「川勝平太」静岡県知事は毛沢東支持者 習近平の政策も絶賛静岡県知事の川勝平太氏はかつて早稲田大学で経済史を教える経済学者でした。静岡県知事の経歴に興味がある人など少ないでしょうから、あまり知られたことではないかも知れませんが。
7/2(金) 5:56配信
デイリー新潮
直接選挙で選ばれる都道府県の知事は、こと地元自治体の中に限れば総理大臣よりも強い権限を持つ。確かに、この度の静岡県知事選を制したこの人は、環境保護を訴えリニア建設に待ったをかけ続けてきた。だが、かの国への愛を隠さない姿を見れば、首を傾げたくもなり……。
(中略)
実際、川勝知事は2010年に訪中して、北京の人民大会堂で当時の副主席である習近平国家主席と会談。一昨年にはG20外相会合で訪日した王毅外相と面会するなど親中派で知られる。
それだけではない。過去に「人民日報」のインタビューに応じた知事は、こんな中国愛を語ってもいる。
〈20歳のころに『毛沢東選集』(日本語版)全巻を読み、毛沢東の「農村(農民)が都市(ブルジョア)を包囲する」という理論に興味を持ちました〉(「人民日報海外版」12年9月25日号)
昨年、「レコードチャイナ」の取材に応じた際は、〈この10年の中国人民の力は抜群です。14億の人民をまとめて国力に生かしていくのは、並大抵のリーダーシップではありません〉〈「一帯一路」とした構想力に敬服しています〉などと、習政権への賛辞を惜しまない。だが、世界的に問題視されている中国の排他的な経済政策や、ウイグル族への人権弾圧などには触れずじまいなのである。
中国出身で拓殖大学客員教授の石平氏はこう憤る。
「毛沢東が主導した文化大革命で、どれだけの中国人民が迫害を受け、殺されたことか。そうした人権侵害の歴史に目をつぶり、独裁者の理論を持てはやす知事が県政を運営することは異様に感じます。彼の政治手法は寛容的精神に欠け、中国共産党を彷彿とさせる。“ミニ毛沢東”と呼んでも過言ではありません」
白雪が溶けた富士の山は、紅色に染まりつつある。
「週刊新潮」2021年7月1日号 掲載
経済史学者だった頃の川勝平太氏は独創的な歴史観で一時期話題になったお方でした。たとえば彼の著書『日本文明と近代西洋――「鎖国」再考』では、かつて時代柄マルクス経済学に傾倒した時期があったことを認めつつ、「文化・物産複合論」を提唱し、マルクス主義的な経済史観を否定する内容に仕上がっています。
なお、川勝氏がマルクス経済学に傾倒したのは、彼が「団塊の世代」である(1948年生まれ)という時代的背景を考慮に入れざるを得ないでしょう。あの時代、これから経済学者になろうという人物がマルクスや毛沢東に興味を持たないなど、マルクス主義の理論的完成度の高さや、ソ連・中国の情報統制の高度さの影響もあり、あり得ないといって良かったものです。
マルクス主義、そしてその亜流である毛沢東主義の根本は唯物史観であり、それは突き詰めると『資本論』における理論的分析を根拠とするものです。川勝氏は、『資本論』が冒頭で捨象した「使用価値」に再度注目し、理論的推論ではなく歴史的事実を基に「財の文化的背景」を経済学に取り込み文化・物産複合論を提唱することでマルクス史観の不完全性を指摘しました。この業績はすなわち、唯物史観を揺るがすもの以外の何物でもなく、究極的には反マルクス主義・反毛沢東主義につながるものです。
私もかつて『資本論』を読み、共産党系人士と議論を展開しました。使用価値をかくもアッサリと捨て去る所謂「蒸留法」が結論ありきの論理操作にしか見えず、また、労働価値に基づき「普遍的」な議論を展開するマルクスの論理構成があまりにも抽象的にすぎることから、折に触れてマルクスの価値論について疑問を表明したものでした(マルクスの体系は非常に整然としているので、大前提としての価値論がありとあらゆるところに顔を出すのです)が、あるとき、「では、あなたは非科学的な限界効用価値説を支持するのか」(限界効用価値説は非科学的なのか?)とか「労働価値説が成り立たないといっているに等しいが、そうなると搾取は存在しないとでも言うのか」(置塩信雄の「マルクスの基本定理」は労働価値説を前提としないのだが・・・)と言われたものです。価値論への「挑戦」は、マルクス体系を揺るがすものに他ならないのです。
ちなみに、マルクス経済学に限った話ではありませんが、経済学は総じて過度に抽象的であり文化的要素を捨象することこそが経済学だといった風潮さえあるものです。しかしながら、「人間があらゆるものの主人であり、すべてを決定する」という我らがチュチェ思想に照らせば、「人間の意思決定」を分析する学問としての経済学は文化的要素も考慮に入れなければならないはずです。とりわけ価値論は、「人間にとっての価値」という意味で特に文化的要素への考慮が求められるはずです。
主体的経済学を志して早幾年・・・日銭を稼ぐのに忙しくてなかなか理論化できませんが、死ぬまでに少なくとも後継者を見出したいものです。
マルクス主義者(その亜流としての毛沢東主義者を含む)からすれば、川勝平太氏は、その理論の根底を掘り崩すような「反革命」的書物の著者であるわけです。にもかかわらず「静岡県知事は毛沢東支持者」とは・・・ちょっと超国家連合主義的なところがある川勝氏ですから、リップサービス的に一帯一路に共感しているのでしょうが、その根本は「反革命」です。実に底の浅い記事ですね。まあ、「反中国共産党」の流れに乗っかって小銭を稼ごうという魂胆なのでしょうけど。
石平氏も、小銭を稼ぐためにつまらない記事に寄稿しちゃって・・・川勝氏が「ミニ毛沢東」だなんて、これは逆に持ち上げすぎw川勝氏は、そこまでの「大物」ではありませんよw学者としては立派でも器の小さいおじいさんです。こんなくだらないことやっているようじゃ、中国の民主化なんて夢のまた夢ですよ・・・なんだかんだで中国共産党結党100年じゃないですか。