2017年10月08日

共和国の自衛論理が報じられるようになった

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171006-00000088-mai-kr
>> <ノーベル平和賞>北朝鮮は「自衛論理」維持か
10/6(金) 21:17配信
毎日新聞

 北朝鮮は自らの核開発は米国の核兵器による脅威に対する抑止力で、自衛目的であるとの論理を今後も維持するとみられる。「米国などが核兵器を廃棄しないなら、自分たちにも核保有の権利がある」という立場だ。

 北朝鮮は今年7月に採択された核兵器禁止条約は、「核兵器の全面撤廃という人類の念願を反映したものだ」と評価。昨年10月、国連総会第1委員会で条約制定交渉開始の決議案に賛成した。

 しかし、今年3月には一転して外務省報道官声明で「米国をはじめとする核保有国が参加を拒否する中では、そうした念願を反映した結果がでるか疑問だ」と主張し、条約への不参加を表明した。また「世界の非核化が実現する時まで、核保有国の責任を果たしていく」とも強調した。

 保有国に核廃絶を迫る核兵器禁止条約を、自らの核開発を正当化する論理に援用している形だ。
(以下略) <<
共和国側の立場や認識・主張について、割と正確に伝えている記事です。意外に思うかも知れませんが、共和国は「核兵器の全面撤廃」というビジョンについては、「人類の念願」として肯定的に位置づけています。しかし、毎日新聞も報じている通り、アメリカと直接的に対峙せざるを得ない状況下では自衛目的の抑止力は不可欠であるために、已む無く核爆弾やICBMといった核武力の整備に邁進しているのです。

共和国とアメリカの圧倒的な国力の差・軍事力の差、アメリカの侵略的な歴史を鑑みれば、さらに最近について言えば、思い付き的に独立国家(シリア)に巡航ミサイルを撃ち込む(一回撃ち込んだっきりですが)ような大統領が執権している事実を鑑みれば、共和国の認識と行動は、主観的な思い込みなどではなく客観的に当然の成り行きと言えるでしょう。

こうした共和国の立場については、当ブログでは以下の2つの記事を筆頭に、理解を示しているところです。
7月29日づけ「ICBM発射実験は安保理決議違反だが正当防衛
9月27日づけ「弱小国が強大国と対峙する唯一の道は「刃物をもったキチガイのフリをすること」――「挑発」は合理的かつ正当防衛的自衛行動の一環

要約すれば、ミサイル発射や核実験といった一連の軍事的行動は、いずれも、アメリカの急迫不正なる直接的脅威に対する正当な自衛行動であること、そして、一見して不必要なまでに大袈裟な行動の数々も、弱小国である共和国が世界最強の軍事力を誇るアメリカと直接対峙する上では「刃物をもったキチガイのフリをする」という心理的抑止戦略のみが、戦争回避・体制維持の唯一の道であり、決して挑発しているわけではないということです。

共和国が主張する自衛論理が、割と正確に報じられるようになったことは特筆すべきことです。「曲解や揶揄抜きで報道される程度」には浸透し始めているようです。

というのも、これがもし、世間一般では全く受け入れられる余地がない内容だったら、その主張を正確に報じてはもらえなかったでしょう。旧ブログ時代以来、私は、光市事件裁判を筆頭とする重大刑事事件・裁判を巡る世論動向・報道動向を継続的にウォッチしてきましたが、日本の世論は、「悪者」認定された者の主張を伝えようものなら、その伝達者までをも激しく叩く傾向があります。「悪者」の言い分には一切耳を傾けてはならず、耳を傾けることは「悪者」の肩を持つことなのだそうです(「悪者」の主張に批判的論評や悪意的曲解を添えて報じることだけは、唯一の例外として許容される傾向があります)。

産経のような「特殊」な読者層を相手とする新聞が、しばしば捻くれ切った屁理屈を並べて事実を曲解・揶揄しているのは極端なケースですが、程度の差こそあれ、商業メディアというものは読者の反応を見越して記事を書く(敢えて書かないこともある)ものです。その点、共和国側の主張を割と淡々と伝えている上掲の毎日新聞記事は、特異的だなと思うところです。
posted by s19171107 at 22:55| Comment(0) | 時事 | 更新情報をチェックする

2017年10月04日

人の道を外れた前原民進党

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-09-29/2017092901_02_1.html
>> 「希望の党」は自民の補完勢力 前原提案は「重大な背信行為」
党議員団総会 志位委員長が批判

 28日の日本共産党国会議員団総会であいさつした志位和夫委員長は、民進党の前原誠司代表が「希望の党」への合流を提案した動きを受け、市民と野党の共闘について発言。そもそも「希望の党」は結党会見で、安保法制=戦争法を容認し、9条を含めた憲法改定も公言していることなどをあげ、「自民党の補完勢力であることは明らかだ。共闘・連携の対象にならないことも明らかだ」と述べました。その上で、民進党の候補者が「希望の党」の公認候補となった場合、日本共産党は原則として公認候補を擁立してたたかうと訴えました。

 志位氏は「前原代表の提案は2年間の共闘の積み重ねを否定するものだ」と批判。公党間の合意を一方的にほごにし、市民連合との合意を一方的に裏切るものだとして、「重大な背信行為だ」と糾弾しました。


(以下略) <<
久々の「自民党の補完勢力」論はさておき、重大な背信行為」という糾弾は正しい!

「民進党が本心では共産党との共闘なんてやりたくなかった証し」だとか「ビジョンがまったく異なる民共合作の野党共闘なんて、どだい無理な話だった」、「野党共闘が成功して安倍自民党を倒した後の展開が、思いがけず先に実現しただけ」といった問題ではないのです。不本意だとしても、やらざるを得なかったとしても、どうせこうなるのは目に見えていたとしても、人間同士の信頼関係を一夜にして崩すようなことはするな!

