2023年09月22日

「ここが踏ん張りどころ」とするのではなく現状否認の方向に話を持って行ってしまう「人間の弱さ」

https://news.yahoo.co.jp/articles/6e4d4b69554f1fab7eb32d11458faefe1e1782e4
異例の首脳欠席・目立つ空席…ゼレンスキー氏 対面演説で団結訴えるも“結束”程遠く
9/20(水) 23:30配信
テレビ朝日系(ANN)

国連総会で各国の首脳らによる一般討論演説が行われました。

ウクライナ侵攻後、何度も聞かれるようになった「国連の機能不全」という言葉。それでも、ようやく訪れた本格的な対面外交復活です。

(中略)
繰り返された「人間の尊厳」という言葉。ウクライナ侵攻を念頭においたものですが、さまざまな国への配慮から、それ以上、踏み込めなかったというのが現実のようです。

この日、5つの常任理事国で首脳が出席したのは、アメリカのみ。
アメリカ・バイデン大統領:「紛争の平和的解決のための国連総会が、今年も戦争という暗い影に覆われました。ロシアは、世界が疲れれば、ウクライナ対して残虐行為ができると考えています。しかし、ここで問いたい。我々が侵略者をなだめることを諦めたら、皆さんは、守られていると安心できますか。ロシアから、あなたの国の主権が守られるでしょうか。その答えは『ノー』でしょう」

ウクライナ侵攻後、初めて国連を訪れたゼレンスキー大統領。対面演説でも温度差が表れていました。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領:「私は断言します。我々は団結することで、各国に平和を約束し、団結することで戦争を防げるはずです。ロシアの欺瞞と侵略を許せば、この会場の多くが空席になるかもしれません。どんな戦争も最終戦争につながりかねません。侵略戦争が二度と起きないよう
、我々が団結するしかないのです」

自国が名指しで批判されているにもかかわらず、ロシアのポリャンスキー国連次席大使がスマホの画面を見せると、隣に座る女性は、大笑い。ポリャンスキー国連次席大使は記者に「ゼレンスキー氏が話しているのに気づかなかった」と答えたそうです。

演説中の会場を見てみると、他国も空席が目立つのがわかります。新興国の中には、ウクライナをめぐるアメリカとロシアの対立に巻き込まれたくないと、出席をためらった国もあったものとみられます。

侵攻開始から半年ほどしかたっていなかった去年は、特例でビデオ演説が認められたゼレンスキー大統領。その演説の時間に合わせて、各国が続々と集まるほどでした。

(中略)
今年、ポーランドのように“団結”に応じる国も多くいたのですが、常任理事国の4カ国の首脳は不在。欠席理由ですが、フランスのマクロン大統領は、国内政治に忙しく、国連総会デビューとなるはずだったイギリスのスナク首相は「来月予定している保守党の党大会に備えるため」とも報じられています。

193カ国が参加する国連総会に、あまり価値は見出されていないようです。

(以下略)
コメ欄。
服部倫卓
北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター教授

これは、ウクライナに対する支援の気運の衰えを示すものではなく、国連総会という場の軽視の表れなので、やむをえない面があるだろう。
ニュースの中では、英仏の首脳が出席しなかったことが取り上げられているが、彼らはゼレンスキーと直接会い、率直に意見を交わし合う機会もあり、ウクライナへの連帯を表明する上で、国連総会という場にはこだわらなかったとしても、不思議はない。

(以下略)
これは流石に苦しすぎるのではw最近、日本では「国連の機能不全」が頻繁に話題になり国連軽視論が勢いを増していますが、依然として世界的には国連は権威を持ち続けています。

ちなみに、読売新聞が「ロシアの孤立が際立っている」という趣旨の下記記事を上梓していますが、もし服部教授の言うとおりであれば、読売の見立ては失当ということになるでしょう。国連総会が軽視されているのならば、安保理など無意味・無価値の下らない組織以外の何者でもないはずで、参加者たちはマトモに話など聞いていないでしょう。出席した約60か国からロシアを擁護する声はほとんどな」かったとしても何ら不思議はないということになりますw
https://news.yahoo.co.jp/articles/afa5fca9cc9503cde79a33b52b595a36d9fae588
ゼレンスキー氏、安保理で露大使と対峙…露の反発に議長「解決策はロシアが戦争をやめることだ」
9/22(金) 6:54配信
読売新聞オンライン

