2013年02月04日

「ヨーロッパでは、、、」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130203-00000050-mai-pol
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<本社世論調査>体罰認めず53% 一定の範囲で容認42%

毎日新聞 2月3日(日)21時50分配信

 毎日新聞が2、3両日に実施した全国世論調査で、大阪市立桜宮高校で男子生徒が体罰を受けた翌日に自殺した問題を踏まえ、体罰についてどう思うかを聞いた。「一切認めるべきでない」との回答が53%と半数を超える半面、「一定の範囲で認めてもよい」との容認派も42%を占めた。

 男女別にみると、男性の「認めてもよい」は54%で、「認めるべきでない」(43%)を上回った。一方、女性の「認めるべきでない」は62%。「認めてもよい」(32%)を大きく上回り、男女で顕著な差が出た。年代別では20代と30代で「認めてもよい」が、「認めるべきでない」より多かった。

 大阪市の橋下徹市長が同校の来年度の入学試験(体育系2科)を中止するよう求めたことに対しては、「支持しない」(53%)が、「支持する」(40%)を上回った。【中田卓二】
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体罰に対しては、メディア報道を見る限り、かなり風当たりが強い昨今ですが、「体罰認めず53% 一定の範囲で容認42%」だそうです。なにかコトが起きると一気に一方向に傾きやすい日本の世論の割には、今回は拮抗していますね。いや、相当のもんですよ、これは。やはり、根強い支持があるんでしょう。

一定の範囲で容認する方々の多くはやはり、生活指導における体罰を念頭に「時と場合によっては必要だ」と考えておられるのでしょう(スポーツにおける体罰的指導をも認めている方もいらっしゃるんだと思いますが)。我らが風見鶏;橋下市長は世論の敏感な変化を見事に「代弁」しておられます(以下、引用記事第3段落太字部分――太字処理はブログ管理者による)。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130201-00000513-san-soci
>>> 生活指導「体罰認めるか、出席停止を」 橋下氏が発言 桜宮高2自殺

産経新聞 2月1日(金)9時0分配信

 大阪市立桜宮高の体罰問題に絡み、橋下徹市長は31日の定例会見で、生活指導の現場での体罰について、「ある程度の有形力の行使を認めるか、それとも一切禁止の代わりに生徒を出席停止とするのか、どちらかの大きな方向性に行かないといけない」と述べた。

 橋下市長はスポーツ指導での体罰は絶対禁止とする一方、全市立学校の調査を行い実態解明が終わるまでは生活指導での体罰について判断を保留しているが、具体的な方策を例示したのは初めて。

 橋下市長は生活指導での体罰の必要性について「何が許されて何がだめなのかは、正直、僕もわからない」と述べた。ただ、桜宮高の体罰問題が発覚して以降、「小中学校の生徒が調子に乗って(何かあったら)『体罰だ』『体罰だ』と言っており、クラス運営で先生が相当悩んでいる」とも指摘。実態調査を踏まえ、学校現場で教員をサポートするためのガイドラインを提示する意向を示した。

 体罰を一切認めない場合には「出席停止やクラスから放り出すような措置をやったらいいじゃないか」と話した。

 橋下市長は過去にいじめ対策として加害者の出席停止や特別施設での更正の必要性に言及したことがある。
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良くも悪くもこれが現実なんですよね。少なくない国民が支持している。この事実は大きいです。しかし、こうした現実を朝日新聞は、「愛のムチ信仰」などと称して、体罰容認派の発言こそ収録するものの、その発想の根底に迫ろうとはしない記事を配信しています。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130203-00000032-asahi-soci
>>> 体罰は根絶できるのか? 根深い「愛のムチ信仰」

朝日新聞デジタル 2月3日(日)21時3分配信

 運動部の厳しい指導はどこまで許されるのか。大阪市立桜宮(さくらのみや)高校で体罰を受けた男子生徒(17)が自殺した問題が、学校現場に重い課題を突きつけている。文部科学省は、しごきや過度の反復練習なども体罰にあたる可能性があるとして基準づくりに取りかかる方針だが、根強い「愛のムチ信仰」が立ちはだかる。