偉大な領導者、キムジョンイル同志は次のように指摘されています。
われわれは、都合のよいときには兄弟となり、都合の悪いときには他人となり、得になるときには親友となり、損になるときには敵となる、といったような人間関係には憎悪を覚える。

朝鮮式社会主義の根本にあるチュチェ思想は、人間同士の愛と信頼を最も神聖かつ貴重なものと見なす思想です(それゆえ、9月11日づけ記事でも言及したとおり、家族間での愛と信頼に対する裏切り行為である不倫に対しても刑法270条に基づき刑事罰が下されます)が、「人間同士の愛と信頼を重視する」という観点は、程度の差こそあれ、人間の類的な本質に照らせば万国共通のものだと思います(私も常々、「我々の社会の基本的紐帯は人間同士の信頼関係である」と述べているところです)。

その点において、今回の民進党の”保守”系議員たちの所業は、人間同士の信頼関係を棄損する、想定できる範囲における最低最悪級の行為であり、「重大な背信行為」という志位氏の糾弾は一点の疑いもなく正しい。私は基本的に日本共産党の政策や言説は支持しておらず、むしろ批判的な主張を量産しているくらいであり、それゆえ、日本共産党を弁護しなければならない理由などまったくありませんが、このことに限っては日本共産党の言い分を100パーセント支持しなければならないと思います。民進党・前原氏の所業は人の道から外れていると言ってもよいでしょう。
posted by s19171107 at 21:21| Comment(0) | 時事 | 更新情報をチェックする

2017年10月03日

客観的に事実の直視に耐えられなかったのか?

当ブログは、ヤフーニュース等で公開されている記事に対する論評(批判)という形で朝鮮民主主義人民共和国(共和国)に関する主張を展開してきましたが、興味本位・ゴシップ的な記事について取り上げることは、ほとんどしてきませんでした。

これは、@その手の興味本位・ゴシップ的な記事は裏が取れない「独自情報」を基に書かれているので、肯定も否定もしかねる内容であることが多かったり、A欧米諸国を含む第三国発の複数のニュースソースを少し調べ整理し、それらを筋道を立てて考察すれば、直ちに論理的に矛盾を呈し、その真相がバレるくらいの程度の低いデタラメであったり、あるいは、Bまさしく週刊誌的と言う他ないようなレベルの話題があまりにも氾濫しているためです(ちなみに、スルーしているだけで、チェック自体はしていますヨ)。

そんな私が定期巡回の中で見つけたのが、下記『デイリー新潮』記事。「ちょっと調べればすぐに矛盾が分かるレベル」かつ「まさしく週刊誌」である点、私の評価基準では「取り上げ順位最下位」クラスの記事なのですが、あまりの支離滅裂さに逆に面白さすら感じるシロモノです。この面白さを読者の皆様と共有したく、今日は取り上げたいと思う次第です。

まずは引用しましょう。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171003-00530961-shincho-kr
>> 日本人を狙う「北朝鮮プロパガンダ誌」核・ミサイル開発“大讃美”特集の唖然
10/3(火) 6:05配信
デイリー新潮

「世界に誇るウリナラの最新チュチェ武器」
「月刊セセデ」という雑誌がある。朝鮮青年社(東京都千代田区)が発行しており、在日本朝鮮青年同盟の機関誌と見なす関係者もいる。この雑誌が9月号で「みんなが気になるウリナラ事情」と題し、北朝鮮の核・ミサイル開発の大特集を組んでいる。その内容が、かなりギョッとさせられるのだ。

 ***

 ちなみに「セセデ」は「新世代」の意味という。誌面の大半はカラー。50ページほどの立派な雑誌だ。北朝鮮のプロパガンダ記事が大半だとはいえ、「青年」向けだけあって、スポーツやグルメといった話題にもページが割かれている。語学系の読物は別にすると、本文は全て日本語だ。

 ご存じの通り、「ウリナラ」の和訳は「我が国」となる。「気になる北朝鮮事情」という特集記事のリードは、こんな具合だ。

《近年、共和国における国防力の発展は目覚ましい。しかし、何のために、何故、あのような軍事科学研究を重ねるのか。今、朝青員たちが最も気になっているウリナラ事情について「セセデ」がひも解く》


(以下略) <<
月刊”새세대”、よく読みました。"새세대","이어","조선신보"は三大ニュースソースです。”새세대”読者としての経験から述べても、今回の『デイリー新潮』記事内容はデタラメですが、「そもそも『デイリー新潮』の編集者は、自分が書いた記事をざっくりとも見直ししないのか?」と疑問に思わざるを得ないシロモノに仕上がっています。あるいは、雑誌編集があまりにブラック過ぎるがゆえに、見直しなんてしていられないのでしょうか?

日本人を狙う「北朝鮮プロパガンダ誌」」などとタイトルでは書き立てつつ、本文中では「今、朝青員たちが最も気になっているウリナラ事情について「セセデ」がひも解く」という一文を引用する『デイリー新潮』。今、朝青員たちが最も気になっているウリナラ事情」という一文を見るに、槍玉に挙げられている当該記事のターゲットは「朝青員」であると考えるのが文法・文脈的に自然な解釈です。つまり、”새세대”のターゲットは日本人ではないのです。在日朝鮮人向けの記事なのです。

そもそも、「日本人を狙う」雑誌ならば、タイトルが朝鮮語であるのは不可解でしょう。また、「日本人を狙う」雑誌が「ウリナラ」はないでしょう・・・『デイリー新潮』記者の分析精度・・・というよりも国語力の低さを自白しているようなものです。

まさか、「朝青」が何なのかをご存じないということはないでしょうね・・・国語力問題以上に、基本的知識が怪しいからなあ・・・

読者として述べれば、”새세대”という雑誌はまさに、朝青("チョチョン"。在日本朝鮮青年同盟の略称)や青商会("チョンサンフェ。"在日本朝鮮青年商工会の略称)の会員向けの雑誌と言ってよいものです。普段の記事を見ればそれは一目瞭然。「xx県の...地域のチョチョンのイルクン(活動家)たちが、親睦のモイム(集まり)を開いた」といったようなニュースばかり。朝青メンバー・総連メンバーにとっては、全国の朝青組織での活動動向を知ることができるという点において重要なのでしょうが、総連組織に包摂されていない読者にとっては、「”새세대”は内輪ネタばかりで、あまり面白くない」と言わざるを得ない雑誌です。「日本人を狙う「北朝鮮プロパガンダ誌」」とは一体何のことやらw