 【ニューヨーク=金子靖志、池田慶太】20日の国連安全保障理事会は、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が、敵国であるロシアのワシリー・ネベンジャ国連大使と同じテーブルで向かい合う異例の機会となった。ゼレンスキー氏は侵略の不当性を突きつけ、日本や米欧は対露非難を展開。出席した約60か国からロシアを擁護する声はほとんどなく、国際社会での「孤立」が際立った。

(以下略)
久しぶりに遭遇した「プロパガンダどうしの矛盾」。世論の関心が低下している昨今、NHKを筆頭とする報道各社は以前ほど精力的にはこの戦争を報じなくなってきているので、「プロパガンダどうしの矛盾」に遭遇する機会も減ってきていたところでした。

「そろそろ止めにして欲しい」という本音は日増しに強まっています。当事者以外は厭戦機運が蔓延しているのが現実なのです。「だからこそ、ウクライナ応援団としては、ここが踏ん張りどころなんだ!」という方向に話を持っていくべきところ、「ウクライナに対する支援の気運の衰えを示すものなんかじゃないもんね! ぜったい違うもんね!」という現状否認の方向に話を持って行ってしまう服部教授人間の弱さってこういうことなんでしょうかね。


鈴木一人
東京大学教授/地経学研究所長

国連総会のハイレベル会合では空席が目立つのが当たり前で、昨年のビデオ演説の時は戦時の大統領が何を言うかを聞きたいという人たち(多くは国連代表部のスタッフ)が集まったが、戦争が長引き、対面で参加出来るようになったことは、昨年のような熱気を伴わないものになったとしても当然だろう。

(以下略)
国連総会のハイレベル会合では空席が目立つのが当たり前」とはいうものの、「戦争が長引き、対面で参加出来るようになったことは、昨年のような熱気を伴わないものになったとしても当然」とする鈴木教授。つまり、「去年と比べて一気に関心が落ちた」ということであり、記事の内容を追認しているといえるでしょう。
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この記事へのコメント
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230923/k10014204401000.html
NHK『バイデン大統領 地対地ミサイルATACMS ウクライナに供与方針か』
 ということでATACMSなる兵器がゲームチェンジャー的扱いをされてるようですね。
 但し
>ただ、当局者らは、ミサイルが実際に供与される時期や発表の時期については明らかにしなかったとしています。
だそうですが。
Posted by bogus-simotukare at 2023年09月23日 14:02
https://news.yahoo.co.jp/articles/41c0e43b4f5875c90c555299069bdda06fac8ae3
フジテレビ『ゼレンスキー大統領がホワイトハウス訪問へ、「ゆすり野郎」と批判、世論も変化で“正念場”ウクライナ支援』(FNNワシントン支局 中西孝介)2023.9.21
 訪米中のウクライナのゼレンスキー大統領は21日、ホワイトハウスを訪問しアメリカのバイデン大統領との首脳会談に臨む。
 ただ、去年12月にゼレンスキー氏がホワイトハウスを訪問し、その後の議会演説では万雷の拍手で迎えられた当時と比べて、アメリカ国内のウクライナ支援に対する風当たりは厳しくなっている。
 アメリカ国内からは、“支援疲れ”とも表される現象が顕著になってきている。
 CNNニュースの8月の世論調査では、「議会はウクライナ支援のための追加資金を承認すべきではない」と55%の人が回答した。
 さらに、51%が「ウクライナに十分な支援をした」と答え、「もっと支援すべきだ」の48%を上回った。
 野党・共和党の支持者では、「追加の資金援助を控えるべきだ」との回答が71%にのぼる。
 世論を背景に、共和党の大統領候補の1人で過激な発言で支持を集めているラマスワミ氏は、ウクライナ支援の取りやめを公言している。
 さらに、ゼレンスキー氏が自国の選挙を実施するためにアメリカに追加資金を要求したことを「選挙ゆすり野郎」とこき下ろし、「アメリカに対する新たなレベルの恐喝だ」と痛烈に批判した。
 連邦議会では急進的な動きも起きている。
 共和党が過半数を占める下院では7月、70人の下院議員がウクライナへのすべての援助を打ち切る法案に賛成票を投じた。
 法案は否決されたが、想像以上にウクライナ支援を懐疑的に思う議員が増えているとの見方を裏づけた。
 さらにマッカーシー下院議長もこれまでに、ウクライナ支援は「白紙委任するつもりはない」と発言し、見直しも含めた支援内容の精査にあたる考えを示している。
 現在、バイデン政権はウクライナの安全保障などの支援として、240億ドル(約3兆5000億円)を含んだ、約400億ドル(約5兆9000億円)の追加予算について議会に承認を求めているが、猛反発を受けている。
 共和党・最強硬派の「フリーダム・コーカス」の1人、ビッグス議員は「新たなウクライナ支援を支持するつもりはない」と明言。
 トランプ前大統領に近いグリーン議員も「ウクライナはアメリカの51番目の州ではない。国防総省の使命はアメリカを守り、戦争を防ぐことだ。」と述べて、バイデン政権の対応を批判した。
 以前から、一部の共和党強硬派がウクライナ支援について強く反対してきたが、少しずつ穏健派の中にも反対派が増え始めている。
 さらに、これまでにアメリカは800億ドル(約11兆円)近い支援を行ってきたが、ウクライナ国内では汚職や不正も相次いでいる。
 防衛相や高官が解任されたことも汚職や不正が背景にあるとみられていて、支援金の活用方法に疑問の声も挙がっている。
(引用終わり)
 
