2021年10月26日

立共野党共闘はいったいいつまで?

https://news.yahoo.co.jp/articles/0098346ba24b3246e6d17c549618bf3a9c2bbf7a
衆院選19日公示 党首論戦 自公継続か立共共闘か
10/18(月) 21:09配信
産経新聞

(中略)
野党は経済や政治への姿勢をめぐり対決色を強めた。立民の枝野幸男代表は「支え合う社会を作る」と述べ、「(安倍晋三元首相の経済政策アベノミクスで)恩恵を受けた人に応分の負担をお願いし、所得を分配する」と説明。政権を獲得した場合の枠組みについては「基本的には単独政権だ」と語った。(以下略)
https://news.yahoo.co.jp/articles/6662d88a648f20e3ba97050269dc84f4d0a7dc08
枝野氏、志位氏らとの撮影応じず 市民団体のイベント参加も
10/23(土) 21:54配信
共同通信

 立憲民主党の枝野幸男代表と共産党の志位和夫委員長は23日、都内で行われた市民団体のイベントに参加した。枝野氏の演説終了後、志位氏ら参加者との記念撮影が予定されていたが、枝野氏は応じることなく会場を去った。先に演説した志位氏は約30分間、待機していた。立民関係者は「枝野代表の日程がタイトなため」と説明している。

(以下略)
産経記事のようなことを言われたり共同記事のような仕打ちを受けたりしても立共野党共闘の旗を掲げつづる日本共産党。不快感くらい表明してもよいでしょうに。よほど共産党にとって野党共闘には「利益」があるのでしょう。

共産党は、当選の見込みどころか供託金没収回避の見込みさえ立たない小選挙区にもセッセと候補者を立てていたものでした。これは、小選挙区に共産党系候補者を立てておかないと肝心要の比例票が減ってしまうからだと分析されています。白票さえも入れたくないマジメな支持者たちに支えられているのが共産党なのです。

その点、昨今の立共野党共闘の枠組みは、共産党にとっては小選挙区での立候補を立憲民主党に任せて自分たちは支持や推薦に留めることで、供託金や運動労力の負担を抑えつつ比例票を効率的に集めることができるわけであります。党員の高齢化が著しい共産党組織にとっては渡りに舟でしょう。

自公連立政権打倒という表向きの理由のみならずこういった共産党組織特有の内部事情も相まって、共産党は立憲民主党からこのような仕打ちを受けても立共野党共闘の枠組みを掲げ続け、不快感の一つも表明しないものと思われます。そして立憲民主党は、共産党の「足元」を見て、あるときは高慢に別のときには共産党隠しによって、あくまでも自党の利益を優先させているのでしょう。

そうだとはいえ、他人の弱みにつけこんだこのような立憲民主党の党利党略は、共産党を支持する非党員一般有権者に対してあまりにも失礼なことではないかと思えてなりません。議席が欲しい、票を譲れ、でも一緒に写真撮影はしない、政権には入れてやらない、閣外協力もテーマを絞る・・・共産党の政策に共感し共産党に託さんとする一般有権者の思いが蔑ろにされています

このことは、あくまでも立憲民主党と足並みを揃え続ける共産党指導部にも言えることです。共産党員は組織的に統制すれば足りるでしょう。共産主義者たるもの組織的統制は必ずしも苦ではありません。党の路線は科学的でありその指導は正しいので、正しい指導に服することは吝かではないのです。しかし、そのような組織的統制の外にあり、また共産主義者特有の思考をするわけでもない一般有権者の純朴で一途な共産党支持の思いを共産党指導部はどのように考えているのでしょうか?

もっとも、これが政党政治のリアルなのかもしれません。いくら新社会を目指す共産党といえどもバラ色の未来は提供できないのかも知れません・・・

数年来続いてきた立共野党共闘はいったいいつまで続きうるのでしょうか? 参議院静岡補選では、共産党も独自候補者を擁立しましたが、立憲民主党・国民民主党系の候補者が当選しました。立共野党共闘がなくても勝てたわけです。国民民主党関係者は「共産と組まなかったのが勝因だ」と言い放ちました(「与党、静岡敗北に危機感=衆院選接戦区てこ入れへ【21衆院選】」 10/24(日) 23:48配信 時事通信)。また、全トヨタ労連が共産党との共闘にこだわる立憲民主党を見限っ自民党に接近しました。

一つの地方・一つの労組での事象を安易に一般化すべきではないことは確かです。しかし、大きな流れの一つとして位置付けるとも可能でしょう。立憲民主党が「共産票がなくてもいける」と考えるようになれば、立共野党共闘は早々に瓦解するでしょう。他方、共産党においても一般支持者の思いに寄り添う必要が生じるタイミングが必ずあると考えます。失礼千万な立憲民主党との関係性を見直すときは遠くないと思われます
ラベル:政治 日本共産党
posted by 管理者 at 19:34| Comment(0) | 時事 | 更新情報をチェックする
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