数少ない「面白い」記事は4〜5年前に掲載されたチュチェ思想セミナー記事でしたね。本国発のチュチェ思想論文・解説書は、日本での生活感情に慣れ切った人間には「キツい」内容ですが、”새세대”編集部はかなりマイルドな内容に編集していたものです(マーケット・メカニズムと社会主義体制との折り合いをチュチェ思想の観点から論じるなんて、1960年代以来なんじゃないでしょうか? 気になる人は図書館で探してネ)。

もうすでに自分が何を書いているのか分かっていない錯乱状態でキーボードに向かっていると言う他ない『デイリー新潮』の記事編集者ですが、ここからがさらに面白い。「朝鮮総連事情に詳しい、コリア国際研究所所長の朴斗鎮氏」が登場。最近、見なくなってきたなと思ったら、『デイリー新潮』の支離滅裂記事にご登場。記事のカオスさをより増幅させるネタ的にナイスなコメントを展開してくださっています。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171003-00530961-shincho-kr&p=2
>> 追い詰められた北朝鮮
「政治を全く知らぬ金正恩の戦略が硬直化し、行き詰っているという状況が、そのまま反映された誌面だと思います」

 そう分析するのは、朝鮮総連事情に詳しい、コリア国際研究所所長の朴斗鎮氏だ。

「北朝鮮のプロパガンダ誌だからこそ、日本人にも読んでもらい、好意を持つ人を増やさなければなりません。特に『月刊セセデ』は若い人がターゲットですから、ストレートな宣伝記事は避けるのが編集の基本でしょう。実際、90年代までは、北朝鮮にも政治を熟知する幹部がいました。『総連は右翼と批判されても構わない。赤い心は胸に秘めろ。スイカのように中は赤く、外は緑色でいろ』という指示を出していたほどです。ですが金正恩は政治を全く知りません。父親である金正日の戦略は『瀬戸際外交』と、まだ『外交』の要素がありましたが、金正恩は単に自国を『瀬戸際』に追い詰めているだけです。そうした北朝鮮の硬直を、『月刊セセデ』の特集記事から読み解くことが可能だと思います」

 追い詰められているから余裕がない。余裕がないから、「月刊セセデ」にも、日本人だけでなく、在日朝鮮人ですら唖然としかねない記事を掲載してしまう。朴氏は逆に「北朝鮮敗北」が国際社会の現実だと指摘する。


(以下略) <<
”새세대”の論調など、キムジョンイル総書記時代からまったく変わっていませんwずっとあの調子です。今回槍玉に挙げられている記事も、「昔ながら」の内容。古くからの読者には何の「新鮮さ」もありません。何が「政治を全く知らぬ金正恩の戦略が硬直化し、行き詰っているという状況が、そのまま反映された誌面」なのでしょうかww

パクドゥジン氏――久々に出てきたと思ったらこの調子。専門家面していますが、本当に”새세대”をはじめとする総連メディア発の報道を継続的にウォッチしてきたのでしょうか? してきたのであれば、こんなデタラメは書けないでしょう・・・

パクドゥジン氏の「分析」を受けた『デイリー新潮』が、さらに笑わせてくれます。「日本人だけでなく、在日朝鮮人ですら唖然としかねない記事を掲載してしまう」と書き立てるものの、「在日朝鮮人」が「唖然」としている様子は描いていません。まさか「ミサイル発射については「コリアンタウンの在日朝鮮人も当惑と怒りと 『バカなことをする』 『技術力を上げていたら不気味』」(ネット版・産経WEST・16年9月9日)という記事もある。」という部分で描写したつもりになっている? 「さすが週刊誌編集者」という他ありませんな・・・ジャーナリスト界隈でもかなりイージーな仕事ですね。

本当に面白かった。「余裕がないから、「月刊セセデ」にも、日本人だけでなく、在日朝鮮人ですら唖然としかねない記事を掲載してしまう」などと言っていますが、それを言うなら、『デイリー新潮』ならびにパクドゥジン氏こそが、「余裕がないから、ちょっと調べ・考えれば直ちにデタラメであることが分かってしまうくらいに程度の低いことを口走ってしまう」とお返ししたいものです。

9月7日づけの記事で私は、ジャーナリストとしての最低限のモラルには忠実だった石丸次郎氏が、朝鮮労働党主導の経済改革によって強靭化された共和国経済についてゴシップ的捏造をしなかったことについて、「キムジョンウン経済改革の成果は、石丸氏でさえ否定できない成果を挙げている」と言い得る」としましたが、ジャーナリストとしてのモラルなどそもそも存在しない『デイリー新潮』すなわち『週刊新潮』ならびに、ジャーナリストでさえないパクドゥジン氏は、客観的に事実の直視に耐えられなかったのでしょうね。
ラベル:メディア 共和国
posted by s19171107 at 19:49| Comment(0) | 日記じゃない雑記 | 更新情報をチェックする

2017年10月02日

カデット(立憲民主党)がボリシェヴィキ(共産党)と手を組み、早くも民進党に逆戻りしそう

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171002-00000014-jct-soci
>> 枝野新党、小池氏と違って排除はナシ 「一緒にやりたいのであれば、どなたであれ」
10/2(月) 20:56配信
J-CASTニュース

 枝野幸男氏が2017年10月2日、東京都内で会見を開き、新党「立憲民主党」の設立を発表した。民進党の理念・政策を引き継ぎ、衆院選に臨む。

 民進党は小池百合子氏が代表の「希望の党」と合流する予定だが、小池氏はいわゆるリベラル派を「排除する」との考え。一方で枝野氏は、一度は希望の党に合流しようとした民進党前議員であっても、「一緒にやりたいという声があれば、排除することなく加わってもらいたい」としている。


(以下略) <<
「一緒にやりたい」というだけで誰でもウェルカムというのであれば、「それは違う」と言わざるを得ません。そういうのは、「リベラル」とも「多様性重視」とも無関係です。大枠の政策的共通性で厳選しましょうよ。しなきゃダメですって。