 米国の「支援疲れ」についての報道として紹介します。
Posted by bogus-simotukare at 2023年09月23日 14:11
https://plaza.rakuten.co.jp/intisol/diary/202309230000/
残念ながら、ウクライナ支援の限界が見えてしまった
https://news.yahoo.co.jp/articles/1f6587dbf745c7200876bb50b24bcb625ae6fbfd
ポーランド首相「ウクライナへの武器供与行わない」 穀物の輸出入問題めぐり
 穀物の輸出入問題を巡り、ウクライナと対立するポーランドの首相が「今後、ウクライナへの武器供与は行わない」と発言しました。ウクライナを支援してきた周辺国の結束が揺らいでいます。
 ポーランドは、安価なウクライナ産穀物の流入から自国の農業を守るため、EUが認めた禁輸措置期限が切れたあとも、スロバキア、ハンガリーとともに独自に禁輸措置を続けています。この措置を受けてウクライナは「国際的なルールに反している」としてWTOに3カ国を提訴しました。
 19日にはウクライナのゼレンスキー大統領が国連総会の演説で「連帯を示しているように見えるが、実際にはロシアを間接的に手助けしている」とポーランドなどを批判しました。
 ウクライナがロシアへの反攻を進める中、穀物の輸出入を巡る対立が周辺国との結束に亀裂を生じさせつつあります。
−−−

