〈関東大震災朝鮮人虐殺100年〉東京・横網町公園で追悼行事「国家的ジェノサイド」という位置づけに私は異論はないのですが、軍部がいくら扇動発信したとしても、それを受け取る民衆の側が、その情報を信憑性の高いものと見なさなければ虐殺には至らなかったという考え方もできます。「軍部のフェイク・ニュースを民衆が真に受けた」という理解が重要だと考えます。
2023年09月02日 12:51
“政府は責任から逃れることはできない”
1923年9月1日、関東地方をマグニチュード7.9の大地震が襲った。この大地震が、約10万人の犠牲者を出した「関東大震災」を引き起こす中、各地では朝鮮人虐殺が横行した。
当時の政府は、「朝鮮人は各地に放火し、不逞の目的を遂行せんとし、現に東京市内に於て爆弾を所持し、石油を注ぎて放火するものあり」などと電報で流言を垂れ流し、軍部が全権限を握る戒厳令を発令したことが決定的な影響力を発揮し、政府・軍・警察・自警団という日本の国家および民衆が、一斉に朝鮮人狩りに乗り出した。約6千人の朝鮮人を殺害した国家的ジェノサイドである。(以下略)
人間は訳もなく暴走・暴発するものではありません。暴走・暴発には必ず経緯・理由があります。その点、「不逞鮮人ならこの混乱乗じて何かやりかねない」という共通認識が当時の日本民衆の間にあったことものと推察できます。
このことはつまるところ、当時の日本民衆は、朝鮮半島を出自とする人たち(朝鮮人)に恨まれる自覚があったということなのでしょう。自分たちの振る舞いは朝鮮人の恨みを買うのに十分なほどだという自覚があるから、震災という非常事態に乗じて「仕返し」されかねないと考えたのでしょう。もっと言えば、日本人は、非常事態に乗じて日頃の恨みを晴らしかねない国民性だともいえるでしょう。「自分だったらそうするから、相手もそうするに違いない」というわけです。
人間の文化的性根は、100年程度では正されないものと私は考えます。関東大震災朝鮮人虐殺は決して過去の問題ではないと考えます。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b1b73b78463b5ac51f079c95216703a2e67008fd
小池知事、今年も追悼文送らず 関東大震災の朝鮮人慰霊式典 東京自然災害での不可抗力的な死と、デマ(フェイク・ニュース)に基づく殺人を一緒くたにする小池知事。8月15日正午の「戦没者に黙祷をささげましょう」よりも酷い。本気で言っているとすれば、この程度の知能しかない人物が「東京都知事」という重責を担っていることに驚きを隠し得ません。
9/1(金) 15:35配信
時事通信
(中略)
小池氏は同日の定例記者会見で、理由について「毎年(都慰霊協会が営む)大法要において、都知事として犠牲となった全ての方々への哀悼の意を表している」と述べた。
小池百合子という人物には、たいした政治的信念はないと言わざるを得ません。そのことは、彼女の所属政党遍歴が示しています。ハッキリとした動機があっての移籍は「志士」として賞賛すべきことですが、小池氏についてはそういう志の存在は確認できません。政治的信念に関する著作や演説も特筆すべきものは存在しておらず、信念をもって政治に取り組んでいるとは言い難い人物です。彼女にとっての政治とは「食い扶持」という他ないと私は見ています。それゆえ、このことも保守票目当てのポーズ以外の何者でもないと言わざるを得ません。
無知と差別で飯を食う。人間として一番恥ずべき生き方だと私は考えます。