いわゆる「一枚岩主義」が冗長性の欠如によって逆に脆弱である点、強い組織というものはある程度は懐広く多様性に寛容であることが必須条件ですが、単に「政策の一致」を求めているに過ぎない小池新党への対抗上とは言え、こういうことを言っている枝野新党は、結局、民進党的な「なんでもあり」に落ち着きそうな勢いです。まあ、本心では枝野氏とは目指すことろが異なる候補者のうちで、彼の新党への参加を志すのが居ればの話ですが。日本共産党は手を差し伸べてくれるでしょうけどね。

対内的には、結局は民進党的な「なんでもあり」。対外的には、日本共産党との共闘路線。要は民進党じゃないですか。

立憲民主党だなんて命名したのは不吉ですね。ゲンを担ぐわけではありませんが、ロシア革命100周年の節目の年に「カデット(立憲民主党)がボリシェヴィキ(共産党)と手を組む」だなんてw

リベラル政党と左翼政党が候補者を調整し、選挙区を棲み分け合う程度ならばわかるのですが、衆議院の政権選択選挙で「統一候補」ってのはちょっと理解できないんですよね。やはり政策の違いが大きすぎるように思います。「立憲主義の回復」は重大なテーマとはいえ、自民党政権が駆逐され立憲主義の回復されれば直ちに、次の政権ビジョンが求められるわけです。その点、リベラル政党と左翼政党ではビジョンに差異があるので、これらが「統一候補」を出すというのは、ちょっとどうなのかなと思わざるを得ないところです。あっと言う間に瓦解して元の木阿弥でしょう。

政権与党時代の旧民主党内以上に「振れ幅」が大きいカデット(立憲民主党)とボリシェヴィキ(共産党)が手を組むのは、果たして政権選択選挙としてどうなのか・・・「中間選挙」的で、気楽に政権批判票を投じられる参議院選挙のときから言われていたことですが、いよいよ政権交代も可能な衆議院の「本選挙」でも「野党統一候補方式による共闘」はいかがなものか・・・?

単独で政権を握れない限りは、旧社会党のように、「1と2分の1政党制」的な力学で「与党に好き勝手させないが、自分たちも主体的に何かできるわけではない」とするほかないでしょう。「野党共闘」など、結局は、かつて旧社会党が自力で達成していた状況を、複数の弱小野党が寄り集まってやっとの思いで作り上げるようなもの。いまの状況下では唯一の合理的戦略であり、悪く言うつもりはありませんが、「安倍政権打倒」だなんて無理なことは言わない方がいいですし、与党側の「野合」批判に効果的に抗するためにも、正直にこのことを告白したほうがよいでしょう。「あくまで野党としてのチェック機能を十分に果たすための連帯・共闘であり、こんなので政権を取るつもりなどありません」と言った方が、正直で心象がよいし、「自民一強」の弊害が顕著な昨今では有利と言えるかもしれません。
ラベル:政治
posted by s19171107 at 23:06| Comment(0) | 時事 | 更新情報をチェックする

2017年10月01日

民進党内のリベラル派人士、ギリギリのところで踏み止まる

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171001-00000030-asahi-pol
>> 阿部知子氏、リベラル約10人で「火、水曜までに新党」
10/1(日) 18:57配信
朝日新聞デジタル

 神奈川12区(神奈川県藤沢市、寒川町)からの立候補を予定している民進前職の阿部知子氏は1日、民進党のリベラル系議員ら約10人で、「火、水曜(10月3、4日)までに新党を立ち上げる」と述べた。藤沢市内での街頭演説後、報道陣に語った。


(以下略) <<
社民党から旧民主党への移籍まではよいとしても、民進党から希望の党への移籍計画はさすがに変節級の鞍替え。ギリギリのところで踏み止まったようでよかった。

安倍首相の「国難突破解散」という幸福の科学みたいなネーミングセンスによる命名にはじまり、取ってつけたような与党公約、お笑いレベルの民進党の瓦解劇、予想の斜め上を行っていた小池新党の動向と、保守政治家たちの迷走ぶりが目立つ日々でしたが、民進党内のリベラル派人士たちも迷走し始めたこと、特に阿部知子氏が「原発ゼロ」という程度の一致点しかないのに、小池氏と「ぜひ一緒にやりたいと思う」と言ったのには本当にガッカリしていました。「その程度の一致点しかないのに、保守を公言している小池新党に擦り寄るとは・・・」と思っていました。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170929-00000036-asahi-pol
>> 民進・阿部氏「小池氏と原発ゼロ、ぜひ一緒にやりたい」
9/29(金) 10:56配信
朝日新聞デジタル

 民進前職の阿部知子氏(69)は29日午前7時すぎから、神奈川県藤沢市の湘南台駅前でマイクを握った。民進党の希望の党への事実上の「合流」の動きについて、「安倍政権の横暴を何としてもやめさせてほしいとの国民の期待を、二大政党、政権交代につなげるために何をすべきかの(動きの)結果」と位置づけた。

 小児科医でもあり、「子ども、女性、脱原発」を自らのテーマと位置づけて取り組んできた自負がある。希望の党の代表の小池百合子・東京都知事が「原発ゼロ」を掲げたことは歓迎し、「ぜひ一緒にやりたいと思う」。


(以下略) <<
旧民主党時代から民進党はごった煮的で、それが党の弱点でした。「いろいろな人がいる」という意味では昔の自民党もそうでしたが、旧民主党・民進党はそれ以上に「振れ幅」が大きく、なおかつ、「いろいろな人」たちを統御できるほどの実力者もいない党でした。そんな党はさっさと解散させ、リベラルが集結するのはよいことでしょう。

国会には緊張感がなければなりません。私の立場はリベラルではない(かといって保守と言うわけでもありません)のですが、リベラル勢力が弱すぎるというのが正直な感想です。共産党も含めて非保守勢力には、もう少し存在感ある程度に伸びてほしいと思っているところです(共産党は左翼であり、いわゆるリベラルではないけれど)。

ちなみに、「菅直人氏「リベラル勢力、結集するチャンス」 小池新党の「選別」うけ「うごめき」」という記事がありますが、菅直人さん、あなたは「リベラル」だとは思いますが、有権者にしてみればお呼びではありませんヨ。菅直人氏が名前を連ねるか否かが新党の命運を握っているようなものでしょう。
ラベル:政治
posted by s19171107 at 23:58| Comment(0) | 時事 | 更新情報をチェックする