 反ロシアの最先鋒であり、ウクライナに多くの兵器を供与してきたポーランドとウクライナとの関係が、ここにきて急激に悪化しています。
 ウクライナはロシアに黒海沿岸の領土の大半を占領され、黒海からの穀物の輸出が困難になっています。このためウクライナ産の穀物は東欧諸国経由で陸路輸出されるようになり、EUもウクライナ支援のためこのルートの関税を撤廃しました。
 ところが、これによって安価なウクライナ産の穀物が東欧諸国に大量に出回り、これらの国々の農産物価格が暴落する事態となっています。一部の国では農民によるウクライナ産の農産物輸入への反対デモも起こっていると言います。
 このため、農産物の価格維持のため、EUは東欧数か国へのウクライナ産農産物の輸出禁止を認めました。その後の経過は、引用記事に書かれているとおりです。
 端的に言えば戦争があまりに長く続き、ウクライナが疲弊し、それを支援する国々もまた疲弊してきて、仲違いが始まってしまった、ということでしょう。
 ロシアが明日にでも経済破綻、プーチンはいつ失脚するか、みたいな論調が(ボーガス注:日本の)多くのマスコミに取り上げられているわけですが、残念ながらそれは希望的観測に過ぎないのが現実と言わざるを得ません。
 (ボーガス注:反ロシアの立場で)こんなことを言うのは残念の極みですが、ロシア経済は、少なくともウクライナより先に破綻することはなさそうだし、プーチン政権も、5年後、10年後は分かりませんが、今年、来年に倒壊する可能性はない、と判断するしかなさそうです。
 ウクライナの軍事的な抵抗力は、戦前のいかなる予想よりも強力ではありましたが、それでも(ボーガス注:NATO軍が直接軍事介入し、ロシア軍と戦わない限りは)ロシア軍を完全に国境の外まで押し出す見通しは厳しいというしかありません。その前にウクライナの経済が持たないし、欧米各国もウクライナを無限に援助し続けることはできないという現実は、どうすることもできません。
 そうすると、どこかの段階で、国家破綻しても戦い続けるか、それを避けるために涙を呑んで憎きプーチン政権と和平交渉を行うか、どちらかを選ばざるを得なくなるのではないでしょうか。
 私は日本人なので、ウクライナの将来に何ら責任を負っていません。だから、「どちらを選ぶべき」とは申しません。それはウクライナの人たちが決めることです。
 ただ、(ボーガス注:ウクライナが戦争に勝つためなら経済破綻していいというわけにはいかないので)経済破綻を避けるため、どこかの段階で和平交渉を選ぶしかないだろうと予想はしています。
 (ボーガス注:ロシアという)悪いことをした者勝ちになるのは、すごく腹立たしいですが、こればかりはどうにもならないのかな、と思います。
(引用終わり)

 貴記事同様「ウクライナに景気のいい報道」に批判的な記事かと思い紹介しておきます。
Posted by bogus-simotukare at 2023年09月26日 13:47
https://www.tokyo-np.co.jp/article/279166
 ウクライナのゼレンスキー大統領は21日、バイデン大統領との首脳会談に先だち、連邦議会を訪問した。しかし、下院共和党が「面会拒否」するなど、上下両院が合同会議を開いて歓迎した昨年12月の訪問から状況は一変。背景には共和党支持層を中心に広がる「支援疲れ」と「米国第一」を掲げてウクライナ支援に難色を示す同党の保守強硬派の反発がある。
◆下院議長「時間がない」
 「(上下両院の)合同会議の開催を求められたが、時間がない」。
 下院共和党のマッカーシー議長は21日、報道陣にそう語った。ゼレンスキー氏が下院に到着した際、出迎えたのは下院民主党トップのジェフリーズ院内総務だけで、マッカーシー氏の姿はなかった。
 米国からウクライナへの軍事支援は、ロシアがウクライナ侵攻を開始した2022年2月以降、計430億ドル(約6兆3500億円)を超える。米FOXニュースの8月の世論調査によると、ウクライナ支援を「増やすべきだ」との回答は21%で、「減らすべきだ」との回答が36%と上回った。特に共和党の支持層では56%にのぼり、「支援疲れ」が顕著だ。
 背景には共和党のトランプ前大統領が掲げる「米国第一」主義があり、同氏は国内政策を優先するべきだと主張する。これに同調する強硬派議員たちはウクライナ支援に反対するなどし、米政府の新会計年度が10月1日に迫るものの予算が編成できない状況だ。マッカーシー氏ら主流派は暫定予算でしのごうとするものの猛反発を受けており、足元の混乱に(ボーガス注:マッカーシー氏が議長を務める下院では)超党派によるウクライナ支援を演出することはできなかった。
 一方、上院は民主党トップのシューマー院内総務、共和党トップのマコネル院内総務がそろってゼレンスキー氏を出迎え、超党派での支援を印象づけた。
 ゼレンスキー氏は全上院議員が出席する会合で演説し、数回にわたって喝采を浴びた。マコネル氏は声明で「ロシアの軍事力を低下させることは中国抑止にもつながる」と支援継続の重要性を強調した。
(引用終わり)