 桜宮高校の体罰が明らかになって以降、全国で部活動顧問の日常的な体罰が相次ぎ発覚している。愛知県立豊川工業高校や京都市立花山(かさん)中学校では、生徒にけがをさせ、注意されても繰り返す悪質な体罰が判明。豊川工業高では教育委員会に報告もしていなかった。

 さらに、アマチュア競技の頂点を争う柔道女子日本代表監督の暴力まで明るみに。五輪招致の障害になりかねないと、下村博文文科相は日本オリンピック委員会に、日本のスポーツ界全体の問題として再発防止策を早急に検討するよう要請した。スポーツ指導の体罰を長く容認してきた実態が改めて批判をあびている。

 だが関西の私立高で陸上部顧問をつとめる男性教諭は今も「体罰と受け取られるかどうかは生徒との信頼関係による」と断言する。

 生徒ごとにやる気や素養を見極め、接し方や言葉を変えている。後に日本代表になった生徒が練習に身が入っていなかった時は、「お前は皆の手本になる選手だ」と他の部員の前で頬をたたいた。この選手も「先生のビンタで目が覚めました」と振り返る。「服従させたりうっぷんを晴らしたりする体罰はだめだが、一律に線引きされれば指導者の個性も発揮しづらくなる」と教諭。
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「信仰」という単語を使って論敵を「彼岸」に押しやり、自らを「良識」を前衛に位置づけてしまうのは、左翼系のいつもの悪い癖ですよね。朝日の平常運転だといってしまえば、それまでですが。

事実として、体罰容認の意見が少なくなく、そしてそういう意見を構成要素として世論は形成されているわけです。おそらく時の経過とともに、橋下市長が懸念しているように、クラス運営で相当悩む先生が出てくるでしょう。現に、小田原の中学校では、昨今の体罰問題とは少し問題の所在が異なる事態(少なくとも世論はそう見ている)が発生しており、これに関しては、平手打ち擁護論とスポーツ指導における体罰と混同するマスコミの報道姿勢に対する懸念が少なからず見られます。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130202-00000089-mai-soci
>>> <体罰>「ハゲ」と言われ生徒16人平手打ち 神奈川の教諭

毎日新聞 2月2日(土)22時34分配信

 神奈川県小田原市教育委員会は2日、市立中学校で50代の男性数学教諭が、2年生の男子生徒16人の頬を平手打ちする体罰を加えていたと発表した。生徒にけがはなかったとしている。教諭は複数の男子生徒から暴言を受けて立腹し、発言者が誰かを問いただしても名乗り出なかったことから、教室内にいた男子生徒全員をたたいたという。【澤晴夫】

 市教委によると、1日午後2時15分ごろ、6時限目の授業開始に遅れた男子生徒に対し、教諭が教室出入り口で「なぜ、遅れたのか」と注意していたところ、教室内にいた複数の男子生徒から「ハゲ」「バカ」「死ね」などの暴言があった。教諭は男子生徒に「誰が言ったのか」と聞いたが、誰も答えなかったため、遅れて入室した生徒を除く教室内にいた男子生徒16人を廊下で正座をさせた。再度発言者を問いただしたが、名乗り出なかったことから全員の頬を平手で1回ずつたたいたという。

 教諭は授業終了後、校長に体罰をしたことを報告。理由について「許せなかった。正々堂々と名乗ってほしかった」などと話したという。学校側は体罰を受けた生徒全員から聞き取りをした上で、校長が市教委に報告した。2日午前、体罰を受けた生徒と保護者を学校に呼び経緯を説明した後、教諭や校長らが謝罪した。

 市教委は「駄目なことは駄目という、一本気で情熱的な教諭」と評価するものの、県教委の処分が決まるまで授業をさせない方針で、「どんな理由があっても、体罰は暴力であることを徹底したい」と話している。
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ことによれば、賛否が更に拮抗することもありえ、逆転もあるかもしれません。そうしたリスクは考えないのでしょうか?

