北朝鮮、弾道ミサイル発射強行なら「重大な挑発行為」=官房長官https://news.yahoo.co.jp/articles/ab5508f711ded6c94bdc2e94649aeef3c61ccfb8
5/29(月) 11:42配信
ロイター
[東京 29日 ロイター] - 松野博一官房長官は29日午前の記者会見で、北朝鮮の衛星と称する弾道ミサイルの発射の事前通告について、強行すれば日本の安全保障に対する「重大な挑発行為」と述べ、関係諸国と緊密に連携し、北朝鮮に自制と国連安保理決議の順守を求めていくとした。
(以下略)
弾道ミサイル技術を用いた発射は安保理決議違反=岸田首相今回の軍事偵察衛星発射は、国防五か年計画に照らせばこそ、本当に衛星打ち上げを目標とするものであると考えられます。もちろん、今回打ち上げ予定の衛星が直ちに軍事的に実用的かは別ですが、簡単な作りのものから徐々に改良・発展させてゆくのが技術開発というものです。
5/29(月) 11:35配信
ロイター
[東京 29日 ロイター] - 岸田文雄首相は29日、北朝鮮が人工衛星の打ち上げに伴い海上に危険区域を設定すると日本に通告したことを受け「衛星と称したとしても、弾道ミサイル技術を用いた発射は(国連)安保理決議違反であり、国民の安全にかかわる重大な問題だ」と記者団に語った。
(以下略)
論ずるまでもなく軍事偵察衛星は、敵情をリアルタイムに把握するためには非常に重要な手段です。弾道ミサイルは、実験データは残るにせよ打ち上げてしまったらそれっきりですが、軍事偵察衛星は設計上の耐用期間にわたって運用され続けるものです。「日本の国益」という観点から言えば、敵国たる「北朝鮮」が軍事偵察衛星を運用すること自体が長期にわたる脅威であるはず。本来、この点にこそ注目しなければならないのに、「衛星と称する弾道ミサイル」なる珍妙な表現を繰り出す松野官房長官、そして「国連安保理決議違反」などとする岸田首相。
それくらいしかケチをつける口実がないのでしょう。「人工衛星を打ち上げてはいけない(表向きが違うだけで弾道ミサイルの発射実験と同じだから※)」という決議はあっても、「人工衛星を運用し続けてはいけない」という決議はありません。つまり、軍事偵察衛星を運用すること自体は文句のつけようがないからです。
※弾道ミサイルは大気圏再突入技術を要するのに対して人工衛星打ち上げロケットにはそれがまったく不要なので、人工衛星打ち上げロケットの発射=弾道ミサイルの発射実験という定式化には些か違和感を感じざるを得ません。大気圏再突入は、それ自体がかなり高度な技術です。
国連安保理決議など何とも思っていない共和国は今回も自らの決断に従って、任意のタイミングで軍事偵察衛星を発射することでしょう。そして、軍事偵察衛星は設計上の耐用期間にわたって共和国の国家安全に貢献することでしょう。これを力ずくで止めようものならば、どこぞの国と同じになってしまいます。そもそも、そんなことは日本の実力では不可能ですが。日本は、またしても指をくわえて見ているしかないものと思われます。
事前の通告はやはり「人工衛星の打ち上げ」だった。ただ今回ばかりは看板に偽りはなかったようだ。専門家によれば、北朝鮮は米韓両軍の動きを把握するために、軍事偵察衛星の保有を急いできた。
▼とはいえ弾道ミサイル技術を使った発射は、国連安全保障理事会決議違反である。
https://www.asahi.com/articles/ASR503FS1R50ULZU002.html
北朝鮮は、宇宙空間から日米韓などの軍事行動を監視・追跡する軍事偵察衛星の保有を引き続き追求する構えだ。本格運用に成功すれば、ミサイル攻撃の精度が高まるなど新たな脅威となる。北朝鮮が偵察衛星保有をめざす背景には、相手国の動向を監視・追跡することに加え、保有するミサイルだけでは攻撃目標を正確に捉えることは難しいことから、偵察衛星により精密攻撃能力を補って抑止力を強化する狙いがあるとみられる。
(引用終わり)
ということで安保理決議違反と非難し、また軍事偵察衛星を脅威視しながらも、「衛星と称するミサイル(日本政府の表現)」ではなく「衛星である」と認め「事実上、政府批判となってる」朝日&産経新聞です。
コメントありがとうございます。
「安保理決議違反」一本で書き立てるのかと思いきや、サンケイが正攻法的な批判を展開したのが意外でした。
私はサンケイ新聞をほとんど読まないのですが、特にコラムは言いがかりのようなレベルのものに遭遇する頻度が高く(体感)、ロクなもんじゃないなと思っているのですが、「まだら」なんでしょうかね?