 東京新聞が憶測するようにマッカーシーの態度は「共和党内で強まる支援消極派」への忖度でしょう。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/278628
 米政府の新会計年度となる10月1日を前に、予算案を巡って下院の過半数を握る共和党が路線対立に苦しんでいる。党内の保守強硬派が歳出削減などを主張し、成立のめどが立っていない。
 共和党では強硬派を中心にウクライナ支援に反対する議員が増えており、歳出削減のやり玉に挙げている。
 予算が成立しない場合、政府は不要不急の業務を中断しなければならず、国立公園など一部の政府施設が閉鎖される。さらに、米政治サイト「ポリティコ」によると、出勤する職員が減るため、ウクライナへの装備品や資金の受け渡し、提供した武器を使うためのウクライナ軍への訓練などが滞る可能性があるという。
 下院共和党は強硬派の協力がなければ過半数を維持できないため、強硬派は発言力を強めている。6月にも政府債務の上限引き上げに強く反対し、政府との交渉に当たった下院共和党トップのマッカーシー議長を突き上げ、米国をデフォルト(債務不履行)寸前に追い込んだ。
 強硬派は今回も大幅な歳出削減などを要求しており、予算の不成立や議長解任も辞さない構え。マッカーシー氏ら主流派は10月31日までの暫定予算の成立を目指すが、同意を得られない状況が続いている。
(引用終わり)
Posted by bogus-simotukare at 2023年09月26日 13:54
https://www.sankei.com/article/20230926-CGCKUJ4CKFIUPM6YQGVNB4CYXA/
 ウクライナのゼレンスキー大統領は25日、米国製主力戦車「エイブラムス」がウクライナに到着したとウメロフ国防相(注:汚職問題で更迭されたレズニコフ国防相の後任)から報告を受けたと交流サイト(SNS)で明らかにした。
 一方、米軍事メディアの22日の報道によると、ウクライナ国防省情報総局のブダノフ局長はエイブラムスについて、「単純に前線に投入した場合、長時間はもたない」とし、決定的な突破作戦にのみ使用するとの運用方針を示した。
 ウクライナは6月に開始した反攻作戦で、露軍の防衛線の強行突破を試みた結果、供与された英国製主力戦車「チャレンジャー2」やドイツ製主力戦車「レオパルト2」の一部を喪失。ブダノフ氏はこうした経緯を踏まえ、エイブラムスに関してより慎重に運用することを示唆した形だ。
(引用終わり)

 景気のいいことをゼレンスキーが言ってるようですが、「ブダノフ氏の発言」として報じられてる内容が重要でしょう。
 要するに「戦局打開」と鳴り物入りで宣伝された英国製主力戦車「チャレンジャー2」やドイツ製主力戦車「レオパルト2」を投入したら大して活躍できないまま、ロシア軍の反撃で破損して、あまり意味がなかったケースが多かったのでしょう。そして米国戦車も同様の懸念があるので今回は最初から「出し惜しみする(重要な作戦にしか使用しない)」と。
 やはり「仮に戦車が有効な武器でも、米英独の提供数が少なすぎて安易に投入できない→結局戦況にあまり影響しない」ではないか(同様の指摘は以前貴ブログもしていたと思いますが)。
 とはいえ、「ならば戦車を大盤振る舞いすればいい」というわけにもいかないのでしょう(米国のトランプ前大統領派等、支援消極派の反発で)。
 勿論支援消極派の反発で「NATO軍(米英仏独など)が直接軍事介入してロシア軍と戦闘」なんてもっとありえない。ウクライナ戦争の先行きも不透明と言わざるを得ないでしょう。「一部の反ロシア派」のように楽観論で安易に徹底抗戦を主張したり、和平を否定したりするわけにも行かなそうです。
Posted by bogus-simotukare at 2023年09月26日 14:32
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023102400936&g=int
 米紙ワシントン・ポスト(電子版)は23日、ロシアの侵攻を受けるウクライナの情報機関・保安局(SBU)が、米中央情報局(CIA)の訓練を受け、ロシアで起きた暗殺事件に関与していたと伝えた。昨年8月に右派思想家アレクサンドル・ドゥーギン氏の娘ダリヤ氏が殺害された事件では、SBUの協力者によって、爆弾の材料が猫用キャリーバッグに入れられ、車でロシアに持ち込まれたという。
(引用終わり)