もっとも、「ヨーロッパでは、、、」などと言い出す人物も出てくるのに比べれば、前衛気取りしている分には、まだカワイイもんでしょう。会員記事ながら日経新聞電子版が以下のような記事を配信しました。無料会員でも読めるようなので、関心のある方はログインしてご覧ください。
http://www.nikkei.com/article/DGXZZO51253450R00C13A2000000/
体罰とは無縁…欧米の「選手優先」のコーチ哲学

もちろん、資料として参照する分には構わないと思います。むしろ、大いに参照して自己を相対化すべきでしょう。問題は、日本では「ヨーロッパでの成功事例」を根拠に、そのままアイディアを持ち込み、実践しようとする傾向が今も昔も根強いところにあります。

本件に限らず、日本人は「ヨーロッパ信仰」があるのか(あると思いますけど)、何かと「ヨーロッパでは、、、」というセリフが好きです。「"先進""文明"国」への無邪気な憧れなのか、それともそうした国々の事情を知っているとインテリっぽく見えるからなのかは知りませんが(マルクス主義業界なんて凄いですよね、日本のマルクス主義研究は世界屈指でしたが、それは恐らく欧米コンプレックスの裏返しなんでしょう)。

「ヨーロッパでの成功事例」は、ヨーロッパの文化的風土があってこそ成り立つものです。人々の考え方、価値観がヨーロピアン・スタンダードの範囲内におおむね収まっているからこそ、システムとして成り立つのです。哲学の表面だけ急に持ってきたって、前掲のような世論調査結果が歴然として聳え立っている日本、悪ガキには平手打ちくらいして当然と考える人も少なくない日本において、果たして根付くのでしょうか?

日経記事は、私はログインして読みましたが、言っていることは分からなくもないが、すごく時間のかかる話だろうなあという感想が正直なところです。記事の最後のパラグラフの題名は「監督の腕の見せどころ」なんですが、「ああ、やっぱりそこになるのね」という、若干のガッカリ感を伴うものでした。

私は、物事の変化において「飛躍」はないと考えています。仮に「飛躍」な変化があったとしても、それは通常の変化のスピードが目まぐるしく早いだけで、なにか近道やジャンプしているわけではないと考えています。我々の現実、スタートラインは、冒頭に挙げた世論調査結果であります。どんなに急いだって急に「ヨーロッパでは、、、」の境地に到達することはできません。

その点、文科相発言は一番現実的だと思います。これが我々の第一歩なのです。それを「情けないほどの後進性」と見るか「これで十分」と見るかは、人によるでしょうが。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130124-OYT1T01095.htm
>>> 体罰か懲戒か、線引きを改めて明確に…文科相

 下村文部科学相は24日の衆院文部科学委員会の閉会中審査で、学校教育法で禁じられている児童、生徒らに対する「体罰」について、「(同法で認められている)懲戒との明確な区分について、改めて明確にする」と述べ、曖昧とされてきた体罰と懲戒の違いを明確に定義づける考えを示した。

 文科省は今後、体罰と懲戒の厳密な定義付けを検討し、各都道府県教育委員会などに対して、詳細な具体例などを明示した通知を出す。

 閉会中審査は、大阪市立桜宮高校の2年男子生徒が体罰を受け自殺した問題などを受けて行われた。

 同省は2007年2月、体罰と懲戒の線引きに関する通知を出し、「殴る」「蹴る」「正座」などについて体罰と規定した。ただ、通知では体罰か懲戒かを「機械的に判定することが困難」として、判断を現場の教師に事実上委ねている部分もあり、「教育現場を混乱させている」との指摘が出ていた。

(2013年1月24日20時47分 読売新聞)
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朝日のような理想郷志向の前衛気取り、日経のような欧米信仰は、事態の改善にはほとんど役に立たないのではないかと思います。重要なのは、「我々の主体(チュチェ)は何処の誰なのか」「主体はどういう状態にあるのか」という視点だと思います。「到達点」と「参考資料」はその次に持って来るべきものでしょう。観点と立場が定まらないうちから「到達点」も「参考資料」もあったもんじゃありません。

もっとも、「アホな大衆をヨーロピアン・スタンダードで導いてやる」という、前衛というか、宣教師というか、、、みたいな考え方、つまり「主体は文明の伝道者たるわたし!」なのかもしれませんけどね。知り合いに新聞社の社員がいるんですが、どうも徐々に「わたしが導いているのよ!」的な考え方になっているようで。。。
posted by 管理者 at 00:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 時事 | 更新情報をチェックする
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