2017年09月30日

棲み分けと共存

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170930-00000009-ibaraki-l08
>> ムクドリ大群 追い払いは逆効果 ふんや騒音、自治体悲鳴
9/30(土) 15:43配信
茨城新聞クロスアイ


(中略)

■適地に誘導を
根本的な解決策が見つからないムクドリ対策に、千葉県では被害が大きい市川市を中心に、周辺自治体で広域的な対策会議を計画しているという。同市自然環境課も「追い払いは拡散するだけで解決にならない。適地へムクドリを誘導したい」と打開策を探す。

越川さんは「自分の自治体から出て行けば解決したと思うが、別の場所へ行ってより事態を悪化させていることを頭に入れないといけない。ねぐらを全て排除せずどこかは残して、ムクドリとの共存の可能性を探るべき」と強調する。

茨城新聞社

最終更新:9/30(土) 16:04
<<
■「棲み分け」と「共存」は峻別すべき
言わんとすることには強く共感するのですが、このプランは「共存」ではなく「棲み分け」と言うべきものですね。共存というと、同じテリトリーの内部に受容し、ともに協調して生活を営むといった具合の意味合いになりますが、このプランは決して住宅地でムクドリと「お隣さん」どうしの関係で生活するというわけではなく、ムクドリの生活環境を整備し、そこで勝手にやってもらうという考え方です。共存ではありません。

棲み分けと共存は峻別すべきです。一般的に、共存と言われると「お隣さん」どうしの関係で生活するというイメージを思い浮かべるものですが、都市部の住宅地における人間生活とムクドリの生活を「お隣さん」どうしの関係に持ち込むことは困難です。ここはビジョンを明確化するためにも、「棲み分け」と正しく述べるべきです。

※ちなみに、自然界における生物種どうしの関係性を「棲み分け」の概念から説明したのは、今西錦司を中心とする「今西進化論」であり、ダーウィンの適者生存・自然淘汰による進化論とは双璧をなすものです。ダーウィニズムではどうにも説明しきれていないように思える生物多様性は、今西進化論では容易に説明可能です。地球の生態系、生物の進化は、棲み分けの視点からこそ分析すべきものだと私は考えています。

■人間の社会生活における多様性にかかる問題においても、棲み分けと共存を峻別すべき
ところで、多様性の問題や、そこから発展しての共存の問題は、自然界における生態系の問題においても重要な考え方ですが、人間社会の維持においても重要な考え方であることは論を待ちません。しかしながら、最近は「猫も杓子も多様性」「とりあえず『多様性』と言っておけば正しく見える」時代。多様性という言葉があまりにも氾濫していて、その言葉が前提としている方法論や目指すビジョンが曖昧になりがちです。

棲み分けと共存を峻別すべきは、生態系の多様性にかかる問題だけではなく、人間の社会生活における多様性にかかる問題においても当てはまるものです。当ブログでも、自由な人間関係の基礎に棲み分けの原理があるという前提から主張を展開してきました。

たとえば、チュチェ105(2016)年7月31日づけ「棲み分け原理と価値観の多様性――自由主義的な人間関係の基礎」では、「異なる価値観に干渉しないこと」と「異なる価値観を受け入れること」とは別問題であり、棲み分けの自由主義は前者は保障するが、後者までもは保障しないものであり、無理に後者を保障しようとすれば、それは「強制的同一化」にも陥りかねないものであるとしました。

また、チュチェ105(2016)年12月5日づけ「小うるさい「職人」と棲み分けできる市場経済で本当に良かった!」では、棲み分けの原理が多様性の確保につながり、そして、自由市場こそが棲み分けの原理を実現するメカニズムであると述べました。

さらに、チュチェ105(2016)年12月12日づけ「自主的に選択的に開放することこそが真の意味での共生の道――共生するためにこそ、時に棲み分けることが逆説的に必要」においては(一つの記事に色々な論点を詰め込み過ぎた故に議論が整理されていないのは自分でも分かっているのですが)、タイトルどおり、共生するためにこそ、時に棲み分けることが逆説的に必要と述べました。

棲み分けは、自然界を分析する上でも人間社会を分析する上でもキーワードとなるものです。正しい語句の位置づけが必要です。とりわけ、共存との意味の違いを確定させるべきです。
ラベル:社会
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2017年09月28日

10月10日に「挑発行為」は、あるだろうか?

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170928-00000046-reut-kr
>> 北朝鮮、10月中旬にさらなる挑発行為の可能性=韓国
9/28(木) 13:20配信
ロイター

[ソウル 28日 ロイター] - 韓国は、北朝鮮が来月10日の朝鮮労働党の創立記念日や来月18日開幕の中国の共産党大会に合わせ、さらなる挑発行為に踏み切る可能性があるとの見方を示した。

韓国の国家安保室長、鄭義溶氏は28日、文在寅大統領との会合で、北朝鮮が10月10日と18日頃に行動を起こすことが見込まれると述べた。詳細は示さなかった。


(以下略) <<
10月18日の中国共産党大会開幕はまだしも、10月10日の朝鮮労働党創建記念日に行動を起こすのは、可能性として少し考えにくいと思われます。まあ、10月10日「頃」予防線を張っているし、10月10日と10月18日は日程的に近接しているので、どちらかが当たれば「予想的中」と言い得るでしょうけどね。

先日の共和国建国記念日を巡って西側諸国は「9月9日当日に何かがあるのではないか」と大騒ぎしたものの結局当日は何もありませんでしたが、それもそのはず。そもそも共和国にとっての「記念日」は、その日までの自分たちの革命的足跡を振り返り、その成果を祝い、酔う日であります。その日に合わせて学校や職場では繰り返し繰り返し政治教育・思想宣伝が展開され、万全の「備え」で当日を祝うのです。たとえば、いつも恒例行事のように展開されている「xx日戦闘」は、国家的記念日をターゲットに期間を設定した上で、その数日前〜前日までにはキャンペーン期間を終え、国家的記念日当日は「xx日戦闘を勝利のうちに完遂させた。...の生産指標は前年同月比〜倍となり・・・」と言った具合に成果を誇っているものです。