 こうした情報がロシアではなく米国側から出ることが興味深い。ウクライナの暴走に米国も苦慮し牽制したいのではないか。ロシアの侵攻を批判するのは当然としてウクライナも決して「完全な正義」ではない。
 いずれにせよこうなると「ダリヤ暗殺」は当初「一部の反露、親ウ勢力」が主張した「露の自作自演」の可能性は低そうです。
Posted by bogus-simotukare at 2023年10月24日 19:38
https://mainichi.jp/articles/20231023/k00/00m/030/277000c
ウクライナのダム決壊、3兆円損失か 露の環境破壊、戦争犯罪で捜査
 ウクライナの環境保護・天然資源省のエブゲニー・フェドレンコ次官は23日までに共同通信のインタビューに応じ、6月に起きた南部ヘルソン州のカホフカ水力発電所の巨大ダム決壊による損失が総額240億ドル(約3兆6000億円)に上る可能性を指摘した。
(引用終わり)

 これはウクライナの言い分でしかなく、ダム決壊の原因は未だ不明でしょう。
Posted by bogus-simotukare at 2023年10月24日 19:40
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231104/k10014247161000.html
>ウクライナのゼレンスキー大統領は、アメリカの雑誌「タイム」に対して「最も恐ろしいことは戦争に対する慣れだ」と述べ、大統領の側近は、欧米側から必要な軍事支援を受けられていないとして大統領は裏切られたと感じていると明らかにしました。
 この記事についてウクライナのポドリャク大統領府顧問は31日地元メディアに対して「独自の視点を持つジャーナリストの主観的な見方だ」とした上で「われわれのパートナーを裏切り者だとは考えていない」と述べ、一部の内容を否定しました。

 ポドリャクの発言が事実ならばタイムが「不適切な記事を書いたこと」になる。
 一方で「タイム記事が事実」で、「ゼレンスキーとポドリャクの間」に温度差(「軍事支援が足りない」等と欧米への不満を述べることにあまり躊躇がないゼレンスキーと、欧米との友好関係を重視し、ゼレンスキーの行動を苦々しく思うポドリャク)があり、にもかかわらずポドリャクが立場上、ゼレンスキーを批判するわけにも行かず、タイムを非難してるのかもしれない。
 前者(タイム記事が不適切)ならともかく後者(タイム記事が正しいのにポドリャクが不当な非難)ならウクライナ政府も「戦争長期化」で問題点が表面化しつつある、戦争長期化で打撃を受けてるのはロシアだけでなくウクライナもそうだ、ということでしょう。

>戦況が芳しくない中であってもウクライナが最終的に勝利するという大統領の抱く信念が、周囲を心配させるほどにかたくなになっていて、そのことが新たな戦略などを打ち出そうとするチームの努力を損ねているとしています。

 NHKに寄れば「戦況が芳しくない」とタイム誌がはっきり書いてるらしいこと、また「にもかかわらず」ゼレンスキーが「クリミアを含めたウクライナ全土からのロシア軍撤退」にかたくなになっていて「新たな戦略(停戦交渉?)を打ち出そうとするチームの努力を損ねている」ともタイム誌が書いてるらしいこと、そうしたことをNHKが報じてることが興味深い。


>記事では、ゼレンスキー大統領の訪米を前にホワイトハウスが、ウクライナが行うべき汚職対策のリストを作成するなど国防省での疑惑も伝えられた汚職の問題を解決するようアメリカ側からの圧力が強まっているとしています。
 ウクライナの政権内では「仕事への監視が強まり、官僚主義がまひし、士気が下がっている」という声も出ているということです。


