2020年10月23日

バイデン政権が仮に発足したとしても「表面的取り繕い」に過ぎず、人種差別意識が地下化するだけで社会総体は何も変わらない;キレイゴトとしてのリベラリズム・「良識派」批判

https://news.yahoo.co.jp/articles/5fd156eb14f9db03131057dc96ae96561e39d61c
高まる女性層の反トランプ感情、保守の牙城が激戦州に
10/18(日) 19:00配信
朝日新聞デジタル
(中略)
 13歳で政治に関わり始めたというロウルズさん自身、長年の共和党支持者だ。しかし、15年に保守派の会合でトランプ氏の話を聞き、「独裁者のようだ」と危惧を抱いた。トランプ氏は大統領に就任すると、抗議デモに車を突っ込ませて女性を死亡させた、白人至上主義グループをかばう姿勢を見せた。

 「政策という次元ではなく、人間性の問題だ。トランプ氏のせいで、差別主義者がその考えを隠そうともしなくなった」とロウルズさんは憤る。4年前は第3党の候補に投票したが、今回は「穏健で考え方が近く、人格も優れている」バイデン氏を支持する。

(以下略)
トランプ氏のせいで、差別主義者がその考えを隠そうともしなくなった」とは、いかにも「良識派」の反応・・・さすがに最近は、「トランプ氏が差別主義的世論を主導的に操っている!」といった具合の主張はほとんど見られなくなってきましたが、本件のように相変わらず、「トランプ氏が与える悪影響」といった見立ては頻繁にみられます。

10月3日づけ「アメリカ大統領選挙は主体的にはどう見るべきか」でも述べましたが、トランプ氏が無垢な大衆を洗脳して「親衛隊」に仕立てあげたわけではなく、大衆が信じたいこと・都合の良いことをトランプ氏が上手く代弁してくれるから大衆は彼を支持し、結果的に「トランプ現象」が起きているのです。それゆえ、仮にトランプ氏が表舞台を去ったところで支持者や「信者」たちは、似たような主張を展開する人物を探し出して次の「教祖」として崇め奉り、相変わらず「トランプ現象」を継承するがごとく同じような活動を展開し続けることでしょう。支持者・「信者」がこれからも残り続ける限り、仮にトランプ氏が居なくなっても「トランプ現象」がなくなることはありません

きたる大統領選挙でトランプ氏が落選したとしましょう。しかし、トランプ支持率はコンスタントに40パーセント前後は存在しています。トランプ氏支持者の全員が全員、差別主義者とは言いませんが、そのうちの無視しえない人数が差別主義者であることは容易に想像できます。割と多いではありませんか! 仮にトランプ氏が落選したところで、差別主義者が消えてなくなるわけでは決してないのです。

そのため、仮にバイデン氏が当選してリベラリズムや「良識派」の教義に従ったキャンペーンが展開されたところで、トランプ主義の差別主義者が劇的に改心(回心)するはずがありません。「分の悪さ」を悟って露骨な差別主義行動を控えるようになったとしても、心底から転向するはずもなく、その強烈な差別意識は単に地下化して「見えなくなる」たけでしょう。表向きは差別主義が見当たらなくなったとしても、それは表面的な取り繕いにすぎず、その差別意識は決して根絶されないのです。何一つ解決しないのです。

にもかかわらず、「トランプ氏のせいで、差別主義者がその考えを隠そうともしなくなった」などとしつつバイデン氏を支持する「良識的」なロウルズさん実に浅はかであります。

もっとも、記事を読む限り「良識的」なロウルズさんは、表面的な取り繕い程度で「歴史の進歩だ!」とはしゃぎまわる、底の浅いお方なのかもしれません

当ブログでは以前から主体的社会主義の立場に立って、観念論としてのリベラリスト及び「良識的市民」の近視眼的な発想・言説を批判してきました。特に昨年3月9日づけ「眼の前の現象にばかり引きずられ、その根底にある構造的問題に考慮が至らない、いかにも「リベラル」が思いつきそうな底の浅いキャンペーンき」においては、「候補者男女均等法」なる建前だけのキャンペーンを真に受け、地域社会の男性優位的構造を一顧だにせず、「(地方議会における)女性ゼロがどの程度解消されるかが注目される」などとはしゃぎまわる、リベラル紙・朝日新聞の底の浅さを指摘しました。

その根本的動機は、観念論としてのリベラリズムが、いい歳しても尚、中学校の学級委員・風紀委員レベルのキレイゴト・建前の取り繕いに終始している点にあります。世の中はもっと「汚い」ものです。社会変革は建前・観念からではなく現実・事実から出発する必要があります。こうした事実を革めるためには、もっともっと「泥臭く」なくてはなりません。建前・観念、キレイゴトはなく現実・事実から出発すればこそ、表面的な取り繕いが「歴史の進歩」であるわけがないのです。

リベラリストや「良識的市民」は、本質的には啓蒙主義の系譜に位置し、その発想の根底は「自分は…と思う」であります。己の理解・感覚が中心にあるわけです。それゆえに、己のオツムに理解できる程度のストーリーで「納得」してしまい、表面的な取り繕いに過ぎないものを「歴史の進歩」などと無邪気に評価してしまうのでしょう。

今回のアメリカ大統領選挙は、総じてバイデン氏の優勢が報じられているところですが、当のバイデン陣営がそうした報道に警戒感をもっているように依然として結果予測が困難ですが、ひとつ確実的に言えることは、相変わらずリベラリストや「良識派」は、表面的な取り繕いが「歴史の進歩」だと無邪気にも考えているところにあるでしょう。しかし、仮にバイデン氏が当選してバイデン政権が発足したとして、表向きは変わったとしても、「地下世界」を含む社会総体は依然として何も変わらないでしょう。

ところで、ロウルズさんは、「15年に保守派の会合でトランプ氏の話を聞き、「独裁者のようだ」と危惧を抱いた」とのことで、すでに前回の大統領選挙の時点でアンチ・トランプだったわけですよね・・・「高まる女性層の反トランプ感情」の文脈でロウルズさんを取り上げる朝日新聞編集部は、時系列が混乱しているのかな?
posted by 管理者 at 20:01| Comment(0) | 時事 | 更新情報をチェックする
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