国家記念日の朝鮮中央テレビを見たことがある人がどれほどいるかは分かりません(最近はインターネット配信されているので、誰でも見ようと思えば見られます)が、朝から「歴史を振り返って」系の番組が延々と放映されているものです(なお、「労働者の国」である共和国では平日昼間は、朝鮮中央テレビは停波しています)。その点、当日は勿論、2〜3日前に何か行動を起こしたとしても、それでは政治教育・思想宣伝を展開する時間的余裕がなさすぎるのです。

この点は、西側諸国と行動原理が大きく異なります。西側諸国の感覚では、まさに「誕生日祝い」の如く、記念日の当日に大きなアクションを起こすものだと考えがちです。しかし、すべてのアクションを政治的な教育の材料と位置づけ、フル活用しようとしている共和国においては、記念日の当日に大きなアクションを起こしているようでは遅すぎるのです。短くとも1週間程度は欲しいですよね。

中国共産党大会の開幕に合わせての挙のケースについては、中国共産党の思考原理・行動原理に照らせば、共和国国内のケースとは真逆に当日を狙っての挙の方がインパクト大と言えるでしょう。メンツ重視の中国共産党ですから、当日に自分の顔に泥を塗られるようなことは一番嫌がるはずです。このことは、共和国指導部もよく心得ていることでしょう。その点、10月18日について警戒するのは理解できます。

しかし、繰り返しになりますが、国内向けの政治教育・思想宣伝の効果を最大化するという観点から言えば、10月10日当日にアクションを起こす可能性は、低いのではないかと私は見ています。10月10日を祝うための挙であるなら、遅くとも10月4日〜6日くらいまでには「やっておきたい」ものです。

相手側の行動原理ではなく、自分たちの行動原理の延長線上での相手側の出方を推測する、自称;韓「国」の、「政府」を名乗る集団の「分析」の実態が透けて見えます。
ラベル:メディア 共和国
posted by s19171107 at 23:18| Comment(0) | 時事 | 更新情報をチェックする

2017年09月27日

弱小国が強大国と対峙する唯一の道は「刃物をもったキチガイのフリをすること」――「挑発」は合理的かつ正当防衛的自衛行動の一環

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170927-00143621-diamond-int
>> 北朝鮮の瀬戸際外交が心理学で見れば合理的な理由
9/27(水) 6:00配信
ダイヤモンド・オンライン


(中略)

● 北朝鮮の第2の戦略は 「狂犬戦略」
 筆者には、北朝鮮も、かつてのソ連のようになろうとしているように見える。力関係の差を何とか埋めようとしているのではないだろうか。頻繁に行われるミサイル発射や水爆実験や、やたらと米国を挑発するような行動は、本気で戦えば米国にダメージを与えることができるというメッセージだ。

 そうすることで「冷戦」に持ち込めれば、みな容易には手を出せなくなる。北朝鮮の狙いはそこにあるのではないだろうか。

 だが、今の北朝鮮の経済規模では、かつてのソ連がやったように、兵器開発に膨大な予算をかけることは無理だ。そこで、彼らがやろうとしているのは、「狂犬戦略」である。

 まず彼らは水爆などの、「リーサルウエポン」を開発する。それをうまく使えば、核の飛び交う第3次世界大戦を引き起こすことができる。そうなると世界は滅亡だ。滅亡に至らなくとも、現在の大国は相当なダメージを受ける。

 当然ながら、どの国もそれは望んでいない。したがって、「北朝鮮に手を出すと、あいつら世界滅亡の引き金を引きかねない」という状況をつくることが北朝鮮にとって合理的選択になる。

 そのためにはわざと「何するかわからない」「いつ暴発するかもしれない」という印象を作る必要がある。「あいつらは狂犬だ」という印象を与えることが、実は狙いだ。

● 「何をするかわからない奴」と 思わせることで身を守る
 この考えは、ニスベットとコーエンという2人の心理学者が唱えた「名誉の文化」の考え方と同じである。名誉を重んじる人は名誉を汚されると、徹底的な報復を行う。自分にとって損になってでも行うのである。それによって、「何をするかわからない、狂犬みたいな奴」という印象を皆に与え、自分の名誉を汚されないようにプロテクトするのだ。

 ニスベットとコーエンは、アメリカ南部出身の人々が、他の地域出身の人々よりも名誉を重んじる行動をとることを、綿密な統計分析と、実験によって暴いた。北朝鮮は狂犬になることで、「名誉を重んじる人」と同じ行動をとろうとしている。

 したがって、北朝鮮が時には中国やロシアにまで挑発的なメッセージを送るのは、自分たちの国は亡びるなら、世界も一緒に亡びる、という状況を作るための、実は冷静に考えた末の戦略なのではないかと思っている。

 以上の分析が正しいかどうかは、筆者も自信があるわけではない。的外れである可能性もあるだろう。だが、たとえこの分析が間違っていたとしても、「北朝鮮は金正恩が感情に任せて支配しているだけ」という見方をするのは危険だろう。

 北朝鮮の生き残りを、世界で一番真剣に考えているのは北朝鮮自身だからだ。一見、非合理的に見える彼らの行動の背景を合理的に分析する「姿勢」はいつでも大切にすべきと筆者は考えている。

渡部 幹

最終更新:9/27(水) 6:00
ダイヤモンド・オンライン
<<
■ついにネタバレされてしまった
おい! ネタバレすんなよ! その通りなんだから!!