 これまた「ウクライナに批判的な内容」であり、NHKに寄ればこうした記事をタイム誌が書いてるらしいこと、そうしたことをNHKが報じてることが興味深い。
 もはや欧米や日本も、戦争長期化に音を上げて「停戦交渉にゼレンスキーは動いてくれ」と思い始め、ゼレンスキー相手にメディアを使った情報戦に動いてるのかもしれません。
 実際
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231105/k10014247501000.html
>アメリカのNBCテレビは4日、アメリカ政府高官などの話として、先月行われたウクライナ支援の会合の場で欧米の当局者がウクライナ政府に対し、ロシアとの停戦交渉の可能性について内々に協議を持ちかけていたと伝えました。
 この中では、停戦の合意のためにウクライナ側が何を放棄する必要があるのかなどの概要についても、話があったとしています。
 そして、戦況が膠着する中、ウクライナへの軍事支援が継続できるかという懸念が広がっているうえ、イスラエル・パレスチナ情勢によってウクライナ侵攻へのアメリカ国民の関心が大きく低下する中で、この協議が行われたと報じています。
 これについてウクライナのゼレンスキー大統領は4日、記者会見で「報道を不快に思う。ロシアと話し合うようにと圧力をかける欧米側の指導者はいない」として、交渉を行う考えはないと強調しました。
と言う報道が出ています。
 こうなるとさすがに「ベトナム戦争でのゴ・ジンジェム暗殺」のような無茶はしないにせよ、「ゼレンスキー打倒」に欧米が動く可能性もあるのではないか。
 うがった見方をすれば
https://www.fnn.jp/articles/-/609746
>ウクライナ大統領府の元長官顧問、アレクセイ・アレストビッチ氏は1日、ウクライナメディアに2024年3月の大統領選に「出馬する」と答えた。
と言う動きのバックには「CIA」など欧米政府がいるのかもしれない(なお、ロシアとの戦争を理由にゼレンスキーが選挙をしない可能性があります)。
Posted by bogus-simotukare at 2023年11月05日 18:33
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB120G70S3A111C2000000/
日本経済新聞『ノルドストリーム破壊、ウクライナ軍大佐関与か』
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023111200191&g=int
時事通信『ウクライナ将校関与か 昨年のパイプライン爆破事件』
 「米国紙ワシントンポスト」「ドイツ雑誌シュピーゲル」の報道ですが、もはやノルドストリーム破壊は「ウクライナへの報復」を正当化するための「ロシアの自作自演」の可能性はなく、「ロシアの経済的打撃を狙った」ウクライナの犯行と見なして良いのではないか。ウクライナ側は報道を否定しているとは言え、「定評あるメディア(勿論親ロシアではない)」であるワシントンポストやシュピーゲルが揃って飛ばし記事を書いたと考えるのは現実的ではないでしょう。


>最終的にザルジニー総司令官に報告した。ゼレンスキー大統領は意図的に計画を知らされなかった可能性があるという。

 さすがにゼレンスキーが知らなかったら「文民統制(シビリアンコントロール)」の観点で問題があり、知っていたでしょう。もはや「ウクライナの犯行であること」は否定できないがそれでも「ゼレンスキーだけはかばいたいため」の関係者の虚言でしょう。
 しかしこうした報道が出るとはウクライナ戦争報道も「ただただウクライナ美化」の時代ではなくなってきたようです。
Posted by bogus-simotukare at 2023年11月13日 06:30
日経新聞「ノルドストリーム破壊、ウクライナ軍大佐関与か」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB120G70S3A111C2000000/
時事通信「ウクライナ将校関与か 昨年のパイプライン爆破事件」
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023111200191&g=int
毎日新聞「ノルドストリームガス漏れ、ウクライナ軍大佐が破壊関与か」
https://mainichi.jp/articles/20231112/k00/00m/030/136000c

