氏の健康不安説を早く打ち消したかったが、5月1日まではできなかった事情があると疑わざるを得ない。
実際、金日成主席の生誕記念日にあたる4月15日、正恩氏は、金主席の遺体が安置された錦繡山太陽宮殿を参拝しなかった。「白頭山血統」と呼ばれる最高指導者の血筋を権力を正当化する唯一の根拠としている正恩氏にとって極めて異例の出来事だ。
ということでいったん姿を現した金正恩氏ですがまた暫く動静が不明になったことで、死亡説はともかく、まーた健康不安説のようです。往生際の悪い連中です。
コメントありがとうございます。
荒木和博氏ですか。初めて荒木氏の個人言論を読みました。特に何とも感じない、そんなレベルですね。
朝日新聞の牧野氏については、Twitterの方で取り上げました。あれで編集委員を名乗れるのだから、よい商売ですね〜
共和国ネタは注目度が高いものの、ウソかホントかの裏の取りようがないケースがほとんどです。そして、飛ばし記事を書いたところで苦情を申し立てる層が比較的少ない。テキトウなことを書いたところでバレにくく、また苦情になりにくいわけです。
それゆえ、「大袈裟に書いたもの勝ち」になりやすいんでしょうね。そんなわけで私は、あまり相手にしていないところです。
金正恩は今どうなっているのか
金正恩が挨拶する人は北朝鮮にいないので、これが影武者である可能性も少なくありません。
http://araki.way-nifty.com/araki/2020/07/post-1bd4ba.html
金正恩はやはり死んでいるのか【調査会NEWS3302】(R02.7.15)
5月1日に20日ぶりに姿をみせて死亡説を払拭した金正恩ですが、たまたまYouTubeで拾った画像でその時に歩きながら軽く頭を下げる「金正恩」の姿が映っていました。どうみてもちょっと目上の人に挨拶をする感じです。今北朝鮮で金正恩が頭を下げる人はいません。本当に挨拶したとすれば金正恩以外の人物ということになります。
(引用終わり)
荒木和博をまともな北朝鮮・韓国ウオッチャーと思ってる人間もほとんどいないでしょうが、ばかばかしすぎて吹き出しました。
コメントありがとうございます。
これはすごいwメイ推理ですねwww
荒木氏ご本人はクレムリノロジ―的な分析をしているつもりなのかもしれませんが、傍から見ると実にアホらしいw