7月29日づけ「ICBM発射実験は安保理決議違反だが正当防衛」でも述べたように、私は、朝鮮民主主義人民共和国(共和国)の昨今におけるすべての軍事的行動は、いずれも、「アメリカの急迫不正なる直接的な軍事的脅威に対する正当防衛である」と考えています。

たしかに、ICBM発射や核実験は、国連安全保障理事会決議に反する行動です。また私も、「国際的取り決め」は極力遵守すべきだと考えています。しかし、原則には例外がつきもの。安保理決議があっても、アメリカの急迫不正なる直接的な軍事的脅威という状況下における共和国のICBM発射・核実験は、正当防衛的に違法性が阻却されるので、不法行為ではないのです。

「いや、確かにお前の言い分には一理あるとは思う。自衛の範囲での軍備を整えるのは正当な行為だという意見も理解できる。アメリカと本気で対抗するのであれば、核武装も選択肢の一つだろう。しかし、北朝鮮の場合についていえば、わざわざアメリカの独立記念日に『贈り物』などとしてミサイルを発射するなど不必要なまでに一連の軍事的行動を敢行している点において『やり過ぎ』であり、これは挑発的な域に達しているのではないか?」という言説もあるかも知れません。共和国による核実験・ミサイル試射を「挑発行為」とする言説は、いまや日本社会において常識のレベルに達しているものです。

しかし、上掲『ダイヤモンド・オンライン』配信記事は、心理学の視座から、こうした「挑発行為」が、あくまでも敵との間に歴然たる戦力差を抱えている弱小国が取り得る自衛のための心理戦の戦略であることを明快に解説しています。極めて重要な指摘です。

何が起こるか分からない状況においてこそ人間は慎重になるものですが、その心理を逆手に取ったのが「狂犬戦略」。一見して破天荒で向こう見ずな「印象」を与えることで相手を困惑させ、次の一手を読ませないことで実態以上に自分を大きく見せることが、弱者が強者に立ち向かい得る数少ない戦略なのです。

■弱小国が強大国と対峙するための唯一の道は「刃物をもったキチガイのフリをすること」
米爆撃機に大慌てだった?北朝鮮 「撃墜」発言はこけおどしなのか」という記事が出ています。米軍の戦略爆撃機に対して共和国側が迎撃する素振りも見せなかったことが書き立てられていますが、まったくを以って驚くに値しないことです。そもそも、通常兵器による国防体制ではアメリカに到底対抗し得ないから一発逆転の核開発・弾道ミサイル開発に望みを掛けているのが共和国。防空レーダー網がマトモに作動していなかったとしても何ら不思議はありません。

その核兵器や弾道ミサイルだって、まだまだ開発途上
。実際に戦争状態になれば100パーセント滅亡する共和国としては、なんとしてでも戦争を回避するのが至上命題です。

核兵器・弾道ミサイルが対米抑止力として盤石なものになるまでの間における戦争回避手段は、「アメリカをその気にさせないようにする・侵略意図を挫くないしは反らす」ことのみですが、アメリカに対して恭順を示したところで、アメリカは自国の帝国主義的利益が第一であり、その障害物に対しては決して容赦しません。となれば、残された道は唯一、「刃物をもったキチガイのフリをすること」しかないのです。それこそが、ここでいう「狂犬戦略」なのです。

第四次中東戦争開戦前夜においてイスラエルがアラブ側の欺瞞作戦にまんまと引っ掛かり、緒戦でアラブ側が大勝利を収めた歴史的事実の立役者として、朝鮮人民軍の軍事顧問団が大いに活躍したのは知る人ぞ知ることですが、心理戦における朝鮮人民軍のノウハウは相当のものです。なんたってイスラエルを騙したんですから。そして、いまこの瞬間もアメリカとギリギリの瀬戸際で駆け引きを展開している事実から見ても、そのノウハウは確実に継承されています。

第四次中東戦争開戦前夜においては、共和国の軍事的序助言をうけたアラブ諸国は、実力よりもに自分たちを弱く見せることでイスラエルを油断させ、戦争を始めやすい環境を創出しました。「相手の誤解・誤認識を誘い、自分のペースに持ち込む」のは共和国の得意技。いま共和国は、核開発・弾道ミサイル開発が完成するまでの間は何としてでも戦争を回避しなければならないので、第四次中東戦争開戦前夜とは真逆の戦略をとっているものと考えられます。その点、共和国は決してホンモノの狂犬ではなく、冷徹に考え抜かれた末の演技としての「狂犬戦略」なのです。

■「挑発」は合理的かつ正当防衛的自衛行動の一環
わざわざアメリカ独立記念日に「贈り物」と称して弾道ミサイル発射実験を敢行するという「やり過ぎの挑発」に見える一連の行為も、強大国の現実的脅威に直面している弱小国が自己防衛するにあたっては、極めて切迫した状況下での必死の戦略です。前述のとおり、私は共和国のICBM発射・核実験は、アメリカの急迫不正なる直接的な軍事的脅威に対する正当防衛であると見ていますが、一連の「挑発的行為」もまた、正当防衛的対応の一環であると考えています。決して「向こう見ずな挑発」などではなく、弱小国なりの戦略なのです。

まだ「ネタバレ」には早く、もうすこし「国際社会」とやらは共和国による「計算ずくの演技としての『狂犬戦略』」に引っかかっていて欲しかったものですが、まあしょうがないですね。既に十分に利益を享受できていますから、そろそろいいでしょう。

■まんまと引っ掛かってくれた皆さんのお陰でした
ちなみに、共和国の「狂犬戦略」を日本国内で浸透させるにあたって、とりわけ大きな成果を挙げた功労者として、僭越ながら当ブログはDailyNK Japanの高英起編集長を表彰したいと思います。高編集長はまったくそんなつもり・自覚はなかったと思いますが、彼が日々量産しているゴシップ記事や「動物的なまでに衝動的な金正恩氏」といった類の一連のスキャンダラスな記事は、日本国民に「キムジョンウン=キチガイ」の印象を深く植え付けました。おかげで核武力整備・弾道ミサイル整備のための時間稼ぎに成功しました。「狂犬戦略」の浸透に多大な貢献を果たした高"동지"(同志)、고맙습니다(ありがとうございます)! もっと裏を読もうネ。
posted by s19171107 at 22:20| Comment(0) | 時事 | 更新情報をチェックする

2017年09月23日

あれ・・・マレンコフは?