 日経新聞タイトルが「破壊」、時事通信タイトルが「爆破」なのに毎日新聞は記事タイトルを「ガス漏れ」とする辺り「そんなにウクライナを非難したくないのか」と呆れます。果たしてロシアの犯行でも「ガス漏れ」と書いたかどうか?
Posted by bogus-simotukare at 2023年11月13日 06:44
bogus-simotukareさん

コメントありがとうございます。

■ATACMSについて
ATACMSが供与されて10月中には実戦で使用されたようですが、「ゲームチェンジャー」にはなっていないようですね。
新兵器が投入されるたびに「ゲームチェンジャー」という言葉が出てきますが、以前の記事にも書いたと思いますが、敗戦直前まで超兵器に望みを託していたヒトラーと重なって見えます。戦争って、特に泥沼化した総力戦は、何か特別な兵器ではなく諸々の要素のシステム的連携こそが戦況を左右するものだと思います。

■アメリカの支援疲れについて
日本メディアはなかなか報じようとしませんでしたね。さすがに英『エコノミスト』誌・米『タイム誌』の報道は報じざるを得なかったようですが、11月25日づけ記事で書いたとおりNHKは逆張り記事で自己弁護を展開することを怠りませんでした。当該記事にも書きましたが、プロパガンダのやり過ぎで、いよいよ袋小路に追い込まれつつあるように見受けられます。

■ポーランドでの事態
最近でもウクライナとの国境沿いでトラックでバリケードのようなものが出来ているそうなので、いよいよ「支援疲れ」も極まっているようですね。ご紹介いただいた文中の「どこかの段階で和平交渉を選ぶしかないだろうと予想はしています」というご意見は、善悪の問題ではなく事実の問題として、私もそういう風になっていくんだろうなと思っています。

■ゼレンスキー大統領の訪米について
可哀想なくらいに塩対応。この頃から耳目を集める戦果の喧伝(でも領土は少しも奪還できていない)がますます顕著になってきたように見受けられます。いわゆる反転攻勢の初期、進軍の遅れについて「戦争はハリウッド映画じゃないんだ!」と言っていたのに、ハリウッド映画のような演出で何とか飽きられないようにしているのでしょうが、さすがにそんなことは金勘定においては非常に計算高いアメリカの為政者たちには見透かされるでしょう。

■戦車の問題
貴見のとおりだと思います。

また、そもそも東側戦車主体のウクライナにおいて、部品を共用し難い西側戦車を各部隊に分散して配備すると色々と使い勝手が悪いので、まとまった量を束にしてぶつける機会まで取っておくという現実的な事情もありそうです。「まとまった量を束にしてぶつける機会が今のところない」ということは、すなわち、「領土奪還のチャンスがない」ということです。

さらに、私もよくは分かっていないのですが、かつては、戦車同士の撃ち合いこそが戦車の華でしたが、ドローンの本格的導入によって戦車の使い方自体が変わってきているようです。そのあたりは、当ブログの守備範囲ではないので、軍事ブログを見てくださるようお願いいたします。

■ダリヤ・ドゥーギナ氏殺害事件について
当初から指摘されてきたことですが、このタイミングで再浮上してくることに意味がありそうですね。

■カホフカ水力発電所ダム決壊の件
「ロシアがやった証拠はないが動機はある」以来、まったく報じられない本件。証拠が上がれば間違いなくロシア批判になるはずのところ、そうなっておらず、「動機はある」のままになっていることに注目する必要があるでしょう。「第二のノルド・ストリーム爆破事件」の可能性もありますから。

■タイム誌報道について
貴見のとおりだと思います。このことを日本メディアまでもが報じたという事実は、戦争の潮目が変わったことを示していると考えます。

■ノルドストリームの件
毎日新聞が「ガス漏れ」と言い張っているのは初めて知りました。調査不足でした。「そんなにウクライナを非難したくないのか」と言いたくなる気持ち分かります。まあ、レッテル張りみたいなことを言いますが、「ウクライナ国営放送日本語版」に成り下がったTBSと非常に密接な関係がありますからね。
Posted by 管理者 at 2023年11月27日 20:48
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