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170923-00010007-afpbbnewsv-int
>> スターリン像に物議、ロシア20世紀の指導者像お披露目で
9/23(土) 14:36配信

【9月23日 AFP】ロシアの首都モスクワ(Moscow)で22日、旧ソ連の独裁者ヨシフ・スターリン(Joseph Stalin)の銅像がお披露目された。
(中略)映像は、スターリン像と並ぶウラジーミル・レーニン(Vladimir Lenin)やミハイル・ゴルバチョフ(Mikhail Gorbachev)氏ら20世紀のロシアの指導者像。 <<
レーニン、スターリンと来た隣が、どう見てもフルシチョフ。そしてその隣は、おそらくブレジネフ。あれ・・・マレンコフは?
posted by s19171107 at 23:50| Comment(0) | 日記じゃない雑記 | 更新情報をチェックする

2017年09月22日

河野外相、米コロンビア大で素人全開、馬鹿丸出しの挙に出る

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170922-00000059-asahi-pol
>> 河野外相、北朝鮮との断交訴え 講演で制裁の抜け穴非難
9/22(金) 14:43配信
朝日新聞デジタル

 「ここニューヨークにも到達可能なミサイルの技術開発を推進しているとみられます」――。国連総会のため訪米中の河野太郎外相は21日夕(日本時間22日午前)、米コロンビア大で講演し、核・ミサイル開発を強行する北朝鮮の脅威を強調。北朝鮮と国交のある160以上の国々は断交すべきだと訴えた。国際法の順守や多様性の尊重といった「3原則」も提言した。

 米国留学時に比較政治学を専攻した河野氏らしく、「迫り来る危機における外交」と題して英語で講演。北朝鮮がニューヨークにも到達可能な大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発を推進していることを紹介し、「米国や国際社会全体に対する差し迫った脅威に直面している」と語った。


(以下略) <<
■馬鹿丸出し
「東アジア地域全体に対する差し迫った脅威」と言うのであれば、まだしも、「米国や国際社会全体に対する差し迫った脅威に直面している」とは・・・「ジャパニーズにとっての『国際社会』は東アジアだけなのか?」と思われるような偏狭な発言は控えていただきたいものです。

日本人の国際情勢に対する鈍感さは良く知られているものですが、自分たちの喉元にナイフが突きつけられたからといって一転して急に「国際社会全体に対する差し迫った脅威」と騒ぎ出すとは、本当に恥ずかしいことです。情勢を分析する能力のなさを二重に証明しているようなものです。イランやパキスタンの方がよっぽど危なっかしいものです。

まあ、現代日本人は個人レベルでも国家レベルでも、表面的に自分とは関係ないように見えようものなら「他人事」と切り捨てる、半径数メートルよりも遠くのことに興味のない、視野の狭い国民性を持っている上に、あくまで自分の考えや感性に過ぎないものなのに、世間一般も同様に感じ・考えていると思い込む国民性(日本人の常識;世界の非常識。要するに、田舎者マインド。)があるので、ある程度は仕方ないのかもしれません。とはいっても、コロンビア大学で田舎者丸出し+情勢分析能力の欠如を披露しなくても・・・恥ずかしい・・・

■日本人的「備えあれば憂いなし」こそが平和ボケの極み
「NPTの統制下にない北朝鮮が核開発に邁進することによって、核拡散のリスクが・・・」などという、「ありがちな言説」について予め申し述べておきたいと思います。そのリスクが現実化する蓋然性はどの程度のものであるのでしょうか? まさか、科学的な計算もせずに、漠然と「リスク」などと口にしているのではないでしょうね?

日本人は「備えあれば憂いなし」という言葉をよく口にします。しかし、リスクが現実化する蓋然性の計算もせずに、ただ漠然と「危ないかもしれない」程度の認識で、際限なく対策を打とうとするのは、まったくをもって素人丸出しの行為です。ほとんどの場合、守るべき資産と防御予算に対して脅威と脆弱性は過大であり、それゆえ、リスクの蓋然性を計算した上で物事の優先順位をつけるのが通常のことだからです。アメリカや西ヨーロッパ、ロシア(旧ソ連)の振る舞いをよく見てごらんなさい。

こんな素人的発想に過ぎない戯言を「現実主義」などと自称している、ミリオタ気取りの中学生みたいな馬鹿が幅を利かせているのが現代日本。平和ボケの極みと言うほかありません。

リスク計算もせずに、ただ漠然と「備えあれば憂いなし」というのであれば、「宇宙人の地球侵略」や「ゴジラの東京上陸」にこそ、いますぐ対策を打つべきでしょう。朝鮮は、自国の利益になるのであれば交渉に応じる理性がありますが、宇宙人に交渉余地があるかは不明ですし、元は爬虫類(という設定)のゴジラに交渉が通じるとは思えません。いざ現実の事象になったとすれば、こっちのほうがよっぽど「危ない」ですよ!笑

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170922-00000034-jij-pol
>> 河野外相、北朝鮮との断交要求=160以上の国々に
9/22(金) 9:07配信
時事通信

 【ニューヨーク時事】河野太郎外相は21日、米コロンビア大学で講演し、北朝鮮の核・ミサイル開発を「これまでにない重大かつ差し迫った脅威」と位置付けた上で、北朝鮮と国交のある160以上の国々に対し「外交関係・経済関係を断つよう強く要求する」と呼び掛けた。
 
 外相は「160カ国以上の国が今一番の世界の脅威である北朝鮮と国交を結んでいるという事実を信じられるだろうか」と疑問を提起。
(以下略) <<
■お前のオツムの方が信じられない
打算の法理が支配する国際関係について、一応学者出身の一国の外務大臣がこんなことを発言する事実のほうが「信じられるだろうか」という他ありません。いやほんとうに信じがたいことです。おまえ何勉強してきたんだよ。なんで外務大臣やってんだよ。

前述のとおり、半径数メートルよりも遠くのことに興味のない連中の集合体である日本国内であれば、こうした物言いも通用するでしょう(実際、馬鹿の認識によると、朝鮮と国交を結んでいる国は世界に十数か国程度らしいですヨ)が、コロンビア大学の学生相手にコレはないでしょう・・・日本の格が下がるので、河野氏のような馬鹿には外務省検閲済みのスクリプト以外は読まないようにさせるべきです(まさか外務省も同じ認識? 記事からはチェックが入っているか否か分からないからな〜)。むしろ外相辞めろ。

国の恥になるので、本当にやめてほしいものです。
posted by s19171107 at 23:52| Comment(0) | 時事 | 更新情報をチェックする